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カリフォルニア「知的創造論」授業取止

2006年1月26日05時49分
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 カリフォルニア州立学校が一部保護者から創造論授業は米国憲法に違反し、宗教を植えつけていると反論が出たことから、「知的創造論」や聖書的創造論を含む哲学の授業を取りやめる決定を下した。


 ロサンゼルス北部の高校は今週火曜日にこの授業の継続可否に関する裁判が行われる予定であったが高校側がこの授業が創造論、創造科学、知的デザインの考えを植えつけるものになっていることに同意したため同日に裁判が取りやめになった。
 
 保護者のために裁判を申し立てたアイシャ N. カン弁護士は、
「このことは米国すべての学校にそれが科学の授業であっても哲学の授業であっても進化論の代替として創造論や知的創造論を促すような授業を行ってはいけないと言うことを意味するようになるだろう。」と述べた。


 このカリフォルニア州の知的創造論における見解はペンシルバニア州における地方裁判で知的創造論は創造論者や宗教的要素と切り離すことができないとして科学の授業から切り離してから1ヵ月後に発表された。しかしながらこの裁判では創造論自体を教えてはならないということにはならなかった。


 この知的創造論の授業はそもそも「デザイン哲学」と呼ばれていたことから授業を導入する前から議論を醸しており、カリフォルニア州では裁判を避けるためにも科学の授業としては教えられなかった。この授業は1月から1ヵ月間行われる予定であったが、保護者からの苦情を受けてから中断され、1月27日で取りやめになる予定である。


 「この知的創造論のそもそもの目的は生命の起源について異なる視野を持つことで哲学的な複眼思考を養うことが目的だった。私たちは社会的、文化的な問題はよく議論されることによって勉強されるべきだと信じている。このような授業は教育する価値があり、学問の場での自由が認められるべきだと思う。」と高校側は弁護した。


 知的創造論を教えることを促進する米国で最も突出した機関のひとつである「ディスカバリー・インスティテュート」によると、知的創造論は科学理論であり自然の生態系は非常に複雑でこれはただ単に進化論だけで表現しうるものではない。そのために生態系を創造したはじめにはなんらかの知的創造者による作用が生じたという考えを加えたものであるとしている。またデザインとは観察しうる証拠から推測できるものを差しており、聖書的な創造論には依拠していないとしている。


 このディスカバリー・インスティテュートのシニアリサーチャーのジョン・ウェスト氏は「この理論はしばしば誤解されやすい。知的創造論に浴びせられる批判は、知的創造論を聖書的創造論と誤解されることから来るものである。」と注意を促した。


 またディスカバリー・インスティテュートはこの地方高校に「知的創造論に焦点をあてるのではなく、授業名を変更するか地球創造初期の部分を授業枠から取り除いて授業を再編するとよい」と書簡を送り、授業を別の形で継続することを促した。


 この知的創造論の授業を受け持っていた教師は専門教育指導者でアッセンブリー・オブ・ゴッドの聖職者夫人のシャロン・レンバーグ氏である。キリスト教ペンテコステ派は、地球が神によって7日間で創造されたということを文字的に信じる、聖書的創造論に対して強い支持を保っている。
 彼女はこの授業を保護し、地元紙に、
 「私はこの授業は主が私に教えたいと思ったものであると信じています。」と彼女は投書した。

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