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脱北支援の牧師の拉致共犯を逮捕 牧師の安否依然不明 韓国

2005年12月22日07時14分
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 2000年1月に中国・延吉で北朝鮮から脱出した住民の亡命を支援していた金ドンシク牧師が拉致された事件で、この牧師を北朝鮮に引き渡した共謀犯の一人が、韓国に密入国したところを公安当局に逮捕された。容疑者は、牧師の安否はわからないと話しているという。


 朝鮮日報(19日付)によると、韓国の国家情報院(KCIA)と検察は18日、「偽造パスポートを利用して密入国した朝鮮族のキム某容疑者(40)を金ドンシク牧師の拉致などの疑いで先日拘束し、密入国の経緯と目的を調査している」と明らかにした。


 同紙によると、金容疑者は、昨年末に同容疑で韓国内で逮捕され懲役10年を言い渡され服役中のリュ某容疑者(36)と共犯でドンシク牧師を拉致した可能性が高い、と当局は発表した。金容疑者は「金牧師の安否はわからない。生計を立てるために密入国した」と供述しているという。


 調べによると、両容疑者は北朝鮮の警察当局ら約10人で構成された拉致専門の工作チームと共謀。北朝鮮の国境に隣接する中国吉林省延辺朝鮮族自治州の延吉でドンシク牧師を拉致して北朝鮮警察当局に引き渡した疑い。ドンシク牧師の安否はまだ確認されていない。


 拉致された金ドンシク牧師は米国永住権を持ち、1995年から中国で宣教活動と脱北者支援を行っていた。99年11月、脱北者11人を中国などを経て韓国に亡命させたのを機に北朝鮮当局から「除去対象」に挙げられていたという。


 韓国政府に対し、キリスト教を含む同国の保守派団体らは北朝鮮に謝罪と人質解放を求めるよう要請している。


 公安当局によると、北朝鮮に拉致されたとされる韓国人は05年12月現在、500人近くに上る。

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