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久間前防衛相の原爆投下「しょうがない」発言 NCC抗議声明発

2007年7月19日12時38分
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 久間章生前防衛相が先月30日に麗澤大学(千葉県柏市)で行った講演で、広島・長崎への原爆投下に対して「しょうがない」と発言した問題を巡って日本キリスト教協議会(NCC)平和・核問題委員会(委員長:平良愛香)は17日、久間氏の発言が原爆投下を肯定するものだとし、同氏を含め、今回の発言に対して「是認する態度をとり続けている」として政府に対しても抗議する声明を発表した。



 同委は声明で、3日に防衛相を辞任した久間氏の発言のほか、原爆投下によって戦争が終結したという他の言説に対しても、当時米国が核兵器の投下実験を必要としていた背景を無視しており、核兵器の残虐性に対する認識を弱めるものだと指摘。国際司法裁判所が「核兵器の威嚇・使用は、武力紛争に関する国際法、特に国際人道法に一般的に違反する」としているなど、核兵器が世界的に非人道的な大量殺戮兵器として見なされていることを挙げ、久間氏の発言が「あまりにも核兵器についての認識が浅はか」であると非難した。



 久間氏は、同大の比較文明文化研究センター主催の講演会で、米国の長崎への原爆投下が日本を降伏させ、ソ連の北海道侵略・占領を防いだとする見解を示し、「(原爆で)無数の人が悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったのだ、という頭の整理で今、しょうがないなと思っているところだ」と述べた。



 今回の発言を巡っては、長崎原爆被災者協議会などの長崎県の被爆者5団体が、久間氏に対し発言の真意を求める公開質問状を送付し、長崎市の田上富久市長に対しては8月9日の平和記念式典への久間氏の出席を断るよう求めるなど、各地で久間氏に対する反発が起こっている。



 同委はまた、声明の最後で「私たちは、あらゆる戦争、あらゆる殺戮をいかなる理由があろうとも認めるわけにはいかない」と、あくまでも戦争と戦争を肯定する動きに対して反対する立場を示した。



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