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榮義之牧師「30秒の祈りが世界を変える!」(2)・・・穴の空いた靴

2009年7月15日08時13分
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榮義之牧師+
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 種子島から生駒聖書学院に入学して驚いたのは、皆がものすごく祈ることでした。チャペルの時間やお昼休み、食事の席、教会でも「いつも祈りなさい」を実行している長い祈りがありました。祈りとは神様とお話しすることだと知っていましたが、生駒聖書学院では、祈りとは求めることだと強く教えられました。



 学院長はイギリス人で、神様だけを頼りにビジネスマンを辞め、独立で宣教師になった人物でした。母教団も母教会もないのでスポンサーは神様だけです。しかもアメリカのペンテコステ運動の影響を先取りし、ペンテコステの独立宣教師でした。しかし、広大な土地取得も校舎建設も、すべて祈りによって実現したのです。



 1927年には5000坪の敷地が与えられ、すぐにでも校舎を建設することが可能でした。しかし、それからは何の支援もなくお金のない状態が続き、宣教師は失望の中にありました。



 そんなときです。宣教師にカナダの友人から手紙が届きました。お金は入っておらず、メモ用紙がひらひらと足元に舞い落ちました。「マルコの福音書11章22〜24節のみことばを開いてください」とあったので、広大な敷地の真ん中の藪中に跪いて、聖書を開きました。



 イエスは答えて言われた。「神を信じなさい。まことに、あなたがたに告げます。だれでも、この山に向かって、『動いて、海に入れ』と言って、心の中で疑わず、ただ、自分の言ったとおりになると信じるなら、そのとおりになります。だからあなたがたに言うのです。祈って求めるものは何でも、すでに受けたと信じなさい。そうすれば、そのとおりになります」



 そして、その祈りの宣言の中から生駒聖書学院は1929年に創立されました。私はその宣教師から、ジョージ・ミューラーの話をよく聞かされました。彼は、祈りによってブリストルの五つの丘の上に孤児院を建て、多いときには2000人の子どもたちを、求める祈りだけで養育しました。イギリスを訪ねたとき、ブリストルの孤児院が、建物もプールも大学としてそのまま使用されるほどの広大な場所であったことに驚きを禁じえませんでした。



 私はそのような貴重な体験を聞きつつも、必要があれば働けばいいじゃないか、なくてもそれで我慢して辛抱する方が聖なる献身の道ではないだろうかなどと、心のうちで反論する神学生時代を送りました。



 現実の生活は本当に何もない状態で、Yシャツは一枚だけ(毎晩、衿と袖を洗って気付かれないように努力)で過ごし、時計も万年筆もボールペンもなく、鉛筆をなくなるまで使い尽くしました。皆にうどんを食べに行こうと誘われても一文無しで、人付き合いもままならない献身生活でした。



 でも若いから何がなくても平気で、寮生活だから寝る場所と食事はあり、聖書の勉強はできるしでありがたいことだと平気でした。冬の寒さはこたえましたが、寝る前に冷水で足を洗えば眠れる秘訣をしり、毛布一枚もないせんべい布団で熟睡の日々でした。



 3年生の夏季伝道期間、生駒市内のキリスト教会で奉仕が許され、宿泊と食事は確保でき、毎日訪問伝道や路傍伝道で訓練を受けました。



 歩き回るうちに何と靴に穴が空いてしまい、買うお金もなくそのまま新聞紙を敷いて、牧師や教会員に気付かれないよう靴箱にちゃんとしまっておきました。



 雨上がりのある日、どうぞ上がってお話しくださいと、訪問先で招き入れられました。そんなことはめったにないことでした。靴下がびしょびしょでは上がるに上がれず、真っ赤な顔で玄関で立ち話をして失礼しました。



 惨めな気持ちでとぼとぼと帰る道すがら、「求めなさい。そうすれば与えられます。だれであれ求める者は受けるのです」(マタイ7:7〜8)のことばが響きました。



 何の条件もつけないやさしい約束のことばでした。精神的・霊的なことを求めなさいでもなく、高尚で優雅なことを求めなさいでもありませんでした。



 教会に帰りそのまま講壇の前に跪き、「天のお父様。靴に穴が空きました。どうぞ新しい靴を与えてください。イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン」とお願いしました。短く単純に、本音で素直な心で求めました。30秒の祈りでした。



 その夜、集会後に部屋に帰るとき、ドアに封筒が挟まれており、その中には「あなたの必要のためにお使いください」との手紙と、新しい靴を買うために丁度のお金が入っていました。新しい靴を履いて、良い知らせを伝える足も軽やかに、今も福音を伝え続けています。



 祈らなくてもお金は与えられたかもしれませんが、それは偶然として受け止めただけに終わったかもしれません。しかし、祈ったので与えられたのは必然です。それ以後、今日まで祈れば必ず答えが与えられ、必要は満たされ続けています。神の約束は永遠に変わらず、願い求めたことをはるかに越えて聴かれる幸いを体験し続けています。



 思い煩ったり心配したりしないで、不平不満や文句を言わないで、疑わず恐れず素直に本音で、今日から「30秒の祈りは世界を変える」と信じて祈りましょう。



◇



榮義之(さかえ・よしゆき)



 1941年鹿児島県西之表市(種子島)生まれ。生駒聖書学院院長。現在、35年以上続いている朝日放送のラジオ番組「希望の声」(1008khz、毎週水曜日朝4:35放送)、8つの教会の主任牧師、アフリカ・ケニアでの孤児支援など幅広い宣教活動を展開している。

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