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共におられる主による癒やし 万代栄嗣

2017年2月20日13時51分 コラムニスト : 万代栄嗣
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関連タグ:万代栄嗣

「・・・墓はほら穴であって、石がそこに立てかけてあった。イエスは言われた。『その石を取りのけなさい。』死んだ人の姉妹マルタは言った。『主よ。もう臭くなっておりましょう。四日になりますから。』・・・『もしあなたが信じるなら、あなたは神の栄光を見る、とわたしは言ったではありませんか。』・・・イエスはそう言われると、大声で叫ばれた。『ラザロよ。出て来なさい。』すると、死んでいた人が、手と足を長い布で巻かれたままで出て来た。彼の顔は布切れで包まれていた。イエスは彼らに言われた。『ほどいてやって、帰らせなさい』 」(ヨハネの福音書11章38~44節)

この箇所の前を見ると、町々村々を伝道していたイエスのもとに、マルタとマリアの姉妹から、弟ラザロが病気にかかり危篤状態にあるという知らせが届きます。彼らはイエスを信じていましたから、すぐにベタニヤに来て癒やしてもらおうと思ったのです。しかしイエスは、「この病気は死で終わるだけのものではなく、神の栄光のためのものです」と意味深なことを言われ、すぐに出発せず、さらに2日間そこに留まったのです。

イエスがベタニヤに到着したときには、ラザロは死んで墓に入れられ、4日もたっていました。イエスを迎えたマルタとマリアは同様に「主よ、もしここにいてくださったなら、私の兄弟は死ななかったでしょうに」と若干の不満、後悔の言葉を言います。この箇所から3つの事を確認しておきましょう。

1. 主イエスがここにおられるから

イエスが墓に行き、亡骸(なきがら)に向かって、大声で「ラザロよ。出て来なさい」と叫ぶと、ラザロが生き返るというすさまじい奇跡が現されたのです。聖書の信仰は、自分の精神力や悟りという、私たちの側でどうこうできることではなく、時間と空間を超え、霊的な働きとしてキリストが共にいてくださることの醍醐味(だいごみ)を学ぶものです。

マルタとマリアの「主よ。もしここにいてくださったなら」は、イエスがおられなかった事実を踏まえての、もしもでした。私たちはイエスがここにおられることを踏まえて「もしイエスがここにおられるなら」という信仰を持ち、期待したいと思います。主がここに共におられる。ここに奇跡や大きな恵みの鍵があることを知りたいと思います。

2. 主が共にいると神の栄光が現される

「その石を取りのけなさい」と言うイエスに、マルタは、4日もたってもう臭くなっておりますからと答えます。イエスは「もしあなたが信じるなら、あなたは神の栄光を見る、とわたしは言ったではありませんか」と言われます。

神の栄光とは、神の秀でたさまであり、神だからこその、ものすごい恵みが現れること。神が罪人である私たちを、御子イエスの命をささげてまで救おうとされる、神の救いのご計画、神の深い愛が現れるということです。

単に病気が治るだけでなく、この病を通して祈りは答えられた、主が共にいてくださり、2千年たった今も生きて働かれ、イエスこそが真の神であることが分かりましたと証しできるようになりましょう。

3. 状況にかかわらず御業を現される

今、あなたの置かれている状況は、どうしようもないほど大変でしょうか。では、ラザロが置かれていた状況はどうだったでしょうか。彼は死後4日もたっており、可能性が全くない状況でした。でもイエスは、共にいてくださり、「ラザロよ。出て来なさい」と語り、よみがえらせてくださいました。

今、あなたが置かれている状況がどうであれ、それはそれ。私たちのつらさや苦しさ、涙のある人生の現場に主は共に立ち、常識をはるかに超える御業、神の栄光を現してくださいます。

これを信じて歩んでいこうではありませんか。この病を通して、あなたの栄光を現してください、私が証し人になれるようにと祈ってまいりましょう。

◇

万代栄嗣

万代栄嗣

(まんだい・えいじ)

松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。

また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。

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※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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