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「と」に生きた内村、対立を克服し聖霊を追究 (2)

2012年9月23日19時04分
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関連タグ:内村鑑三
「と」に生きた内村、対立を克服し聖霊を追究 (2) +
佐藤全弘氏=17日、今井館聖書講堂(東京都目黒区)で

内村から『神』、新渡戸から『人』を学んだ矢内原忠雄

続いて佐藤氏が「内村鑑三と新渡戸稲造」と題し、両者の生涯や家族構成、人生観と信仰の違いについて説明した。佐藤氏は内村鑑三と新渡戸稲造の双方を師として仰いだ数少ない人物の一人として矢内原忠雄について触れ、「矢内原は内村から『神』を、新渡戸から『人』を学んだ」ことを伝えた。また二人の人格形成について、内村が「父さん子」で長男であったのに対し、新渡戸は「母さん子」で末っ子であったこと、また二人の結婚や子供の教育の違い、共に貧しさを経験しながらも生じた経済観念の違いなどについて詳しい解説を行った。

佐藤氏は新渡戸が教育界、官界、言論界で活躍し、「公人」として人と一緒に打ち解け合って仕事をして生きた人であり、すべての人にすべての人の状に従って(Ⅰコリント9・22)救おうとする姿勢であったのに対し、内村はもっぱら言論界で活躍し、「聖書之研究」を天職とする私人で一貫した生を歩んだ「独立独歩の人」であったことを指摘した。一方信仰については、内村はキリスト教の贖罪信仰、正統信仰を貫いた人であったのに対し、新渡戸は一種特有のクエーカー教徒であり、内なる光としてキリストを敬うものの、救いの光はキリスト教以外にも他の宗教の中にもその片鱗が見られるという立場を取る信仰をもっていたことを指摘した。

内村の無教会主義については、ピューリタン信仰を父、クエーカー信仰を母として生まれたものであり、内村自身ほとんどクエーカーであったものの、絶対非戦を主張する内村がアメリカの独立戦争の是について周囲のクエーカー教徒が内村を説得できなかったことから、クエーカー教徒にはならなかったことを指摘した。佐藤氏はクエーカーの信仰について、「キリストを内なる光として敬うのですが、クエーカーは、キリスト以前にも世界のあらゆる人類のうちに内なる光は射し込んでいたと見ています。すべての人を救おうとしておられ、ユダヤ民族だけに契約を与えたが、他の民族にも神の光の一部分は見出されていた。しかしそれが具体的に一人の人格として現れたのがキリストである」という信仰であり正統な信仰とは異なることを指摘した。

オーランド諸島の新渡戸裁定、領土問題の参考に

また佐藤氏は新渡戸が国際連盟事務次長であった1921年に、スウェーデンとフィンランドの間海にあるオーランド諸島の領有を巡り、両国の間に紛争が起きた際、「新渡戸裁定」をもって収めた件を、現在日中韓で生じている間海にある竹島・尖閣諸島問題解決に際の参考にしてもよいのではないかと指摘した。

当時オーランド諸島はフィンランドに属するものの、公用語はスウェーデン語とされ、フィンランド軍隊の駐留は認められず、自治領とすることが裁定により決められた。裁定は当時のスウェーデンに帰属意識を感じていたオーランド島民にとってはあまり良いものではなかったが、それから90年以上が経過した現在では、スウェーデンに属さずにフィンランドの自治領になったことが結果として島民が自分たちで行動を決定することにつながり、地域が大いに活性化することになった。

昨年に内村生誕150周年、今年新渡戸生誕150周年を迎え、内村、新渡戸の信仰から21世紀に何を学び、つないでいくかが模索されている。今井館教友会では内村鑑三生誕150周年記念事業として「神はわれらの砦(教文館)」を3月20日発刊した。同書には50年前の内村鑑三生誕100年記念(1961年)に行われた矢内原忠雄による講演「日本の思想史上における内村鑑三の地位」の録音テープがCD化され付随されており、ますます混迷する日本社会に対する精神的な立ち上がりのための貢献が期待されている。詳細は今井館教友会ホームページまで。

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講演者略歴

原島正氏

東洋英和女学院大学名誉教授。京都大学大学院宗教学(基督教学)専攻、文学修士。博士課程修了。
専攻は哲学・キリスト教思想史。これまでは、内村鑑三の宗教思想
を研究してきたが、最近は仏教思想と対比することで、キリスト教
思想の特色の解明を課題としている。著書は、『精神的な生活』(武
蔵書院)、『時代区分の思想』共著(ぺりかん社)など。

佐藤全弘氏

大阪市立大学名誉教授。 大阪生まれ。大キリスト教愛真高等学校理事長。なにわ聖書研究会主宰。2009年新渡戸・南原賞受賞。 近代日本のキリスト教、特に新渡戸稲造の研究者として知られている。

関連タグ:内村鑑三
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