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榮義之牧師「天の虫けら」(53)・・・だれも閉じることのできない門

2007年10月26日10時16分
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榮義之牧師+
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 一九七三年のことである。聖会での奉仕に向かうため、車である牧師と名神高速道路を走っていた。木曽川の上を走行中、運転していた牧師が「義之君、ラジオ放送をやってみないか」と突然話しかけてきた。すでに彼は朝日放送で「おはようメッセージ」という番組を三年間続けており、私も数回その放送で話をさせてもらったことがあった。



 瞬間的に「できない」という思いが目まぐるしく駆けめぐった。月五万円というお金が必要になるが、それは教会の会計の一カ月分だ。どう考えても不可能だ。しかも話し下手、赤面恐怖症(ラジオだから見えないなどと考える余裕もない)、小さな教会、名もない駆け出し牧師・・・、それこそキリがないほど、できない理由を思いつく。「私にはできません。無理です」ということばが、舌の上まで出かかっていた。ところがそのことばを出す前に、一カ月ぐらい祈ってから返事してくれてもいいよと言われ、「できない」ということばを飲み込んでしまった。



 稲沢市の奈良崎克己牧師の教会に到着し、私がメッセージの担当だったので、暗い部屋にひざまずいて祈った。祈りつつ開いた聖書から、一つのことばがすごい勢いで目に飛びこんできた。



 わたしは、あなたの行ないを知っている。見よ。わたしは、だれも閉じることのできない門を、あなたの前に開いておいた。(黙示録3:8)



 神のことばは生きて語りかけることを感じた。見た。だれも閉じることのできない門があった。自分で開くのではなく、ダビデの鍵を持つ方が、彼が開くとだれも閉じることのできない方が、宣言されている。しっかりとその開かれた門を見つめ、ラジオ放送を始める決断をした。



 当時、富雄で伝道をスタートして、礼拝者が十五名ぐらいの時だった。什一献金や月定献金をしている者もほとんどなく、常識的に計算すれば無謀なことは分かっていた。しかし神がだれも閉じることのできない門を開いてくれたのだ。



 何よりも人の顔を見ないで福音を語れる。リサーチによると、四十五万人の潜在的聴取者がある。良い知らせを伝える足として召された私に来た好機だった。



 教会に帰って礼拝の席で訴えたら、みんな「アーメン」と答えてくれた。失礼な言い方だが、教会には牧師をはじめとして、計算ができる者がいなかったのかもしれない。しかしそれ以上に、神への信仰と信頼で心が燃えていた。神がそのように望んでおられ、それを本気で信じて祈るなら、不可能はなくなるのだ。



 それより五年前には、こんな出来事もあった。数人の集まりに、ある牧師が説教に来た。その牧師は教会で自動車を買えとチャレンジをした。そこで献金を募ると、中古車なら買えるお金が集まり、みんな喜んでいた。ところが一人の人が来て、牧師は経済的感覚がないと非難した。自動車を買えば、ガソリン代も必要だし、今の状態では無理だと言う。私は確信をもって、神がそのように望んでいるなら、必ず与えられると答えた。三日後、学園前の呉服店の社長が来た。彼は「牧師先生、自動車献金の時はいなかったので、私がガソリン代はもちます」と約束してくれた。それから十年間、好意に感謝しつつ、必要最小限だけ入れさせてもらった。いつまででもいいと申し出てくれたが、教会もガソリン代は払えるようになったので、感謝して辞退することにした。



 ラジオ放送「希望の声」も、それから二十五年、一度も支払いに困ることなく継続できた。どうなるかと思う時もあったが、その都度タイミングよく助けが来た。



 アッセンブリー大阪中央福音教会の鹿島牧師は、天国に召されるまで、時々説教に招いては、「榮義之牧師は、ラジオ放送『希望の声』をやっているので、支援献金をしよう」と呼びかけてくれた。ちょうどその月の支払い分が集まり、祈っていてくださる牧師の、タイミングのよい助けに感謝した。



 こんなこともあった。学院での授業が終わって教室を出ようとすると、遠藤神学生が、「ラジオ放送『希望の声』のために使ってください」と封筒を差し出した。家で開けて見ると、彼の一カ月分の月謝だ。翌日確認すると、「主に示された献金です」とのこと。その月の支払い分と同額だった。



 放送がスタートした当初から、ラジオ放送「希望の声」のために、活けるキリスト一麦名古屋教会の松原向牧師や西宮の下条牧師、大阪の原村牧師などが支援し、祈ってくれた。高田キリスト教会の長曽我部牧師や花園キリスト教会の為房牧師も励ましてくれた。確かに主が開いてくださった門だが、多くのクリスチャン兄弟姉妹の祈りが背後にあり、支えとなってくれたのである。



(C)マルコーシュ・パブリケーション




◇



榮義之(さかえ・よしゆき)



 1941年鹿児島県西之表市(種子島)生まれ。生駒聖書学院院長。現在、35年以上続いている朝日放送のラジオ番組「希望の声」(1008khz、毎週水曜日朝4:35放送)、8つの教会の主任牧師、アフリカ・ケニアでの孤児支援など幅広い宣教活動を展開している。



 このコラムで紹介する著書『天の虫けら』(マルコーシュ・パブリケーション)は、98年に出版された同師の自叙伝。高校生で洗礼を受けてから世界宣教に至るまでの、自身の信仰の歩みを振り返る。(Amazon:天の虫けら)





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