インド暴動、迫害は栄光 現地牧師「私が殺されても問題ない」

2008年9月11日00時36分 印刷
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 インドのオリッサ州で先月末から発生しているヒンドゥー教過激派によるキリスト教徒へ対する暴動は発生から2週間が経とうとしているが、依然として沈静化の見通しが立っていない。過激派らはこれまでキリスト教徒の民家や教会を破壊したほか数十人を殺害、改宗の強要も発生しているが、現地のキリスト教徒らは棄教を拒否しており、依然として迫害が続いている。



 現地人の伝道者を育成するなどし、インド宣教に重点を置いた活動を展開しているキリスト教団体「ゴスペル・フォー・アジア」のオリッサ州責任者ジュリア・バーダン氏は、地元のキリスト教徒と宣教師が殺害されるのを目撃したと証言する。しかし、バーダン氏は彼らの揺れない信仰を見たと証し、「主がつかさどっておられることをことを私たちは知っている」と語った。



 過激派は先月末に、ヒンドゥー教指導者が殺害されたことを口実に、これまでキリスト教徒数十人を殺害し、キリスト教徒の民家や教会数百棟を焼き討ちした。地元警察は、ヒンドゥー教指導者の殺害が毛沢東主義の反抗勢力によるものだとしているが、過激派はその背後にキリスト教徒らの働きかけがあると主張し、暴動が激化している。



 これまでに1万30000人のキリスト教徒が政府の避難キャンプへの移動や、周辺の森林へ隠れるなどの避難を強いられている。



 バーダン氏は、聖職者も迫害を受けていることを明らかにする一方、「多くの牧師たちは、『彼らが私たちを殺しても問題ありません』と語った。これによって何千人もの人がキリストの元に来るのですから」と、多くの聖職者たちが迫害をキリストの苦難を分かち合うための機会と見なしていることを語った。



 バーダン氏はまた、オリッサ州では数十年にわたってキリスト教徒への迫害が続いているにもかかわらず、キリスト教が発展し続けていることにも言及し、「励ましとなるのは、人口の2%しかいなかったキリスト者が今では28%にまで増えていることを、攻撃している人々も知っていることだ」と語った。



 ゴスペル・フォー・アジアによれば、同団体が派遣している伝道者のうち最低でも24人が攻撃を受けたという。また暴動が発生してから現在までに、同団体に関連する27の教会と、キリスト教徒800人以上の民家が略奪や破壊の被害に遭ったという。



 現地では、過激派が殺害されたヒンドゥー教指導者の遺灰を持ってオリッサ州の村々を行進する計画があるとの情報が流れており、バーダン氏はこの行進によってさらなる暴動が発生するのではないかと懸念している。



 ヒンドゥー教過激派による暴動に抗議するため、インドの首都ニューデリーではハンガーストライキが行われており、ユース・ウィズ・ア・ミッション(YWAM)のスタッフらもストライキに参加、インド政府がこの暴動に対して誤った対応を取ったとして抗議の声を上げている。



 インドの最高裁は先週、オリッサ州当局に対して一連の暴動を停止させるためにどのような行動を取ったのか報告を求めており、政府は今回の事態を受けて、反キリスト暴動で家族が殺害された一家それぞれに3ラーク(30万ルピー=約71万円)の補償を行うと発表した。



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