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藤後朝夫牧師(23)・・・「わたしを呼べ」

2010年6月16日11時18分
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藤後朝夫牧師+
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 預言者エレミヤが活躍した時代のユダヤは二つの国に分裂していました。北王国イスラエルは既にアッシリヤに滅ぼされ、南王国ユダは辛うじて生き残っている状態でした。



 エレミヤは、そういう動乱時代の中で神のしもべとして活動しました。そして、彼の活動初期にあっては、アッシリヤが衰退しつつありましたので、小国ユダは比較的自由と独立を享受することができました。しかし、それも長くは続かず、やがてバビロン帝国がこの国を攻め滅ぼそうとしていました。



 このような状況の中にあって、ユダの王とその側近たちは国を挙げてバビロン軍に立ち向かおうと考えました。ところが預言者エレミヤはこれに賛同することができませんでした。むしろ積極的に反対の立場に立ち、「あなた方はカルデヤ人(バビロン)と戦っても勝つことはできない」と申しました。これはエレミヤの個人的な意見ではなく、主なる神がエレミヤにお示しになったものだったのです(エレミヤ32:1〜5)。



 しかし、このような発言は危険でした。なぜなら、ユダの民らは一致団結して強敵に立ち向かおうとしているからです。そんな状況下で一人エレミヤだけが非戦論を唱える格好になります。これは、国民の戦意を挫くもので、エレミヤは非国民、国賊、反逆者のそしりを免れることはできません。その結果、彼は厳しい弾圧を受けて、ゼデキヤ宮殿にある監視の庭に監禁され、神の人としての活動を封じられてしまったのです。



 私どもの国もいくつもの戦歴を通りました。日清、日露の戦争、中国との戦い、そして第二次世界大戦の中でヒロシマ・ナガサキの原爆を体験し、敗戦に至りました。



 日本にもキリスト者で、戦争に反対し、非戦論を唱えた代表的な人物に内村鑑三、矢内原忠雄といった人々があります。内村鑑三の場合は第一高等学校に奉職中、天皇の写真に拝礼しなかったことから不敬事件として騒がれ辞職、文化誌『万朝報』の記者として非戦論を唱えました。矢内原忠雄は東大経済学部にあって、自由主義的反戦論を唱えたというので、日本政府に忌避され辞職に追い込まれました。



 預言者エレミヤに戻ってさらに考えてみましょう。神の言葉の預言者として彼は非戦論を唱えました。しかし、人々はエレミヤを消極的な人、悲観的で戦う勇気のない人としか見ず、その信仰さえ疑いの目で見られる状態であったのです。



 しかし、それはエレミヤが抱いている夢と幻を見ることのできないが故でありました。エレミヤが「バビロンには勝てない」と申しても、それは決して永遠の敗北を意味するものではないのです。主なる神は、彼らの罪に対する一つの懲らしめとしてしばらくの間、バビロンに屈服するように仕向けられるのですが、その期間が終わるならば、驚くべき祝福をもって満たして下さる時がくるのです。エレミヤの戦争反対はそういう神の約束を信じる信仰に基づくものだったのです。その約束はペルシャの王クロスが囚われのイスラエルを解放し、エズラやネヘミヤによってエルサレムの城壁や神殿が再建され、信仰の復興が起こったことによって成就しました。



 さて、エレミヤの語った神の約束は単にユダヤの国の救いにとどまらず、全世界の人間にも適用されるものなのです。その言葉に耳を傾けましょう。「わたしを呼べ。そうすればわたしはあなたに答え、あなたの知らない理解を超えた大いなることをあなたに告げよう」(エレミヤ33:3)とあります。



 今日、神の言葉はエレミヤが監視の庭に閉じ込められていたような状態にあります。多くの人々は神の言葉に聞こうとはしません。これを無視しているのです。



 しかし、神の言葉は人々がどんなに無関心であっても、またこれを無視しても、それで神の言葉が葬り去られるというようなものではありません。パウロは言いました。「私は福音のために、苦しみを受け、犯罪者のようにつながれています。しかし、神のことばはつながれていません」(2テモテ2:9)と。



 ジョン・バンヤンは神の言葉を語って牢に入れられ、苦しめられました。看守は「今後、一切聖書の話をしないと約束するなら、お前を解放する」と告げました。ところがバンヤンは、「今日解放されたら、明日また神の言葉を語る」と宣言して、さらに七年間、牢に留められたとのことです。何と神の祝福の言葉に対して信頼の心が篤かったことか。私どもも御言葉の約束を信じ疑わず、恵みの証し人としての生涯を貫きたいものです。



 松下電器の創設者、松下幸之助は、「水道の水のように全ての家庭に電気製品を普及させたい」という夢と願いを持って働いたと聞いています。その夢と願いは叶い、私どもの家庭には電気製品が満ち溢れています。



 聖書と、イエス様の救いを知らない人ですら、こんな大きな夢と幻に生きたのなら、私たちキリストにある者は「わたしを呼べ」「わたしは答える」と言われるお方にもっともっと信頼して従い、救いの証し人として力強く生きて参りたいものです。



◇



 藤後朝夫(とうご・あさお):日本同盟基督教団無任所教師。著書に「短歌で綴る聖地の旅」(オリーブ社、1988年)、「落ち穂拾いの女(ルツ講解説教)」(オリーブ社、1990年)、「歌集 美野里」(秦東印刷、1996年)、「隣人」(秦東印刷、2001年)、「豊かな人生の旅路」(秦東印刷、2005年)などがある。

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