Skip to main content
2026年6月5日20時31分更新
クリスチャントゥデイ
メールマガジン サポーターのご案内
メールマガジン サポーターのご案内
Facebook Twitter
  • トップ
  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
  • 記事一覧
  1. ホーム
  2. 論説・コラム
  3. コラム

榮義之牧師「天の虫けら」(17)・・・決心

2007年6月23日09時00分
  • ツイート
印刷
関連タグ:榮義之

夕日が東シナ海を染めていた。イエス・キリストを信じて八ヶ月目の六月、不思議に落ち着いた気持ちだった。決断を下す時が来たようだ。二年生になった時から胸の中にわいていた思いが、一つの方向に定まってきた。

高校を休学する。それは考えたくないことだった。学校が好きだし、勉強も楽しくなり、友人もたくさんいる。クリスチャンとして学校中に知られ、教会に誘えばいっしょに来てくれる。先輩の中島さんなどは、自分から教会に連れていけと言う。楽しい寮生活。舎監の床次先生も、日曜日だけは門限を大目に見てくれる。先輩の久保田さんは、クリスチャンだったらこれくらいは読んでおけよと、聖書物語やキリスト教関係の本をくれたり、紹介してくれたりと親切だ。もし礼拝をさぼろうものなら、松井、川崎、神園という三人の美人先輩から、きついお叱りが来る。教会へ行くように、みんなが応援してくれていた。

わずか十数人の集まりだが、ハモンド先生を中心に家族的な愛の交わりの西之表キリスト教会。すばらしい先輩や同級生。慕ってくれる後輩の女生徒。教会生活も学校もいつも順風満帆の日々だった。

父は学費を工面するために、山仕事をして現金を稼いでいる。しかし、若い時に徳之島でハブに噛まれた後遺症で、無理はできない。しかも家には寝たきりの病人がいる。

ちょうど同じ時期に、大阪で大工をしていた兄が献身し、神学校に入ることになった。兄はそれまで少なからず仕送りをしてくれていたが、それも入ってこなくなった。お金の工面に苦しんだ父は、少しばかりの持ち山を売って、私の学費に当てようとした。が、田舎のことで、そうお金にもならない。時々家に帰ると、家計の苦しさを感じ、胸の痛む思いがしていた。

「お父さん、学校をしばらく休もうか」と、何度か言おうと思ったが、声にならないまま六月を迎えていた。それがこの日、いつも出かける古城ガ原で、大隈半島に沈む夕日を眺めていた時、胸のつかえがスッと取れるように、休学しようと決断した。

久しぶりに会う父の顔はやつれていた。私はそんな父に「お父さん、しばらく休学するよ。お金が大変なことは分かっているから、何も言わなくていいよ」とぽつりと言った。父はかすれた声で、「そうか。すまないね。学校好きのお前には言いだしにくくて…」と涙ぐんだ。

一学期の終わりが近づいたころ、牧師にそのことを話したら、教会に住んで学校を続けたらよいと言われた。友人たちもしきりに休学を撤回するように、新聞配達のアルバイトを紹介してくれたり、家庭教師の口を捜してくれたりした。いつも慕ってくれた中学三年生の中村文子さんは、「お父さんに頼んでお金出してもらうから、休学なんかしないで、私の家庭教師になって」と、涙を流して引き止めてくれた。校長先生までもが、もう少し早く分かっていればと気づかってくれた。が、もう心は決まっていた。

私の計算では、一年働けば卒業までの学費が稼げるはずだった。休学届けを出し、「種子島高校よ、来年は帰ってくるから待っててくれ」と、いささか時代がかった思いで、母校に別れを告げた。

(C)マルコーシュ・パブリケーション
◇

榮義之(さかえ・よしゆき)

1941年鹿児島県西之表市(種子島)生まれ。生駒聖書学院院長。現在、35年以上続いている朝日放送のラジオ番組「希望の声」(1008khz、毎週水曜日朝4:35放送)、8つの教会の主任牧師、アフリカ・ケニアでの孤児支援など幅広い宣教活動を展開している。

このコラムで紹介する著書『天の虫けら』(マルコーシュ・パブリケーション)は、98年に出版された同師の自叙伝。高校生で洗礼を受けてから世界宣教に至るまでの、自身の信仰の歩みを振り返る。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
関連タグ:榮義之
  • ツイート

