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ささきみつおの「ドント・ウォリー!」 (18)

2007年3月29日08時29分
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佐々木満男弁護士+
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 『どんなことにもくよくよするな!』(イーグレープ出版)の著者、佐々木満男弁護士のコラムを連載します。ラジオ大阪で現在放送中の人気番組「ささきみつおのドント・ウォリー!」(放送時間:毎週日曜日朝9:30〜、インターネットhttp://vip-hour.jp/で24時間無料配信中)でこれまでに放送された内容を振り返ります。「ミスター・ドント・ウォリー」こと佐々木弁護士が、ユニークな視点から人生のさまざまな問題解決のヒントを語ります。今日はその第18回目です。



                                     ◇
「人は人、自分は自分」



 あなたは、「あの人はとんでもない人だ!」と言って憤慨したことはありませんか。「あいつは無責任で悪い奴だ」と、人があなたのことを噂しているのを耳にしたことはありませんか。



 人間関係のトラブルのほとんどは、人が自分の思い通りに動いてくれないとか、自分が人の期待通りに行動しないという「不一致」から生じます。「性格の不一致」は結婚を継続し難い重大な事由のひとつです。



 私の知り合いの弁護士に、どんな仕事でもきちんとする大変立派な弁護士がいます。ところが、彼の秘書になった人は半年ももたずみんな辞めていくのです。彼は自分が完ぺきであるため、人にも完ぺきを求めるのですね。「あなたはなぜこんなミスをしたのか。あなたはその原因がわかっているのか。あなたのそのルーズな性格を直すには、どうしたらいいと思っているのか。今度またミスをしたら、あなたはどう責任を取るのか」などと、1時間でも2時間でもこんこんとお説教をするのです。



 これでは秘書になった人はたまったものではありません。ますます緊張して、かえってミスを犯してしまいます。ミスとお説教の連続で、結局秘書の方がやめていくのです。この弁護士は子どもの頃から完全主義者だったようです。「お前が、物事をきちんとすることはよいことだが、それを人に要求したらいけないよ」と、お母さんからいつも言われてきたそうです。でも、いまだにその習性が直りません。まさに、秘書泣かせの弁護士です。



 でもよく考えてみると、あなたも自分の価値観を人に押しつけているようなことはありませんか。「自分はこうやっている、だから人もそうすべきだ」と思っていませんか。時には、あなたがそうしていないのに、ほかの人にはそうすべきだと思っていませんか。そうすると、「あなたがそうやっているからといって、どうして私もそうしなければならないんですか」、「あなたが自分でやっていないことを、どうして私にやれと押しつけるんですか」とケンカになってしまうのです。ケンカにならないまでも、相手の人の不満として心に残ってしまいます。それがやがて大きな不一致に発展していくのです。



 それではどうしたらいいんでしょうか。それは、「人は人、自分は自分」と割り切ることだと思います。人はそれぞれ、ちがう親から生まれ、ちがう環境で育ち、ちがう教育を受け、ちがう性格や能力を持ち、ちがう考え方をしているのです。それを完全に一致させようとするところに、そもそも無理があるのです。



 お互いのちがいを尊重しつつ、愛をもって協力して生きることが、人間同士の不一致を克服する秘訣だと思います。



 あなたも人からその人の価値観を押しつけられて、「ああしろ、こうしろ」と言われたら嫌ですよね。自分を殺して、なんでもハイハイと言って、人の言うなりになることはよくありません。その人からあなたは「いい人だ」と言われるかもしれませんが、心の不満を押し殺していると、いつかそれが大きくなって爆発するかもしれませんよ。



 自分の人生をどう生きるかは、自分の責任です。ほかの人がどう生きるかは、その人の責任なんですね。ほかの人の生き方にまで干渉しないで、その人の自主性を尊重してあげることですね。



 そのためには、人からほめられようと、人からけなされようと、あまり気にしないことですね。人の評価を気にすると、それに縛られてしまい、自主的に生きられなくなります。ほかの人は、あなたのことをよく知らないで、一時的な感情でほめたり、けなしたりしているのです。あなたのことを一番よく知っているのは、あなた自身です。自分がよくやったかどうかを正しく評価できるのもあなた自身なのです。他人の評価によって生きるのではなく、自分の評価で生きることです。



 それでは、お互いのちがいを尊重しつつ、協力して生きるにはどうしたらいいのでしょうか。それは、なにを、いつ、だれが、どうやるかをきちんとお互いに約束することです。そして、その約束を守ることです。その約束をする時に、本当に自分はそれをやりたいのか、本当に自分はその約束を実行できるのかをよく考えて、無理をしないことが大切です。約束を守りあうことからお互いの信頼関係が生まれるんですね。



 いい人でも悪い人でも、約束をきちんと守る人は信頼されます。信頼されればその人間関係は発展していくでしょうし、信頼されなければその人間関係は消滅していきます。



 「人は人、自分は自分」として生き、お互いに約束したことをきちんと守るようにしたら、人間関係の多くの問題は解決してしまいますよ。



                                     ◇



 佐々木満男(ささき・みつお):国際弁護士。宇宙開発、M&A、特許紛争、独禁法事件などなどさまざまな国際的ビジネスにかかわる法律問題に取り組む。また、顧問会社・顧問団体の役員を兼任する。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。

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