3月11日生じた国内観測史上最大級となったマグニチュード9.0を記録した東日本大震災から1カ月が経過し、被災地の避難所・学校や職場で黙とう、国内各地でも鎮魂の祈りが捧げられている。東京都内では、淀橋教会にて毎月11日に超教派一致祈祷会が開催される。祈りによる被災地の新たなスタート、キリスト教の本当の意味でのリバイバルが期待されている。警察庁によると死者・行方不明者数は2万7493人となり、今後さらに増加する見通しであるという。また15万人ほどの避難者が被災地で避難生活を送っている。
震災により教会から避難生活を余儀なくされた福島第一聖書バプテスト教会の佐藤彰牧師は、「震災は過酷です。あらゆるところに亀裂をもたらし、引き裂きます。せめてその心までも引き裂かれることのないように、私は牧師としての務めを果たさなければなりません。どうか、お祈りください」と述べている。
一方で、震災による避難生活を通して、新約聖書に書かれている初代教会が迫害され散らされる中、生き生きと姿かたちをあらわしていった様を、「現代日本の東北の田舎にある普通の教会の信徒たちが、行く当ても無く突然放り出されて、方々に散らされ、けれども何とか体制を持ち直し、互いに結び合い、キリストの体を再び形作るようになろうとは、予想もしない展開でした。教派を越えて私たちを応援してくださる日本各地や世界の教会が現れました。あまりのドラマ仕立てに、これは一体だれの脚本家と思うほどです」と伝えた。また詩編37篇23~24節「人の歩みは主によって確かにされる。主はその人の道を喜ばれる。その人は倒れてもまっさかさまに倒されはしない。主がその手をささえておられるからだ」を引用し、見えるものが一つひとつひき剥がされる中で、知っているようで知らない世界があることを知ることができたことが、震災で得た宝であると証しした。
ワールド・ビジョンではこの1カ月間で、被災者1万7500人以上の人々に、最も必要とされている生活物資を届けてきたほか、震災で家族や友人を失った悲しみ、次の震災や将来への不安を抱えた子どもたちのために、チャイルド・フレンドリー・スペース「ぜんいんしゅうごう!」を開設し、被災地3カ所84名の子どもたちの居場所をつくり、心のケアも行ってきた。
ワールド・ビジョン・ジャパン事務局長の片山信彦氏は今後の支援について「全体で2年間の支援活動を計画していますが、この1カ月間は被災された方々に向けて、緊急支援物資を届けるとともに、子どもたちの心のケアを行うためのチャイルド・フレンドリー・スペースの拡充、高齢者の方々に向けた憩いの場所の提供、長引く避難生活に向け、栄養をしっかりと摂ることができるようコミュニティ・キッチン(炊き出し)の立ち上げ、仮説住宅に入居される方々への布団などの必要物資、および子どもたちが学校に戻るために必要な学用品などの提供を行っていきます」と述べている。ワールド・ビジョン全体での支援金は現在25億円以上となっているという。スマトラ、ハイチなど各国災害支援活動の経験を生かし、長期的な復興支援を行っていく予定であるという。
東日本大震災では東北沖、福島原発と広範囲に津波・火災・放射能などさまざまな被害が生じ、政府・自治体による支援のみでは手に負えない部分が多く残されている。キリスト教支援団体・各教会ネットワークによる迅速かつ愛のこもった長期的支援が期待されている。
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