クリスチャントゥデイからのお願い

皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。

サポーターになる・サポートする

人気記事ランキング

24時間 週間 月間
  • 聖書全巻の翻訳、800言語で完成 飛躍的に加速する聖書翻訳

  • 「ありがとう」か「あたりまえ」か 佐々木満男

  • 「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ

  • 日本福音同盟、新理事長に北野献慈氏

  • 着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番

  • 戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳

  • 神学の限界と突破口(4)第1章 主な論争と解決─「贖罪論」の論争 三谷和司

  • 米メガチャーチがビーチで洗礼式、過去最多の2552人が受洗

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番

  • 戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳

  • 「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ

  • 日本人に寄り添う福音宣教の扉(249)日本人に天国の希望を届けたい 広田信也

  • 人を慰められる人に 菅野直基

  • 芥川賞作家の鈴木結生氏らが登壇、青山学院大学で口語訳聖書刊行70周年記念講演会

  • 同志社国際高校と同志社「責任痛感」 辺野古転覆事故巡る文科省の調査結果・見解受け

  • 【書評】ディートリッヒ・ボンヘッファー著『行為と存在 組織神学における超越論哲学と存在論』

  • 米メガチャーチがビーチで洗礼式、過去最多の2552人が受洗

  • 「祈りなくしてリバイバルは起こらない」 日本リバイバル同盟が創立30周年

  • 着工140年以上のサグラダ・ファミリア、主塔「イエスの塔」完成 NHKが特番

  • 戦後のキリスト教ブームの中で生まれた口語訳聖書、今にも生きるキリシタン時代の聖書訳

  • 「聴く隣人のいるところ」 キリスト教高校の1年間が伝える「自由とは何か」問う大切さ

  • 人を慰められる人に 菅野直基

  • 芥川賞作家の鈴木結生氏らが登壇、青山学院大学で口語訳聖書刊行70周年記念講演会

  • 毒麦はそのままに 穂森幸一

  • AI時代の「人間の保護」テーマ 教皇レオ14世が初の回勅「マニフィカ・フマニタス」

  • 【書評】ディートリッヒ・ボンヘッファー著『行為と存在 組織神学における超越論哲学と存在論』

編集部のおすすめ

  • 四国の教会が教団教派超え一致 「愛と希望の祭典・四国」閉幕、延べ3千人以上が参加

  • 「あなたの人生は、必ずよみがえる」 第63回首都圏イースターのつどい

  • 「絶望の隣は希望」 在日ウクライナ正教会、ロシアの軍事侵攻4年で祈りの集会

  • 「罪のない最も弱い存在を殺す行為」 中絶反対を訴え行進、マーチ・フォー・ライフ

  • AIに心を持たせることは可能なのか クリスチャンの東京科学大学名誉教授が解説

  • 教会
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
  • 宣教
  • 教育
  • 国際
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
  • 社会
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
  • 文化
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
Go to homepage

記事カテゴリ

  • 教会 (
    • 教団・教会
    • 聖書
    • 神学
    • 教会学校・CS
    )
  • 宣教
  • 教育
  • 国際 (
    • 全般
    • アジア・オセアニア
    • 北米
    • 欧州
    • 中南米
    • 中東
    • アフリカ
    )
  • 社会 (
    • 全般
    • 政治
    • NGO・NPO
    • 地震・災害
    • 福祉・医療
    )
  • 文化 (
    • 全般
    • 音楽
    • 映画
    • 美術・芸術
    )
  • 書籍
  • インタビュー
  • イベント
  • 訃報
  • 論説・コラム (
    • 論説
    • コラム
    • 執筆者一覧
    )

会社案内

  • 会社概要
  • 代表挨拶
  • 基本信条
  • 報道理念
  • 信仰告白
  • 編集部
  • お問い合わせ
  • サポーター募集
  • 広告案内
  • 採用情報
  • 利用規約
  • 特定商取引表記
  • English

SNS他

  • 公式ブログ
  • メールマガジン
  • Facebook
  • X(旧Twitter)
  • Instagram
  • YouTube
  • Threads
  • RSS
Copyright © 2002-2026 Christian Today Co., Ltd. All Rights Reserved.