6月19日から23日までギリシャ・ボロスで世界教会協議会(WCC)とボロス神学院の後援によって中東でのキリスト教の役割と課題について論じる会議が開催された。同会議には30名の神学者、社会科学者、政治家および諸教会代表者らが参加した。
2月に適用されたWCC中央委員会による「中東におけるキリスト教徒の存在と証」に関する声明文をフォローアップすることを目的として開催された。また2012年11月に中東で開催される宗教指導者らによる第2回会議に先立つ準備作業も行われた。
会議では、中東、特にパレスチナにおいてキリスト教徒らが直面する神学的・政治的問題を克服することを目的に議論が行われた。中東での認識の違いを埋めるためのブリッジを形成し、対話を促進していく必要性のみならず、同地域におけるキリスト教徒の将来についても真摯に議論がなされた。
特にパレスチナやイラクにおいては、イスラエルによる占領政策やイラク戦争などが影響し、キリスト教徒の人口が急激に減少してきた。2003年にはイラクのキリスト教徒の割合は人口の6パーセントを占めていたが、今日では1パーセントまで減少している。シリア、レバノン、ヨルダン、およびエジプトにおけるキリスト教徒の人口も同様に減少を示している。
中東の諸教会は「キリスト教共同体のゆりかご」であると見なされており、同地域でのキリスト教諸教会の減少は、グローバルキリスト教共同体に差し迫る懸念事項として考慮されている。
同会議において、会議参加者らはイスラエルによる長期占領懸念に関するパレスチナキリスト教指導者らによって2009年12月に発行された「カイロス文書」の影響を含む中東における諸問題について検討を行った。また中東域で生じている政治的暴動のキリスト教徒に対する影響についても議論された。会議では実際に中東域で生活しているキリスト教徒の体験談を聞く一方、同地域における聖書の歴史的役割を模索し、「約束の地」とイスラエルのパレスチナ占領に関する問題について真摯な洞察がなされた。最後に、会議では中東域でキリスト教徒の役割とアイデンティティを強化するための方法について模索された。
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