この時聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―(15)クリスチャンビジネスの原点 棚沢英樹

2016年8月13日07時31分 執筆者 : カレブの会 印刷
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クリスチャンビジネスの原点
前トーチベアラーズ責任者 礼拝説教者 棚沢英樹

「箱をかつぐ祭司たちの足が水ぎわに浸ったとき・・・上から流れる水はつっ立って・・・かわいた地を通り・・・渡り終わった」(ヨシュア記3章14~17節)

1987年5月、私は富士山麓山中湖にリトリートセンター「トーチベアラーズ」を開設。それから25年、2012年5月に退任するまで、妻と共に一生懸命働いてきました。開設時、3つの運営基本方針を立てました。

  1. これはビジネスとして運営し、決して献金に頼らない独立採算制とする。
  2. これはビジネスだが、また同時に「主の民の家」は、施設ではあるが、施設としない。
  3. 故に、1年365日、オープンを原則とする(真冬に1人で利用されたい方がありましたが経営的に赤字でも受け入れてきました)。

活動の出発は1986年末、別荘地360坪を取得、収容人数35名の建物建設。トーチベアラーズ本部からの資金と地元都留信金から800万円の借り入れで始まりました。

バブル経済の波に乗り、借入金も数年で返済。建物も2度増改築し、年収2千万円を超えることもありました。7年後、バブルが弾けて空き家となった隣接地360坪、建物付きの保養所を取得、増改築費などを含め総額3500万円ほどの借り入れを、地元信金、トーチベアラーズ本部、宣教団体などにお願いし、念願の信徒聖書学校開設の準備に入りました。

活動の場が広がった喜びは大きかったものの、借入金の返済がきつくなりました。特に信金への返済2600万円(含む利子)、月20万円の10年返済は、4人の年子が最もお金のかかる時期と重なり、本当に大変でした。信金から月末に何回となく、「あ、棚沢様ですか? スミマセンが、今月の振り落としができませんので・・・」「あ、はいスミマセン。すぐ入金いたします」の繰り返しでした。

その頃から、家内の買い物のほとんどが2割引き、3割引きの赤札付きになりました。ですから10年後、信金への返済が完了したとき、肩の荷が下りたのを文字通り体感しました。しかし、家内がその10年間に身に付けた割引き買いの癖は、今も続いていて、食卓に乗るものは、ほとんどがそれらです。

でも家内の名誉のために申しますが、私たちはそれを少しも恥ずかしいと思っていません。新鮮な材料でおいしい物を作るのは、当たり前で、賞味期限ギリギリの食材で、おいしい食事を作るのが名シェフです。家内はそれです。

今は成長し、それぞれマレーシア人、フランス人、オーストラリア人と結婚し、自由な生活を楽しんでいる子どもたちに、「お父さんとお母さんは、そうやってお前たち全員を学校に行かせ、1年以上の海外留学をさせてきたんだよ」と、苦労話を楽しい笑い話にしながら伝えます。

退職して2年、自慢の手作りマイホーム、大きな天窓から朝の光がいっぱい入るリビングのソファに座りながら、波乱万丈の日々を振り返り、主の恵みの豊さに涙が出るほど、感謝、感謝です。

もう1度、同じ人生をやれと言われたら? 家内はたくさん苦労したから「やります」と言うかどうか分かりませんが、私は「もちろん、やります! 今度はもっと上手に。良い物を主におささげいたします」と言うことでしょう。

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【書籍紹介】

 カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―

カレブの会編『この時 聖書を開いた―31人に訪れた神の祝福―』

私たちはみな、退職後のさまざまな不安を抱えています。夫婦や家族関係の在り方、体力の衰え、病、経済のこと、伴侶との離別、孤独等々。この世の人々が行く同じ道を歩みます。「夢」がコインの表だとすれば、弱さを味わう「軟着陸」はその裏面です。幸いなことに、この弱さは私たちを成熟へと導いてくれるだけでなく、しばしば夢と使命を与え、御国を広げる道へと導いてくれるのです。

現役で働いている方にとっては、示唆に富んだ言葉に、生き方の確かなヒントやアドバイスが与えられます。同世代の人にとりましては、生きる勇気や力が湧き上がり、その励ましを共有できる本です。

ご注文は、全国のキリスト教書店、Amazon、または、イーグレープのホームページにて。

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カレブの会

カレブの会

切り株から芽を出す「カレブの会」のロゴマークは、リタイア後も御言葉の約束を信じ、それぞれが置かれた場所で、豊かな実を結ぶ現代のカレブのような人々のスピリットを表現している。「主から夢を頂き、夢の実現のために互いに助け合う」こと、「人生のソフトランディング(軟着陸)を助け合う」ことを目的に2006年12月に活動を開始。そのビジョンは宇都宮、仙台、西宮へと、御霊の風に乗って運ばれ、今ゆっくりと広がり続けている。

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