米ロサンゼルス市警察は16日、歌手「D4vd」として知られるデービッド・バーク容疑者(21)を、14歳の少女を殺害した容疑で逮捕した。バーク容疑者は現在保釈なしで勾留されており、20日にロサンゼルス郡地方検事局に送致され、起訴の可否が検討される予定。
殺害されたのは、2024年4月から行方不明になっていたセレステ・リバスさん。昨年9月8日、ロサンゼルスの車両保管所に押収されていたテスラ車のトランクから、リバスさんの遺体が発見された。車両から強い悪臭がするとの通報を受け、警察が駆け付けたところ、車両前部のトランク内にあった黒い遺体袋から、腐敗が進んだ頭部と胴体を発見。さらに別の袋には切断された体の一部が入っていた。
この車両は、テスラのSUV「モデルY」(2023年式)で、d4vd名義で登録されていた。ハリウッドヒルズの高級住宅街に1カ月以上放置されていたため、近隣住民の通報を受けて押収されていたという。発見時、d4vdはデビューアルバム『Withered』のワールドツアー中で、ミネアポリスでの公演後、翌日にはカンザスシティでの公演を控えていた。
リバスさんは、カリフォルニア州レイクエルシノアの出身で、エルサルバドル移民の両親のもとに生まれた。リバーサイド郡保安官事務所によると、生前最後の1年間に3回行方不明として届け出されていた。最後に家出したのは2024年4月で、家族との最後の連絡は同年5月だった。
遺体が発見されたのは、リバスさんが15歳の誕生日を迎えるはずだった日の翌日のことだった。法廷文書によれば、殺害された時点では14歳だったとされている。
遺体発見後、バーク容疑者とリバスさんが一緒に写っているとされる写真がSNS上に流出した。リバスさんの母親は娘に「デービッド」という名前のボーイフレンドがいたと証言しており、リバスさんとバーク容疑者にはおそろいのタトゥーがあったとされる。リバスさんの兄は、バーク容疑者がテスラ車で彼女を迎えに来た後に行方不明になったと語っていた。
ロサンゼルス市警察は昨年11月、初めて殺人事件として公式に位置付けた。米ABCニュース(英語)によると、捜査の大きな障害となっていたのは、遺体の腐敗と切断の状況から検視官が死因を特定することが困難だった点だった。多くの捜査作業はリバスさんの死因を特定し、殺人であることを立証するための証拠固めに費やされた。捜査関係者は、彼女の死が殺人であることを立証できると述べている。
一方、バーク容疑者の弁護人らは「証拠はバーク容疑者がリバスさんを殺害していないことを示す」として無実を主張している。
バーク容疑者は2022年、動画投稿アプリ「ティックトック」に投稿した楽曲「ロマンチック・ホミサイド(ロマンチックな殺人)」が拡散したことで、一躍有名になった。
遺体発見後、サンフランシスコとロサンゼルスでの北米ツアー最終2公演、またLAグラミー博物館で予定されていた公演が中止された。また、ノルウェーから始まる予定だった欧州ツアーも中止された。












