Skip to main content
2025年6月15日20時35分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

金銀を超えるもの 穂森幸一

2024年11月14日16時46分 コラムニスト : 穂森幸一
  • ツイート
印刷
関連タグ:穂森幸一

すると、ペテロは、「金銀は私にはない。しかし、私にあるものを上げよう。ナザレのイエス・キリストの名によって、歩きなさい」と言って、彼の右手を取って立たせた。(使徒3:6、7)

平和行進を終えて談話しているときに、ある宗教者が「いろいろな企画があるのですが、いつも予算がなくて断念しています。宗教活動に専念していてお金がないものですから」と話すのを聞いて、少し奇異に感じました。

お金を生み出すためには、目的を持って事業することもあれば、生活を切り詰めて貯蓄することもあります。宗教者はお金を生み出すことを最初から目的にしていませんので、なくて当たり前だと思います。だから、お金を口実にして、企画を断念するというのはおかしいと思いました。

聖書に登場する預言者の一部は、自分のものだと主張できる持ち物はほとんどなく、食うや食わずのありさまでした。

預言者エリヤは、アハブ王の迫害から逃れてケリテ川のほとりに身を隠しました。その時、神様はカラスを用いてエリヤを養っておられます。また、川の水が枯れると、今度はやもめを用いて養われました。(1列王記17章)

キリストは「狐には穴があり、空の鳥には巣があるが、人の子には枕する所もありません」(マタイ8:20)と語っておられます。大勢の人々の前で素晴らしい教えを語り、病気の人々を癒やしていたのに、今日流の表現をするならホームレス生活者ということになります。

使徒パウロは新約聖書の書簡を13通も書き、当時の地中海世界全域で伝道する大伝道者でしたが、自分自身の生活費は天幕作りというアルバイトで賄っていました(使徒18:3)。聖書に登場する信仰者に従えば、お金がないから行動できないとは言えません。

会場が借りられなければ、路傍で誰かに語ることができるかもしれません。今の世であれば、SNSを用いて発信することもできますし、オンライン集会も考えられます。

インドの釈迦は王家の第一王子であり、王の後継者でしたが、その身分を捨てて出家しました。修業の果てに悟りの境地に入りました。日々の生活は托鉢(たくはつ)によって賄っていました。ある時、王から実家に帰るように言われたときも、実家のある町で早朝から托鉢をしていました。

それに対して王は、「どうして物乞いのような恥ずかしい真似をするのか」ととがめました。釈迦は「これは物乞いではなく、大切な働きなのです。ただ物を受けるだけなら物乞いですが、その家の祝福を祈るなら、大切な働きなのです」と答えたそうです。

お金をもうけることは、決して悪いことではありません。そのお金をどのように用いるかが問われているのです。お金をとても大事にしている、ある社長さんの話を聞いたことがあります。その方は、お札にアイロンをかけて真っすぐにしているそうです。財布は、お札にしわが寄らないようなものを選び、財布の中で休めるように、枕に見立てた小さな紙も入れているというのです。

そしてお金を使うときは、お札に「ありがとう」と言い、「また仲間を連れて帰って来てね」と念じるというのです。また、小銭はピカピカに洗浄しているそうです。お金をもうけるために、経済学、経営学をいかに学び、日々の努力を積み重ねたかという話は何度も聞きましたが、お札の取り扱いの話は初めてで驚きました。

中世の欧州では、商取引には金(きん)が用いられていました。しかし、金は持ち運びも大変だし、家に保管しておくのも安心できません。そこで信用できるユダヤ系の金融家に保管してもらうようになり、金の預り証が発行されました。

この預り証だけで金の代わりに通用するようになりますが、これが紙幣の始まりです。紙幣の発行元は中世から今日に至るまで、ユダヤ系金融業者です。名前を中央銀行に代えていますが、株式会社になっていて、ユダヤ系財閥が株を保有しています。

ユダヤの富豪も出発点は貧しい家庭だったそうです。爪に火をともすような生活をしてお金を貯めて、運用を繰り返して財を成していったそうです。大きな財産を築いた今日でも質素を旨としていて、決して贅沢はしないと聞いています。

