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受難週突入-ダヴィンチコードの行方

2006年4月10日09時29分
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 キリスト教徒が一年の中で最も聖なる週間、受難週を迎えるにつれて、多くのキリスト教徒らがこの時期もっとも祝福される福音書の真実に対する計り知れない疑惑と挑戦に直面している。


 ニューヨークでは、タイムズスクエアのど真ん中の高層ビルに囲まれて、もうすぐ公開予定の「ダヴィンチコード」の宣伝が大々的になされているという。
  
 そのような中で、福音書とキリスト教徒の信仰に関する新調査、新発見がなされた。


 米国地理学協会が6日、大々的に「ユダの福音書」の英訳を発表した。この福音書におけるユダの人物像は今まで殆どのキリスト教徒が裏切り者と見なしていたユダの人物像とは全く異なるものであるという。このユダの福音書と呼ばれる文書はエジプトの砂漠で1970年に発見され、この文書の中ではユダをイエスのお気に入りの弟子として書かれていたという。


 米国ダラス神学校の新約聖書を研究する教授、ダレル・ボック博士は、
 「私は今私たちは『ダヴィンチコード』に関する特異なときを迎えていると思います。全てのこのような問題ごとはイースターの時期に発生しています」と述べた。


  
 "Breaking The DaVinci Code"著者のボック氏はこの議論を霊的な探求へと拡張し、
 「この議論は霊的な探求で、キリスト教共同体に関わるもの、あるいは、キリスト教共同体への反応としてのものでもあります。ですからキリスト教徒らがこの問題に関わる準備をし、行動に出ることが重要なのです」と述べた。


 キリスト教徒らの中では、ダヴィンチコードを積極的に見に行こうとアプローチを取るものと、ダヴィンチコード映画公開に反対するものとに分かれている。「ダヴィンチコードの嘘」の共著者カール・オルソン氏は、映画を見に行かないとかいうことよりも、映画公開ボイコット自体にクリスチャンとして何の興味も示していないという。


 オルソン氏は、「クリスチャンとしてこの問題を解決する最高の方法は、攻撃側にまわることです」と延べ、ブラウン氏の著書を「別の側面」をしっかりと捉えるために読むことを奨励している。


 ボック氏の立場も、オルソン氏の立場と似通っており、「ダヴィンチ問題に関して受身的な立場をとるのは最善な方法ではありません。


批判するにしても、信頼性を得るために、この映画を見たり、ブラウン氏の著書を読むことは重要です。映画は本の背景を確かなものにします。私は映画にどのような内容が含まれているのか理解するために映画を見に行くのは何らかの利点があると思います」と述べた。


 ボック氏、オルソン氏は2004年にダヴィンチコードの正体を暴く著書を書いた初めての著者らであり、共にベストセラー著者である。オルソン氏は中世史研究家でジャーナリストのサンドラ・ミーセル氏と共に著書を出版した。


 
 「ダヴィンチコードの嘘」ではブラウン氏の小説と、その前に出版された文書でブラウン氏が盗作していると訴えられたものとを比較している。
 オルソン氏は、「私たちは決してブラウン氏を盗作で訴えたりはしません。それが私たちの本意ではありません。私たちの目的はブラウン氏の著作はどの歴史家も深刻に捉えていない文献の上になりたっていることを示すことです」と述べた。


 7日、ブラウン氏は『レンヌ=ル=シャトーの謎―イエスの血脈と聖杯伝説』著者のマイケル・ベイジェント氏とリチャード・レイ氏によって盗作と訴えられた汚名をそそいだ。


 オルソン氏は、
 「私たちは裁判の結果が私たちの著書で述べていることに何の悪影響を及ぼすこともないと思っています。裁判で、ダン・ブラウン氏が述べた証言は、ただ単に私たちが本で書いたことを確証させることにつながるだけです、つまりブラウン氏はこの著書を書くのに少しの調査しかしていないということを自身で証明したことになるのです。私たちの著書ではどのようにしてダヴィンチコードの小説が作られたのか、その真実に迫ります」と述べ、世論がブラウン氏の著書に流され、キリスト共同体に対する不信感を強めていく中で、オルソン氏はこの挑戦に恐れを抱いておらず、
 「私たちはキリスト教徒として、恐れるものは何もありません。事実、私たちは歴史の完全な検閲を歓迎します。なぜならそのことで、私たちがキリスト教徒として信じていることを確証してくれるからです。歴史は敵ではありません。私の願いは、このような議論によって、未だかつてなかったような方法でキリスト教徒らが教会史や教会について勉強するドアを開いてくれることなのです」と述べたという。

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