エスペラント語で礼拝も 世界エスペラント大会、横浜で開催

2007年3月29日09時19分 印刷
+エスペラント語聖書=日本キリスト者エスペランティスト協会提供

「Estu lumo」
これが何語かわかるだろうか。



 これはエスペラント語という人工言語である。今年8月4日から11日にかけて第92回世界エスペラント大会(主催:世界エスペラント協会)が横浜みなとみらいを会場に開催される。期間中に合わせて横浜指路教会(日本基督教団)を借りてエスペラント語による主日礼拝が捧げられる予定だ。



 賛美と祈りと説教がすべてエスペラント語で行われるこの礼拝で説教するのは、聖書外典をエスペラント語に訳し、新しく新約旧約の翻訳作業をしているブラジルのエスペラント文芸誌「フォント」編集者のゲリット・バーバリング氏。当日は全国からプロテスタント、カトリックのエスペンティスト(エスペラント語を使用する者)が集まる。



 日本では1906年に日本エスペラント協会が設立され、第1回日本エスペラント大会が開かれた。100年を越える歴史を持つこの言語は1887年にポーランドでユダヤ人眼科医ルドヴィコ・ザメンホフ(Lazaro Ludoviko Zamenhof,1859-1917)により発表されたもの。



 ユダヤ人として迫害と差別の歴史に苦しみを受けたザメンホフにとって、全ての民族が交流し共存するための手段として同じ言語を持つことが人生の目標でもあった。エスペラント語はザメンホフの平和を願う思いによって生み出された。



 1910〜14年にかけて旧約聖書の最初の5巻を翻訳したザメンホフは、聖書のエスペラント訳の必要性を説いている。



1、聖書ほど世界中に知られている本はない。エスペラント語訳聖書があればエスペラントの知名度があがる。
2、聖書ほど世界中で大切に読まれている本はない。エスペラント語訳聖書があればエスペラントの文学としての価値がより大きくなる。
3、聖書ほど人類史上に影響を与えた本はない。エスペラント語訳聖書があれば歴史的にも社会的にも人々の興味を引くことになり、まだ自国語で聖書を読めない人々もエスペラントで聖書に触れることができる。
4、大多数の国語にとって今や聖書はその国語の基盤となっている。となると、エスペラントという言語にとっても聖書はその用語や表現方法が基盤となることは、今日のすべての言語と同じである。
5、だれでも自国語の聖書とエスペラント語訳聖書を読み比べることができるとすればエスペラントの基本を習得するのに役立つ。



 ザメンホフは1917年に亡くなり、イギリス聖書協会がエスペラント語の翻訳作業をすすめた。1926年の秋「La Sankta Biblio」(ルァ・サンクタ・ビブルィーオラ・サンクタ・ビブリーオ)という表題のついた聖書が発行された。



 日本では今年1月にエスペラント語訳と日本語訳が並べて書かれた聖書「エスペラント・日本語並訳聖書マタイの福音書」が日本キリスト者エスペランティスト協会(山田義代表)から発行されている。続いてマルコ、ルカ、ヨハネ、と福音書の並訳聖書の作成も予定している。



 エスペラント語の発音はスペイン語の響きに似ており、単語の表現が覚えやすく、名詞、動詞、形容詞が一目瞭然。山田義代表は「特にパウロ書簡を読む時に役に立つと感じます」と話した。エスペラントの聖書があったことが同言語を勉強する原動力になったという。



 作家トルストイが3時間でマスターしたという覚えやすさ、また宮沢賢治が作品中の人物名や地名の多くをエスペラント的な読み方に改めていた響きのよさがある。(イーハトーヴは,イーハトーヴォというエスペラント語からもじった言葉)



 初めに記したエスペラント語の日本語訳は以下の通り



エスペラント語「Estu lumo」(発音:エストゥ ロゥーモ)
日本語「光よ。あれ」



 財団法人日本エスペラント学会ではエスペラント語の学力検定試験を行っている。1級から4級の4段階があり、筆記と会話の試験を行う。合格者には合格証が授与され、名前が機関誌"La Revuo Orienta"誌上で発表される。

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