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日本から来たドイツ人(24)・・・神様と歩む不変の真理

2010年9月27日12時33分
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ベルリンより北に位置するSCHOENFLIESS「シューンフリース」の教会。この村は過去DDR「旧東ドイツ」に属していた。+
+

 今から20年以上前の話にさかのぼりますが、当時まだ東西ベルリンが壁によって仕切られていた頃、私は生まれて初めて海外旅行を経験しました。



 成田を出発して最初に給油のため入国したのがモスクワの空港でした。



 随分前のことなので私の記憶も曖昧になってしまいましたが、その時利用したLOT(ポーランド航空)のチャーター便で約9時間後にソビエト連邦(現在のロシア連邦)の首都モスクワに到着しました。



 第二次世界大戦後ソ連は東西統一が実現されるまでの間、他の東欧諸国に対して内政干渉を行っていました。それゆえ東欧に住む上層階級以外の多くの人々は、貧しい暮らしを強いられていました。



 そして政府は西側から入る情報に対してとても警戒していたため、徹底した排除を行っていました。



 私たちの旅の行程はワルシャワ→プラハ→ウィーン→ザルツブルグ→ミュンヘン→ハイデルベルク→フランクフルトでした。もしかしたら他に回った所もあったかもしれませんが・・・。何せ、8日間の旅だったのでこれくらいが限界だったような気がします。



 移動手段には貸し切りバスと列車を使ったのですが、プラハからウィーンへ渡ろうとした寝台列車の中で私は全体主義的国家の恐ろしさを垣間見ました。



 プラハでの観光を終えた私たちは、同行して下さった教授から国境を渡る際に何を聞かれても”nein”「いいえ」もしくは”no”と答えなさいと列車に乗る前に言われていました。



 その日私たちを乗せた列車が国境を超えたのは、夜中の2時頃でした。



 ちょうど国境を越えた頃、私たちが寝ていた車両の扉を叩く音がしたので開けてみると、20歳前後の青年がパスポートの確認をするために立っていました。彼はポーランドの検査官でした。この時は特に質問を受けることもなく、簡単に用事が済んだのでホッとしていました。



 すると間もなくして激しく扉を叩く音がしたと同時に、何も言わずいきなり恰幅の良い一人の女性がその扉を開けたのです。そして私たちにドイツ語なまりの英語で ”Do you have Czechoslovakia money ?”「チェコスロバキアのお金を持っていますか?」と質問しました。私たちは教授に言われた通り”no”と答えました。次に”Do you have souvenir?”「お土産はありますか?」と矢継ぎ早に聞いてきたのです。



 夜中の異国の列車での出来事、恐怖に固まってしまった同じ車両にいた女性は2人とも声も出せずにいました。以前から外国人に対して何の違和感も持たずにいた私は、彼女たちに「『お土産は?』って聞いてるよ」と日本語で話してしまったのです。



 するとその女性はテーブルの上に置いた私のバッグを指さして「あれは誰のですか?」と聞いてきました。それに対して「私のです」と答えると、バッグの中身を全部逆さにして出したのです。



 どうやら私が日本語で彼女たちに指示をしていると思われたようでした。そして最後に1番下の寝台を片手で持ち上げた後、ようやく次の車両へ移りました。



 このたった数分のやり取りが、私に東欧の共産圏国家の恐ろしさと不自由さを教えたのです。



 このあと私はバッグの中にコインしか入っていなくて良かったと感じたのを覚えています。それにもしあの女性(恐らく東ドイツから来たと思われた警官)が、片手で上げた寝台の下に亡命しようとする誰かが潜んでいたなら・・・。私たちは旅を続けるどころか日本にも帰れなかったことでしょう。その人が全くの見ず知らずであるとどんなに説明したくても、その時の私はロシア語やドイツ語で警察に対して弁解することなど出来なかったのですから。



 私たちが貴重な経験をしたヨーロッパ旅行の1年後、Die Berliner Mauer「ベルリンの壁」は崩壊しました。



 Die Vereinigung「東西統一」が実現されて、東欧諸国の人々の生活は一変しました。Das war eine grosse geschichtliche Wende.「大きな歴史的な転換でした」



 壁の隔たりにより家族が離れ離れになっていた人、自らの思想や意見を自由に表現出来なかった人などはこの壁の崩壊を喜びました。



 その一方でこれまで国家の庇護のもとに生活していた人、以前の国家体制に満足していた人は想像していなかった厳しい暮らしを強いられることになりました。



 以前東欧で行われた恐怖政治が、その主義主張を求めて発展したために人々の暮らしから自由を奪ってしまったとは言えないのではないでしょうか。



 純粋な社会主義とは決して悪徳なものではなかったはずなのです。その思想が私利私欲に心奪われた人々に利用されてしまったため、多くの人々の生活を脅かすものへと形を変えてしまったのです。



 キリストはマタイによる福音書第20章にブドウ園で働く人々の例え話を用いて、平等な分配について説いています。



 私たちが錯覚してはならないのは、信仰生活の長さ、もしくは奉仕できる時間の長さ、または献金する金額の多さによって神様から受ける恵みが決まるのではないということです。神様からの恵みは、どの人にも同じように分け与えられているのです。



 私利私欲に心奪われず神様へと心を向けたとき、確かな知恵と平和を創る力が与えられるのです。そして私たちの志も崇高なものへと変えられて行くことでしょう。



【by Tokyoterin - 東京在住の女性クリスチャン】

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