東日本大震災の被災地支援に貢献したとして、八尾市(大阪府)は16日、日本国際飢餓対策機構(大阪府八尾市)に感謝状を贈呈した。
同機構は震災直後、独自に調達した支援物資を被災地に送る準備を進めていたとき、地元の八尾市が市民や企業に呼び掛けて集めた支援物資の輸送ルートが確保できないことを知り、協力を申し出た。その結果、約16トン分の食料品や水、毛布などの支援物資が、宮城県の仙台市や石巻市、気仙沼市、岩手県の陸前高田市などの被災者に届いた。
午前9時半から八尾市庁舎本館6階大会議室で行われた式典には、同機構を含めて15団体から代表が出席し、各団体ごとに感謝状が贈呈された。式典で田中誠太八尾市長は、「昨年の東日本大震災において、地元の皆さんがいち早く支援の手を広げていただき、また市としての救援活動の取り組みにも協力していただけましたことを感謝いたします。今後とも力を合わせていきましょう」と挨拶した。
式典後の地域防災に関する意見交換会で同機構理事長の岩橋竜介氏は、支援活動の中で感じた課題点として、(1)避難所だけでなく自宅避難者への支援対策の必要性(2)時系列で変化する被災地ニーズに応えていく支援計画の必要性(3)葬儀ができない人々の心の痛みやストレスなど死者の弔いの問題について市に提言した。
同機構はホームページで同日、「このたびの感謝状は、ひとえに当機構の被災地支援に募金や物資とともに、ボランティアとして(現在も継続中)現地で人的貢献を続けていただいている支援者の皆様に対してのものであります。皆様の温かい応援を心より感謝いたします」とコメントを発表した。
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