Skip to main content
2026年6月22日23時24分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム

平野耕一牧師「イエス伝」(5)・・・その力はどこから来たのか(中)

2009年5月29日10時01分
  • ツイート
印刷
+

 イエスは寒村ナザレの一大工であり農夫であった。彼が優れた大工であり、賢い農夫であり、誠実な信仰者であったことは容易に考えられるが、それだからといって彼について騒ぎ立てることは何一つなかった。家族、教育、仕事、信仰、経済など取り立てて話題にするものはなかった。少なくともナザレの人々の目には、イエスは他人より少々優れた人くらいに映っていた。次の帰郷物語は、その点を証明している。



 この時点で、イエスはガリラヤの町や村を回っては教え始め、教えを喜んで聞いた人々は、新鮮な興奮を感じながらイエスをあがめていた。彼の評判は高まり、イエスは力を帯びて故郷に帰られた。



 しかし、その評判は寒村ナザレにまでは伝わっていなかった。この事件はイエスが二十年以上も暮らした小さな閉ざされた故郷ナザレに帰ったときに起こった。



 安息日になったので、イエスはいつものように礼拝するために二十数年以上も慣れ親しんだシナゴグに入った。久しぶりに姿を現したイエスは、聖書を朗読するように頼まれたのでイザヤ書の巻物を要求すると、係りの者から聖書の巻物が手渡された。イエスは注意深く羊皮紙でできた巻物を開き、預言者イザヤが書いた一つの箇所を探し当て、凛とした力強い声で朗読された。



 イエスの朗読の声を耳にした人々は思わず頭を挙げてイエスの顔を見つめた。今までと違う、みなその変化を直観した。今回の朗読を聞いた者たちは、イエスが読んだ言葉がそのまま飛び出して現実になるように感じたのだ。聖霊の力を帯びて朗読していたのだから、今までと違ったのはしごく当然である。彼らは、朗読していた男がイエスであることすら忘れてしまった。



 聖書箇所は、メシヤが登場するときに神の霊の注ぎを受けて病気や苦しみに束縛された者たちを解放する伝道活動を行う、ということが予告されていた。



 旧約聖書では、王や祭司や預言者が、その職務につくときオリーブ油が頭に注がれたのだが、その油注ぎの儀式は職務を遂行するために特別の霊力が与えられることを象徴していた。



 その霊力を受けたイエスは、ただ聖書朗読していたのではなかった。その時、そこに起こっていた霊的現実の宣言をしていたのだ。イエスは、その場でその時、これからの宣教活動に伴う聖霊の注ぎを体験していた。数百年前に予言されていたことが起こりつつあったのだ。



 わたしの上に主の御霊がおられる。
 主が貧しい人々に福音を伝えるようにと、
 わたしに油を注がれたのだから。
 主は、わたしを遣わされた。
 捕らわれ人には赦免を、
 盲人には目が開かれることを伝えるために。
 しいたげられている人を自由にし、
 主の恵みの年を告げ知らせるために。



 自分に起こったばかりのメシヤの油注ぎ宣言なのだから、その朗読には何とも言えない迫力があった。朗読を耳にした会衆は一人残らず目を大きく開いてイエスの顔に目を注いだ。イエスは静かに巻物を巻き返し、係りの者に手渡して座られた。



 イエスに引きつけられ圧倒されている人々の表情を見たイエスは再び立ち上がり、力強く言い放った。



 きょう、聖書のことばが、
 あなたがたが聞いたとおり実現しました。



 その場は人々の驚きの声で満ちた。みなは、イエスの口からあふれ出るめぐみの言葉に感心し、驚嘆してはほめたたえた。この時点では、イエスの朗読とメシヤ宣言の力と恵に魅了されて、それが大工のイエスであったことを忘れていた。



 しばらくして興奮がさめると、彼らの知っていたイエスであることに気がついた一人の男が「この人はヨセフの子ではないか」というとざわめきが起こり、その場は騒然となった。人々は美しい夢から目覚めたようだった。こんなすばらしいことが現実であるはずがない、と思った。だまされたんだ。怒りがわいてきた。



