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植竹利侑牧師「現代つじ説法」(20)・・・鶏が先で、卵はあと

2009年10月8日10時10分
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植竹利侑牧師+
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 卵が先か鶏が先か、というクイズがある。卵が先だといえば卵は鶏から生まれたといい、鶏が先だといえば鶏は卵から生まれたという。だれも正確にはわからない。



 しかし、私たちは、ためらわないで鶏が先だと言い切りたい。卵が産めるような鶏を神がつくられた。同じように人間も、夫婦があって子供が生まれた。聖書にも、アダムとエバがつくられて、エバがカインを産んだとある。



 夫婦が先で子供があとだ。だから、夫婦の人間関係が一番で、そこからいっさいの人間関係が始まると、私は言いたい。夫婦の関係がまずければ、親子の関係もまずくなる。親子ばかりか人間のあらゆる関係は、夫婦の関係に左右される。夫婦の関係がうまくないと、子供を正しく愛することができない。妻の欲求不満はイライラとなり、子供に当たりちらしたり、代償的に溺愛になる。だからいくらかわいがってもノーマルでない。夫婦が正しく愛しあっていれば、子供はそれだけで満足する。ほうっておいても正しく育つ。夫婦の愛は風呂桶いっぱいも必要だが、子供への愛は小さなグラスで十分だ。夫婦に愛が満ちていれば、子供はおこぼれでも満ちるのだ。



 親というのは子がかわいい。子がかわいいのは、かわいらしいからかわいいのではなく、それ以上のものがある。子供や孫は自己の延長なのだ。だから、自己を愛するのと同じ愛で、自分を愛するように子は愛せる。



 だから、自分に将来がなくなると、よけいに孫が愛らしく、期待をもってかわいがる。おろかなことだが、子の自慢、孫の自慢ほど、人生で楽しいことはない。親は子供の自慢がしたくてたまらない。自慢がしたいのは本能だ。嫁だって同じこと。嫁自慢には、もっと高尚な自己満足の喜びがあろう。それほど自慢がしたいのに、それをさせないのは子や嫁がよっぽどできが悪いのだ。もっとも親はエゴだから自分の思うとおりにならないと、すぐに機嫌を悪くする。



 しかし、結局は、子の幸せを喜ぶものだ。親の望まぬ結婚でも、二人が幸せなら、かならず最後は受けいれる。



 夫婦の仲が不満だと、親も子供も不幸になる。現役の、子育て中の、夫婦はもっと、二人の関係を大事にしなければいけない。



 (中国新聞 1983年7月21日掲載)



 (C)新生宣教団



◇



 植竹利侑(うえたけ としゆき):広島キリスト教会牧師。1931年、東京生まれ。東京聖書神学院、ヘブンリーピープル神学大学卒業。1962年から2001年まで広島刑務所教誨師。1993年、矯正事業貢献のため藍綬褒章受賞。1994年、特別養護老人ホーム「輝き」創設。著書に、「受難週のキリスト」(1981年、教会新報社)、「劣等生大歓迎」(1989年、新生運動)、「現代つじ説法」(1990年、新生宣教団)、「十字架のキリスト」(1992年、新生運動)、「十字架のことば」(1993年、マルコーシュ・パブリケーション)。

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