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ささきみつおの「ドント・ウォリー!」 (23)

2007年4月4日07時37分
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佐々木満男弁護士+
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 『どんなことにもくよくよするな!』(イーグレープ出版)の著者、佐々木満男弁護士のコラムを連載します。ラジオ大阪で現在放送中の人気番組「ささきみつおのドント・ウォリー!」(放送時間:毎週日曜日朝9:30〜、インターネットhttp://vip-hour.jp/で24時間無料配信中)でこれまでに放送された内容を振り返ります。「ミスター・ドント・ウォリー」こと佐々木弁護士が、ユニークな視点から人生のさまざまな問題解決のヒントを語ります。今日はその第23回目です。



                                     ◇
「問題は知恵の輪だ」



 あなたは、「知恵の輪」で遊んだことがありますか。きっとありますよね。知恵の輪を解くって結構難しいですよね。かなりイライラします。だって、簡単に解けちゃったらおもしろくないじゃないですか。「なんだ、こんな簡単な知恵の輪じゃつまらない」と言って、ポイとゴミ箱に捨ててしまいますね。



 でも、難しい知恵の輪になると、真剣に解こうとします。どうやっても解けないときは、誰かに頼んで解いてもらいますね。誰も解けないときは、放り出してしまいます。でも捨てたりはしませんよね。なぜなら、いつか必ず解けると信じているからです。そして、ある日ふと思い出して、その知恵の輪をいじくっているうちに、スッと解けるんです。気持がいいですね。ようやく「やったー!」という感動です。何か大きな問題を解決したような開放感を味わえます。そして、「諦めないで粘り強く挑戦していけば、どんな問題も解決できるんだ」という自信が湧いてきます。問題も知恵の輪と同じです。どんなに難しい問題も知恵の輪と同じように、はじめから解決できるようにできているんです。この真理を掴むと、問題にあまり悩まなくなります。



 ある大きな国際的な裁判を準備していた時のことです。一生懸命証拠になりそうな文書を集めました。ダンボール10箱以上の文書です。数名の弁護士が手分けして、何回も何回も文書を読みなおして検討したんですが、証拠に使えるような書類が一つも見つからないのです。やむを得ず、アメリカやヨーロッパの法律事務所に依頼して、詳しく調査してもらいました。高いお金を払ってです。でも何も有力な証拠が見つかりません。裁判を始める期日が迫っている、でも証拠が何もない。これでは裁判をしてもすぐに負けてしまう。これまでの準備がすべて水の泡だ。



 「なんとかならないか」と必死に神に祈ったり自分の頭で考えながら、ある晩疲れてねむってしまいました。翌朝のことです。目が覚めると、ふとある書類が気になったのです。「あの書類を証拠として使えるんじゃないか」という思いが起きてきたのです。「いや、あの書類はこれまで何度も読んで検討した。でも、署名もないしハンコもない。こんな書類が証拠になるはずがない」と心で反発しました。ところが、その朝事務所に行って、その書類をもう一度読んでみると、「いやぁ、これは証拠として使えるぞ!」という確信がもてたんです。



 そこで、勇気をもってその文書だけで裁判に踏み切ったのです。ところがどうでしょう。なんとこちらの気迫に押されてか、裁判の初回で相手方がその文書は自分が作成したものであることを認めたのです。裁判の結果はもちろん勝訴でした。



 問題はこんな風にして実際解けたんですね。「問題は知恵の輪だ!」



 そうです、問題は知恵の輪にすぎないんです。すぐに解けなくてもいいじゃないですか。すぐに解けない方が、かえっておもしろいんです。



                                     ◇



 佐々木満男(ささき・みつお):国際弁護士。宇宙開発、M&A、特許紛争、独禁法事件などなどさまざまな国際的ビジネスにかかわる法律問題に取り組む。また、顧問会社・顧問団体の役員を兼任する。東京大学法学部卒、モナシュ大学法科大学院卒、法学修士(LL.M)。

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