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神の恵みを喜ぼう 安食弘幸

2021年5月26日11時56分 コラムニスト : 安食弘幸
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神の恵みを喜ぼう 安食弘幸+

「それから二人を家に案内して、食事のもてなしをし、神を信じたことを全家族とともに心から喜んだ」(使徒の働き16:34)

ある大富豪主催の晩餐会が開かれています。大広間には100人以上の人々が食事を楽しんでいます。運ばれてくる食事も豪華ですが、使われている食器も見るからに高価なものです。

メインディッシュ用のナイフとフォークには、握りのところにダイヤモンドがはめ込んであります。それを見た一人のご婦人が、ふとした出来心でそのナイフとフォークをそっと自分のバッグの中に入れました。

大富豪はそれを見逃しませんでした。しかしさすがに大富豪です。落ち着き払って言いました。「さて皆様、お食事も終わり、これからデザートが出ますが余興として私のマジックをお楽しみください。今私の手にナイフとフォークがあります。これをこの箱の中に入れます。するとこれが瞬間移動して、そちらのご婦人のバッグの中に入ります。ハイ!見事に成功いたしました。ハイ!拍手!!」

私たちが救い主イエス・キリストを信じるとき、私たちの身の上に起こることはこの瞬間移動のように起こります。信じた瞬間、私たちは死からいのちに移ります。滅びの子から神の子に生まれ変わります。滅びの道からいのちの道へと移されます。これらの大きな変化は、ただ信仰によってのみ起こることです。私たちの働きや努力は一切必要ないのです。すべては神の恵みです。

パウロが「あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。行いによるのではありません。だれも誇ることのないためです」(エペソ2:8、9)と言った通りです。

4年に1回のオリンピックですが、毎回さまざまな人間ドラマを生み出します。「勝負は時の運」とも言いますが、中には「幸運」としか言いようのない勝利を手にした選手もいます。

2002年ソルトレークシティーオリンピックのスピードスケート・ショートトラック1000メートルにおいて金メダルを獲得した、オーストラリア人のスティーブン・ブラッドバリー選手こそ幸運な選手といえるでしょう。彼は当時世界ランク35位、メダルを予想する人はいませんでした。1回戦は飛び抜けて速い選手はいませんでしたので、なんとか混戦を制して準々決勝に進みます。

準々決勝は複数の優勝候補選手と同じ組となります。ブラッドバリー選手は実力差の故に最下位から追いかけていきます。最終コーナーで前の2人が接触して1人が転倒し、ブラッドバリー選手は3位でゴール。上位2人しか準決勝には進出できないため、彼のオリンピックはここで終わりのはずでした。しかし2位の選手が妨害行為をしたと判定され失格となり、彼は繰り上げで2位となり準決勝へ進みます。

準決勝ではスタートから遅れ、最下位を滑っていました。ところが先に滑っていた選手たちが次々と転倒し、彼は2位でゴールし決勝に進みます。

「決勝は思い出づくり」と自分でも気楽に滑ります。スタート直後から他の選手に遅れを取り、最下位を滑っていました。ところがゴール直前の最終コーナで前にいた4人の選手が互いに接触し全員転倒したため、一人後方にいたブラッドバリー選手は難を逃れます。4人を抜いて1位でゴールし、金メダルを獲得したのです。南半球の国にもたらされた初めての冬季オリンピック金メダルとなりました。

それ以来オーストラリアでは、予想外の幸運な出来事を「ブラッドバリー」と呼ぶそうです。

しかし考えてみれば、罪の中にいて滅ぶしかなかった私たちが、神の恵みとあわれみによって一方的に救われて永遠のいのちを頂き、金メダルよりももっと素晴らしい「義の栄冠」を頂いたのです。これを「ブラッドバリー」効果と呼ばずしてなんと呼ぶべきことでしょうか。

私たちは大いに神の恵みを喜びたいのです。

◇

安食弘幸

安食弘幸

(あんじき・ひろゆき)

峰町キリスト教会牧師。1951年、島根県出雲市に生まれる。関西学院大学社会学部卒。大学時代は硬式野球、関西六大学リーグのスラッガーとして活躍。関西聖書学院卒。セント・チャールズ大卒(哲学博士)。JTJ宣教神学校講師、国内外の教会や一般企業、ミッションスクール、病院、福祉施設などで講演活動を行っている。著書に『キリストを宣べ伝える―コリント人への手紙第二』『心の井戸を深く掘れ』『道徳力―モーセの十戒に学ぶ―』『ルツの選択、エステルの決断』など多数。

■ 峰町キリスト教会ホームページ
■ 峰町キリスト教会 YouTube
■ 峰町キリスト教会 Facebook

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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