アフリカ大陸の中央に位置し、国民の大多数がキリスト教徒なのがコンゴ民主共和国(DRC)だ。この国が今年の「ワールド・ウォッチ・リスト」において順位を6つも上げ、激しい迫害国としてランクされている。
同国でキリスト教徒が受けている迫害は、世界に警鐘を鳴らしているという。その現実は、あまりにも痛ましい。国家の統治機能が及ばない東部地域を中心に、現在この国では、キリスト教徒を意図的に狙った殺りくと暴力の嵐が絶え間なく吹き荒れているのである。
迫害の最大の脅威は「イスラム国」(IS)と深いつながりを持つ過激派組織「民主同盟軍」(ADF)の存在だ。彼らは単なる反政府活動にとどまらず、キリスト教共同体を明確な標的とし、村々への襲撃、無差別な大量虐殺、女性や子どもの誘拐、そして教会の破壊を繰り返している。
生存者たちの生々しい証言によれば、過激派の目的は単なる領土の支配ではなく「その地域からキリスト教徒の存在そのものを完全に根絶やしにすること」だという。さらに、近年の反政府勢力「M23」の不気味な再起により、情勢はかつてないほど悪化し、数え切れないほどの信者たちが家を追われ、過酷な避難生活を余儀なくされている。
このような暴力が支配する無政府状態の中で、痛ましくも凄惨な現実を直視しているのが現場の牧師や神父たちである。ある葬儀の最中に起きた虐殺事件を目撃したパルク・ンザラミンギ神父は、「私が見た光景は、あまりにも恐ろしいものでした。彼らは、悲しみの中に集まっていたほぼ全ての人を殺害したのです」と、70人もの命が理不尽に奪われた惨劇を震える声で証言している。
彼ら教会指導者たちは、不正や人権侵害に抗議の声を上げるたびに、過激派のみならず腐敗した国家権力からも脅迫や監視の対象にされてきた。彼らは二重の危険にさらされているのだ。また、イスラム教からキリスト教へ改宗した者たちも、家族や地域社会から完全に排斥されるという孤立の中に立たされている。
「たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから」(詩篇23:4)。コンゴの同胞信者たちは、想像を絶するような恐怖と迫害の中で、なおも信仰と忍耐をもって主に従い続けている。
暴力と死の恐怖がまん延するコンゴ民主共和国のために祈ろう。過激派組織による残虐な襲撃の恐怖に怯え、家や愛する家族を奪われて深いトラウマを抱えている東部の兄弟姉妹たちの上に、神の慰めと癒やしが注がれるように。
命の危険にさらされながらも、不正に対して真理を語り、群れを守り導こうと奮闘している勇敢な教会指導者たちが聖霊に満たされ、守られるように。そして、人間の命を奪うことしかできない暗闇の暴力が、キリストの聖なる光によって打ち砕かれ、この血塗られた地に、人間の理解を超えたキリストの平和がもたらされるよう、祈っていただきたい。
■ コンゴ民主共和国の宗教人口
プロテスタント 22・4%
カトリック 50・0%
単立 20・2%
イスラム 1・9%
土着の宗教 5・1%
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