お金があれば、何でも問題が解決しそうな気がしますが、そうではないと思います。足の不自由な男の人にペテロがお金を上げても、一時的な喜びに終わったでしょう。しかし、足が癒やされることによって、自分の足で歩き、仕事ができるようになり、生きる喜びを味わったのです。

お金は「通貨」というよりも「通過」と言った方がいいくらい、私の元にはたまってくれませんが、それでいいと思います。金銭は大切に扱い、生かして使う人の所に集まるといわれます。

ある方が私にアドバイスしてくださいました。「あなたは宣教に専念しなさい。お金が必要なときは、お金を扱うことができる人とタッグを組みなさい」。全てを忘れて自分の使命に打ち込んでいると、いつの間にか必要が満たされ、前に進むことができます。

経済至上主義の社会の中で、人々の心は疲弊しています。「金銀は私にはない。しかし、私にあるものを上げよう」というペテロの言葉は、私たちの魂に届くのではないでしょうか。

ご承知のように、あなたがたが父祖伝来のむなしい生き方から贖(あがな)い出されたのは、銀や金のような朽ちる物にはよらず、傷もなく汚れもない小羊のようなキリストの、尊い血によったのです。(1ペテロ1:18、19)

<<前回へ     次回へ>>

◇

穂森幸一

穂森幸一

(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
穂森幸一牧師のFacebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:穂森幸一
  • ツイート

関連記事

  • 歴史の支配者 穂森幸一

  • 主なる神の権威はあまねく 穂森幸一

  • ノアの日のごとく 穂森幸一

  • 偶像を造ってはならない 穂森幸一

  • 御言葉の法則 穂森幸一

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • コヘレトの言葉(伝道者の書)を読む(5)時の賛歌 臼田宣弘

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • ワールドミッションレポート(6月12日):ベルギーのために祈ろう

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • ワールドミッションレポート(6月14日):スイス 信仰で買ったトラクター、ローレン・カニングハムとYWAMに託された農場の奇跡

  • ワールドミッションレポート(6月15日):ベラルーシのために祈ろう

  • 花嫁(27)絶えず喜んでいなさい 星野ひかり

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

  • 戦時下でも福音は止まらない ウクライナの伝道者が欧州伝道会議で講演

  • 米南部バプテスト連盟、同性婚、ポルノ、中絶薬の禁止を求める決議案を可決

  • 「ハーベスト・ジャパン2025」開催決定! “世界的な癒やしの器” ギエルモ・マルドナード牧師が来日

  • 『天国は、ほんとうにある』のコルトン君、臨死体験から22年後の今

  • 1990年代生まれのプログラマー、カトリック教会の聖人に

  • 大統領選の結果受け韓国の主要キリスト教団体が相次いで声明、和解と相互尊重を訴え

  • クリスチャンロックバンド「ニュースボーイズ」元ボーカルに性的暴行・薬物疑惑

  • 【ペンテコステメッセージ】約束の成就と聖霊の力―ペンテコステの恵みにあずかる 田頭真一

  • フランクリン・グラハム氏、ゼレンスキー大統領と面会 和平求め祈り

  • 淀橋教会、峯野龍弘主管牧師が引退し元老牧師に 新主管牧師は金聖燮副牧師

  • 「みにくいアヒルの子」など数々の童話生み出したアンデルセン自伝 『わが生涯の物語』

  • ウォルター・ブルッゲマン氏死去、92歳 現代米国を代表する旧約聖書学者

編集部のおすすめ

  • 四国の全教会の活性化と福音宣教の前進のために 「愛と希望の祭典・四国」プレ大会開催

  • イースターは「揺るぎない希望」 第62回首都圏イースターのつどい

  • 2026年に東京のスタジアムで伝道集会開催へ 「過去に見たことのないリバイバルを」

  • 「山田火砂子監督、さようなら」 教会でお別れの会、親交あった俳優らが思い出語る

  • 日本は性的人身取引が「野放し」 支援団体代表者らが院内集会で報告、法規制強化を要請

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • RSS
Copyright © 2002-2025 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.