ローマ -産科医セベリノ・アンティノリ氏は26日に会見を開き,クローン胚によって妊娠している女性が1月に出産することを報告。母子の健康状態等については触れなかった。
「全てうまく行っている。全くと言っていいほど問題がない。」
アンティノリ氏は不妊治療の分野ではその名は以前からよく知られている。同氏は1985年に精子を強化する人工受精治療法を開発し、これによって生まれた子供は現在世界で30万人存在する。92年には10年前に死亡した夫の精子で体外受精をして,62歳の女性が妊娠した。99年3月には,ネズミの精巣でヒトの精子のもとになる細胞から育てた精子を使い,体外受精して赤ちゃんが生まれたことを明らかにした。昨年1月,米ケンタッキー大のパノス・ザボス元教授とともにクローン人間計画を実施。世界中から反対の声が上がり,各国が規制に動いた。今回の報道はこのクローン人間計画の経過について語ったもの。
同氏は「クローン人間計画が倫理的にどういう影響を及ぼし得るのかは、よくわからない。私はカトリック信者で,堕児には反対です。が,クローンが自由になれば,自然界の均衝が破れるのではという危惧も持っています。だからこそ,クローンが適用される条件を厳しくすればいいのです」と語る。
多くの医師・科学者はクローン人間の創製に反対している。変形児や疾患児が産まれる確率が非常に高く,倫理面でも様々な葛藤が生じる。
この女性の国籍や所在地は明かさなかったが,超音波スキャンによって,胎児は2500gにまで育っていることが分かり,完璧な健康児だとのこと。
同氏によると,現在この女性の他にもあと2人の女性が同氏によってクローン児を妊娠中,世界のどこかで出産を待っているという。この3人のうち1人はイスラム国に在住しているとのこと。
同氏は発言の中で,今回存在の明かされた妊娠女性がその3人のうちの1人であるとは語らなかった。
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