舞台となった長崎の地で オペラ「沈黙」来年開催

2014年12月6日16時03分 印刷
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長崎県と長崎市は、新国立劇場(東京)の協力を得て、長崎が舞台の遠藤周作の小説を原作にしたオペラ「沈黙」を、来年2月15日に長崎ブリックホール(長崎市)で、演奏会形式で開催する。

来年は、大浦天主堂(同)での信徒発見という歴史的な出来事から150年の記念の年。同県が目指す「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」の世界遺産登録推進の活動の一つとして位置付けられており、演奏会開催に先立ち、1月19日には内容紹介のためのトークショーも開催される。長崎大学出身である新国立劇場運営財団顧問の福地茂雄氏と、新国立劇場芸術監督の宮田慶子氏、ロドリゴ役の小原啓楼氏を迎え、オペラ「沈黙」の魅力や長崎との関わりについてトークを繰り広げるという。

オペラ「沈黙」は、激しいキリシタン弾圧を描く中で、信仰の本質を問うた遠藤周作の小説『沈黙』をもとにしている。踏み絵を踏むことは神を捨てることなのか、人々の苦しみを見つつもなぜ神は黙っているのか、一人の西洋人司祭の葛藤を通して神の愛を描き出した不朽の名作だ。20世紀を代表する日本人作曲家の一人、故松村禎三の唯一のオペラ作品として、自ら台本を執筆し、13年という長い年月をかけてオペラ化した渾身の作だ。

1993年に世界初演、日本オペラ界における新たな傑作の誕生と大きな話題を呼び、2000年の初演以来新国立劇場でも人気演目の一つとして上演を重ねている。来年6月にも同劇場において再演が予定されている。

2012年から本作の芸術監督を務めている宮田氏は、演出にあたり、「人間の心の業や、神との対峙・葛藤を扱った原作を個人的に愛読していたほど思い入れのある作品。台本を読むように、音を読んでいきたい」と意欲的に話している。舞台は、傾いた十字架を乗せた廻り舞台と照明を効果的に使った装置が特徴的な演出となっている。

今回、長崎市で開催される演奏会形式のオペラには、演技や大掛かりなセットがなく、楽曲と歌唱が主となるが、指揮者、出演者は、通常のオペラとほぼ同じ。管弦楽を担当する九州交響楽団やNHK長崎放送局児童合唱団などといった、この公演ならではの共演も見どころとなっている。

新国立劇場は「『沈黙』の舞台となったキリシタン殉教の地である長崎での上演は、大変意義深いことと考えております」とコメントし、長崎県も「キリシタン殉教の地長崎での公演を行うことは誠に意義深く、多くの方々にお聴きいただきたいコンサートです」と参加を呼び掛けている。

料金・チケット販売開始時期などの問合せは、長崎県文化振興課内のオペラ「沈黙」<演奏会形式>実行委員会(電話:095・895・2764)まで。

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