Skip to main content
2025年10月30日20時30分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム

工藤公敏牧師「北アルプスのふところから神の懐へ」(12)・・・北の果て

2009年8月4日09時40分
  • ツイート
印刷
工藤公敏牧師+
+

 網走の初めての週報に次のような文を載せた。週報の名前は「北の果て」と付けた。



 「王の命は急なり」と言われますが、四月二日、「テンニンニモツマトメテコイホンブ」の電報を鹿児島で受け取った。近所の風呂屋で三十分程、考えて祈ったが、従うことが主の御旨と示された。



 聖書学院の修養生の頃、隣の町の岩間教会に遣わされてご奉仕させて頂いた。学院に戻るように言われたにもかかわらず、岩間に二カ月留まった。信者の強い要求があったことであるが、後に任命を受けた牧師と一緒に奉仕をした。その二カ月は私の信仰にマイナスにこそなれ、プラスにはならなかった。あの時、群れの指導者の導きに従うのが神様の喜びなさるところであった。再び聖霊が悲しむようなことはしたくないので生まれたばかりの信仰の兄弟姉妹に、教会を去らねばならなくなったことを告げた。



 網走の皆さんもそうであったと思うが、二年間の伝道の結果、涙して別れを惜しむ人々が起こって来た。初見先生には、十三年もの牧会した結果の別れが親子の縁を切られるようであったと思う。私は鹿児島から北海道への転任、夢のようでならない。



 桜が散り、菜の花が散った地から、雪が山々にある地へ、これは神のなさってくださったことと信じている。



 私は、長野県大町市(北アルプスの麓)に生まれ、松本工業の機械科を卒業した。神の無い十九年間を送ってきた。父が高校卒業の日に発電所の導水路に飛び込み自殺をした。次男坊の私が百姓をしながら会社に勤めて跡継ぎをしてくれというのが、父の切願であった。長男が知的障害のために家出をしたりする。この兄のために家中に暗さが漂う。幾度もこの兄が死んでくれたら良いと思ったことか。また縄で縛ったり、殴ったりしたことか。私は母に泣いてこの兄をなぜ生んだのかと迫った。こんな兄がいたら私に嫁の来ても無いと考え、名古屋の三菱に就職が決まった。父の葬儀の日と入社日と同じになり、父の葬式を済まさないで名古屋に行った。三年間、ほとんど弁当を詰めてくれた父が自殺した。大きな愛を失った。新三菱重工で冷凍機の研究に励んだが、父の愛を失った私は酒に走った。友との文通に走った。一升酒を飲んだ時もあった。



 十九歳の時、このようであったから、主イエス様を知らなかったら、今頃どのようになっていたのであろうか。恵みの奇跡と言う他ない。父の自殺で悩んでいた私。私が一番偉くて、家中の者が悪いと考え違いをしていた。



 イエス様を信じてから、私が放蕩息子で、私こそ一番悪者であることが分かった。主イエス様を信じ、父を自殺に追いやったような良心の責めから救われた。



 主イエス様を信じてから酒もいらなくなった。何とすばらしいことであろうか。表面は真面目に見えていても、心の中は妬みと憎しみと汚れに満ちていた。



 罪を赦され全く変えられた。私を変えた十字架。四年間勤めた会社を退職して、茨城にある聖書学院へ入学した。頭は丸坊主だった。百円のお金も無いような時もあり、ひたすら祈った。家の者たちは献身に反対、誰一人賛成してくれない。義兄などは、献身したら離婚をすると言ってきた。母の危篤、母が召された。母は召される四カ月程前に主イエスを受け入れ、御国に帰った。「み空のかなたかしこには楽しき住まいありて」が母の好きな賛美であった。私が献身して一週間目に母は天に帰った。三月二一日のことであった。



 知的障害の兄が召されて、母は重荷を下ろし地上の生涯を終えた。「世にありては悩みがある。雄々しかれ。我既に世に勝てり」とおっしゃるお方が共におられる。



 学院生活においても穴を掘って祈った。トラクトを村々に配った。毎朝四時四十分起床。良くとらえられて祈ったものである。二年前に開拓教会である鹿児島に遣わされた。礼拝に誰一人も来ない時があった。ラーメンとパンと缶詰も多く食とした。二年前、鹿児島で忍び戦った結果、主は救霊の実を結ばせてくださった。これからも祈りと伝道に力を注ぎたいので皆様のご協力を願う。(第一回網走週報)



◇



 工藤公敏(くどう・きみとし):1937年、長野県大町市平野口に生まれる。キリスト兄弟団聖書学院、ルサー・ライス大学院日本校卒業。キリスト兄弟団聖書学院元院長。現在、キリスト兄弟団目黒教会牧師、再臨待望同志会会長、目黒区保護司。

  • ツイート

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • 花嫁(36)薄明かりの祈り 星野ひかり

  • 聖書アプリ「ユーバージョン」が間もなく10億インストール 11月に「聖書月間」開催

  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • サンタ・クロースと呼ばれた人―聖ニコラスの生涯(31)夢の中での再会

  • キリストの心と思いが与えられている恵み(6)恐れずに主の導きに従う 加治太郎

  • ワールドミッションレポート(10月30日):イエメン 苦難はあれど希望は消えず

  • 【書評】加藤喜之著『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』

  • 「2033年までに全ての人に福音を」 世界福音同盟の第14回総会、ソウルで開幕

  • 全ての人に福音伝えるための「イエスのモデル」 WEA総会でリック・ウォレン氏が講演

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 約250校の子どもたち数千人が「主の祈り」を唱和 英イングランド

  • 「迫害下にある教会のための国際祈祷日」 WEA・JEAが呼びかけ

  • 日本聖公会首座主教・主教会が「京都事件」の書簡発表 元牧師が性加害、教区が2次加害

  • 神の前に高ぶらないで生きよう 菅野直基

  • 私たちを生かす主キリストの御業 万代栄嗣

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • やなせたかしさんの妻・小松暢さんはクリスチャン、朝ドラ「あんぱん」きっかけに判明

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 米メガチャーチ牧師、当時12歳の少女に性的虐待 罪認め6カ月収監へ

  • 「ジーザス・ムーブメント」指導者チャック・スミス氏のディボーションブック邦訳出版

  • 日本キリスト教病院協会第5回総会 人材確保や人材育成などを討議

  • 聖公会保守派、「グローバル・アングリカン・コミュニオン」設立を宣言 決定的な分裂に

  • 英国国教会トップのカンタベリー大主教に初の女性、ムラリー主教の任命を国王が承認

  • 「ザ・チョーズン」がギネス記録、イエス・キリストの生涯描いた長編連続ドラマ

  • 中国当局、政府非公認教会の著名牧師ら約30人を拘束 米国務長官が非難声明

  • イラク人難民のキリスト教徒、フランスでライブ配信中に殺害される

編集部のおすすめ

  • 「神の言葉を全ての人に」 日本の聖書普及事業150年で記念式典・レセプション

  • 教団・教派超えて神の平和求める 戦後80年で「日本国際朝餐祈祷会」初開催

  • イエスの統治を祝う祭典「ジーザス・レインズ」が10周年 ラップ賛美など新しい試みも

  • 「聖書を読まなかったら、今の自分はない」 元ヤクザの進藤龍也氏と山崎純二氏が対談

  • 「20世紀のフランシスコ・ザビエル」 聖心女子大学で岩下壮一神父の特別展

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.