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WCC世界宣教伝道会議に中国の教会初参加

2005年5月13日09時00分
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中国宣教の現状と展望について語る中国キリスト教協議会の高牧師(11日 ©WCC)+

世界教会協議会(World Council of Churches、以下、WCC)が主催する「世界宣教伝道会議」がギリシャのアテネで行われている。WCCがキリスト教組織エクレシア(本部英国)のウェブサイトを通じて明かしたところによれば、中国キリスト教会代表として本会議に初参加した中国キリスト教協議会(CCC)が国内の宣教状況を発表し、参加者たちにとって大きな挑戦となった。

中国社会、特に大陸でキリスト教徒は「異国人」のようだ。中国の文化的、社会的背景は福音伝播の妨げとなることが多い。同会の高シンジェ牧師は「中国の信徒が経験する挑戦は、彼らにとって、宣教と福音伝道の使命を裏付ける要素となっている」と強調した。同会の調査によれば、中国で政府公認の教会に通うキリスト教人口は1600〜1700万人にのぼるとされる一方で、地下教会を含む非公認教会に通う人々を含めると少なくとも5700万人、全人口の4.4%いるという。捜査当局による摘発や偏見等の困難な状況にもかかわらず、地下教会や家庭集会は熱心な伝道を展開し、世界でキリスト教が最も早い成長をみせた国家の一つとして知られるようになった。今後、成長率はさらに上昇するとみられ、近い将来、キリスト教人口が国民の1割に到達すると予測されている。

高牧師は、将来、中国教会が発展するための鍵として、教育、対社会伝道、個人伝道、神学の体系化を挙げた。高牧師は「福音の真理を伝えないまま方策や技術だけに頼って伝道を続ければ教会が形骸化する」と指摘し、福音の本質を伝えるためには中国内で宗教の自由の確立が不可欠だとした。

中国政府は宗教法人に?自転(自ら改宗すること=伝道・勧誘の禁止=)?自治(活動の自主管理=行過ぎた言動・行動の禁止=)?自給(経済的自立=募金活動の禁止=)――を義務付けている。同3点を標榜しない宗教団体は法的制約や厳しい取り締まりの対象となる。

中国政府が宗教団体を管理・監視する条例「宗教事務条例」が今年3月に発効した。宗教の勧誘等を禁止しており、破ると刑事立件される。高牧師は「宗教の自由を認める法的基礎を整えることが教会の安全と安定を保証する条件」と強調した。(関連記事「『宗教事務条例』発効 中国」)

中国キリスト教協議会は1980年に設立され、中国各省に支部を置いている。キリスト教集会を超教派的に支援すると同時に、各教会の体制、礼典、生活を尊重し個教会の成長を支援する手段を研究している。

世界宣教伝道会議に初参加した中国教会の代表として高牧師は、各国から集まった諸団体の代表に対して「中国のキリスト教徒はカトリック教徒たちと互いの信仰を尊重しながら平和と一致を求めて協力している。だが中国政府は、ローマ教皇に忠誠する組織に対する弾圧を強化している」と明らかにした。

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