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大川牧師「資本主義社会の欠落を超えるもの」主日礼拝で説教

2009年3月11日13時57分
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ラブソナタ2007の一環として行われたセミナーのパネルディスカッションに参加する大川従道牧師(写真中央)=2007年7月23日、東京・淀橋教会で+
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 大和カルバリー・チャペル(神奈川県大和市)の大川従道主任牧師は8日の主日礼拝で、マルコの福音書9章20〜29節を引用。資本主義にある行きすぎた競争原理に問題があるとし、聖書にある「共存」「連帯」を訴え、「資本主義の欠落を超えるもの」と題してメッセージを伝えた。



 最近の世界的な経済危機について大川牧師は、100年に1度の大恐慌だと言われていると説明。民主主義、資本主義の中に隠されていた「欠陥、欠落、ゆがみというものが暴露された」「以前から気付いていた人はいるが、世界同時に今心を向けている時代」だと語った。



 すでに一部の地方自治体では申請書の発送などが開始されている定額給付金や、ワークシェアリングなど、不況に対する「応急処置」が取られている状況ではあるが、「世界中が世界のありようを根本的に考え得なおす絶好のチャンス」だと指摘した。



 引用聖句の中では特に、言葉を話すことができない霊に取りつかれた息子を持つ父親が「私たちをあわれんで、お助けください」(同9章22節)と、イエスに求めたことを注目。霊に取りつかれ困っていたのは息子自身であるが、父親は「私たち」と叫んで、家族全体の救いを求めた。家族の一員の誰かが病気で倒れるなど問題を持てば、家族全員に問題が及ぶ。資本主義の行き過ぎた個人主義に歯止めをかけ、「私たちをあわれんで、お助けください」という共同的な認識が必要で、「人類の共存と連帯を軸足にして生きるのでなければいけない」と語った。



 また、大川牧師は例として、教会内に怠ける人や頑張らない人、病などを持ち頑張れない人が20%いる場合、そのような人々を邪魔だと考えやすいが、そのような考えは競争社会の中で生まれてくる思考だと指摘。20%の人々に配慮し、愛を注ぐことで、配慮し愛を注ぐ側には内的きよめが与えられ、「互いが互いに支え合っていく」共存関係が教会に生まれると語った。



 また、これまでのキリスト教神学では「共存」「連帯」といった視点が不足していたと指摘。個人主義を超えた、共同的視点の重要性を強調した。

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