 すると、その時までの感嘆は打って変わり、厳しい中傷になった。「母マリヤとは井戸端でおしゃべりする仲よ。」、「弟のヤコブとヨセは俺たちの仕事仲間だ」、「妹たちとは、遊び友達なの」などと、口々に家族の名前を出しては、イエスに対抗してきた。



 お前はどうして何者かであるかのようにそんな話し方をするのか。権威ぶって語るが、お前にどんな資格があるというのか。お前は俺たちと同じ大工で、農夫だろう。学問のないただ人のくせに、田舎者のくせになまいきだぞ。



 会堂にいた人たちの怒りはあっという間に頂点に達し、爆発した。



 男たちは立ち上がって、イエスを会堂から町の外に追い出し、町が立っていた丘のがけふちまで連れて行き、そこから投げ落とそうとしたのだ。 (次回につづく)



◇



 平野耕一(ひらの・こういち):1944年、東京に生まれる。東京聖書学院、デューク大学院卒業。17年間アメリカの教会で牧師を務めた後、1989年帰国。現在、東京ホライズンチャペル牧師。著書『ヤベツの祈り』他多数。

  • ツイート

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • トランプ氏のイラン戦争と移民政策、福音派で評価二分 否定的回答が半数超える

  • 神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司

  • 両足に6本の指持って生まれた少年、キリスト教慈善団体の医療支援受け走れるように

  • フェリス女学院、新理事長に神谷明氏

  • ワールドミッションレポート(6月20日):東アフリカ 迫害国家への「逆流」─帰国者とアフリカ人宣教師①

  • 中国当局、秋雨聖約教会の礼拝を摘発 信徒33人を拘束

  • 聖書原語への招き─霊に燃え、主に仕えるために(11)パン種の譬えで示す神の国 白畑司

  • 【書評】ディートリッヒ・ボンヘッファー著『創造と堕罪 創世記1~3章の神学的釈義』

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • 同志社国際高校と同志社「責任痛感」 辺野古転覆事故巡る文科省の調査結果・見解受け

  • 聖書原語への招き─霊に燃え、主に仕えるために(11)パン種の譬えで示す神の国 白畑司

  • Gゼロ時代の津波石碑(10)【久保有政氏に聞く】仏教とキリスト教のつながり(前半) 山崎純二

  • 「世界難民の日」 ワールド・ビジョンが8カ国で調査 子ども守る「自立」の重要性訴え

  • 両足に6本の指持って生まれた少年、キリスト教慈善団体の医療支援受け走れるように

  • 神学の限界と突破口(5)第1章 主な論争と解決─「聖霊論」の論争 三谷和司

  • 日本福音同盟、新理事長に北野献慈氏

  • ワールドミッションレポート(6月21日):東アフリカ 迫害国家への「逆流」─帰国者とアフリカ人宣教師②

  • ワールドミッションレポート(6月20日):東アフリカ 迫害国家への「逆流」─帰国者とアフリカ人宣教師①

  • 同志社国際高校と同志社「責任痛感」 辺野古転覆事故巡る文科省の調査結果・見解受け

  • 米メガチャーチがビーチで洗礼式、過去最多の2552人が受洗

  • 着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番

  • 「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(250)未信者とセカンドチャンスに潜む大きな課題 広田信也

  • 神学の限界と突破口(4)第1章 主な論争と解決─「贖罪論」の論争 三谷和司

  • 国旗損壊罪の創設に反対、日本キリスト教協議会が声明

  • 戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳

  • 聖書全巻の翻訳、800言語で完成 飛躍的に加速する聖書翻訳

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

編集部のおすすめ

  • 「今、求められているのは、慰めと癒やし」 能登被災者支援でゴスペルコンサート

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 芥川賞作家の鈴木結生氏らが登壇、青山学院大学で口語訳聖書刊行70周年記念講演会

  • 四国の教会が教団教派超え一致 「愛と希望の祭典・四国」閉幕、延べ3千人以上が参加

  • 「あなたの人生は、必ずよみがえる」 第63回首都圏イースターのつどい

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.