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福音とはキリストの中の恵み

福音とはキリストの中の恵み(1)

2012年5月1日09時09分
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関連タグ:神内源一(徐起源)
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「そこで、わが子よ。キリスト・イエスにある恵みによって強くなりなさい(Ⅱテモテ2・1)」

パウロがテモテに恵みによって強くなりなさいと言いましたが、恵みによってどうやって強くなれるのでしょうか。

恵みから漏れてしまう人がいます。「福音」とはどんなものなのでしょうか。「福音とは何か」をはっきりわかっていないと、そのことを伝えることはできません。

「私は神の恵みを無にはしません。もし義が律法によって得られるとしたら、それこそキリストの死は無意味です(ガラテヤ2・21)」

ガラテヤ人の中には恵みを無にする人がいました。私たちよりもっと前の時代に生きた人、パリサイ人、大祭司、祭司長たちは律法を守ろうとしていましたが、そこには救いがないということを、私たちは知っています。

イエス様が十字架に架かられたのは、私たちが律法を守れないからです。それなのに多くのクリスチャンは、また律法を守ろうとします。守ろうとすることは良いのですが、守れないからといって自分を責めることで、キリストの恵みを無にしています。

クリスチャンになったとき、私は「クリスチャンになるまでの罪」が赦されたと思いました。それからは「律法を守らなければならない」と思っていました。しかしそうではなく、イエス様の恵みというのは、「私たちが律法を守れないすべてのこと」のために血を流され贖われたことにあります。

クリスチャンになるまでの罪が赦されたのであって、「救われて後の私たちの行いに関しては自己責任になります」ということであれば、それで天国に行ける人はいません。クリスチャンになってから後も、私たちは罪を犯すでしょう。

イエス様が払った血の代価は私たちの過去・現在・未来をも全部払ってあるということを忘れないでください。

イエス様を信じた時、何が起こったかといいますと、21節でパウロは「神の恵みを無にはしません」と言っています。イエス様を通して神がなした恵みはどのように現れたかということです。本当に理解しないといけないのは、ガラテヤ2章20節です。これを本当に理解したならば、神の恵みを無にしない人生を歩んでいけます。どのようにしたら恵みになるかということを分かっていないと自分で頑張ってしまいます。

「私はキリストとともに十字架につけられました。もはや私が生きているのではなく、キリストが私のうちに生きておられるのです。いま私が、この世に生きているのは、私を愛し私のためにご自身をお捨てになった神の御子を信じる信仰によっているのです(ガラテヤ2・20)」

クリスチャンになって、自分で一生懸命正しく生きよう、自分で何とか頑張ろうとされる方が多いですが、そうではなく「私はキリストとともに十字架につけられた」、古い自分は十字架につけられて、今は自分が生きているのではない、自分で頑張っているのではなく、恵みを受け取ったのです。恵みとはどういうものであり、どこにあるのか。どうしたら恵みの生活ができるか分からない限り、あなたが一生懸命頑張っている間は恵みを知らない人なのです。

「クリスチャンだから人を愛さなければならない」と頑張っているのなら、恵みでやっているのではなく、(キリストではなく)あなたがやっていることなのではないでしょうか。

クリスチャンが祝福されているのは、恵みを知っているからです。クリスチャンらしいことをするとき、「人の見本にならなければ」、「人を躓かせてはいけない」と思う生き方は、恵みではなく、「あなたが一生懸命やろう」としているということにすぎません。

私たちはたくさん間違いをしますが、全部恵みによって赦されているのです。「町内で唯一のクリスチャンなので、皆の躓きにならないように立派なクリスチャンを演じよう」と頑張る人は苦しいです。

ガラテヤの人たちは「自分で頑張っている」から、恵みから落ちてしまいました。

「律法によって義と認められようとしているあなたがたは、キリストから離れ、恵みから落ちてしまったのです(ガラテヤ5・4)」

一生懸命義の行いをしようとする人は、恵みから落ちてしまう人であり、それはキリストから離れる人、キリストを見失う人です。

皆さんにお伝えしたいことは、福音を聞いて救われていますが、福音とは何でしょうか。福音とは何か、はっきりあなたが知ることによって、福音の中にある恵みの中に生きてもらいたいと思います。恵みとはいったいどこにあるのかを知っていただきたいと思います。

「というのは、律法はモーセによって与えられ、恵みとまことはイエス・キリストによって実現したからである(ヨハネ1・17)」

モーセは律法をもたらしましたが、モーセの律法では恵みは実現しませんでした。恵みとまことはイエス・キリストによって実現したのです。

多くの方がクリスチャンなのに苦しんでいます。クリスチャンなのに輝いていません。恵みを知っているなら、悩んでいる必要はなく、その人は輝くはずです。

「ただ、神の恵みにより、キリスト・イエスによる贖いのゆえに、価なしに義と認められるのです(ローマ3・24)。」

義というものは恵みによっていただくものです。イエス様を信じて律法を行わないで義となるのは恵みによるのです。あなたが何をしたかは全然関係なく、イエス様の贖いのゆえに恵みによって義となっています。

あなたが自分を責めているのなら、恵みの中ではなく自分の行い・律法の中に生きようとしているのです。

「 ただし、恵みには違反の場合とは違う点があります。もしひとりの違反によって多くの人が死んだとすれば、それにもまして、神の恵みとひとりの人イエス・キリストの恵みによる賜物とは、多くの人々に満ちあふれるのです(ローマ5・15)。」

アダムの違反によって全人類が罪人になりましたが、恵みはイエス様によって全人類に与えられるようになりました。ひとりによってみんなが悪になり、ひとりによって多くの人たち(受け取った人)が恵みに溢れる者となっていくのです。

あなたはクリスチャンとして何を受けているのでしょうか。何を豊かに受けているといえるのでしょうか。

「もしひとりの人の違反により、ひとりによって死が支配するようになったとすれば、なおさらのこと、恵みと義の賜物とを豊かに受けている人々は、ひとりの人イエス・キリストにより、いのちにあって支配するのです(ローマ5・17)」

ひとりの人イエス様によっていのちにあって支配するのが恵みです。私は恵みと義の賜物を豊かに受けている人です。恵みを豊かに受けている人は、恵みによって罪が赦されています。それなのに悪魔は恵みを私たちに隠すのです。

恵みによって解放され、祝福されています。恵みとまことが実現したのです。多くの方は自分で義を実現しようとしているから恵みが味わえないでいます。

聖書では既に「実現した」といっているのです。見える世界と見えない世界があります。見える世界で罪を犯しても見えない世界ではそれは消されているのです。(コロサイ1・16、22)

生き生きしていない人は自分で頑張らないといけないと思っている人です。生き生きとしたクリスチャンは恵みを知っている人です。私たちは、恵みによって永遠のいのちを得させていただいているのです(続きはこちら)。


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徐起源(そう・きうぉん):
恵那レーマミニストリーの代表、ERM聖書学校学長、愛知県一宮市の超教派聖会「ワールド・リバイバル・カンファレンス」の理事・講師を務めるなど、その活動は多岐にわたる。同校本部の岐阜県恵那市に加え、京都、岡崎(愛知)、沖縄、立川(東京)など全国数カ所で聖書学校、聖会をおよそ月1回のペースで行っている。
インターネット聖書学校、通信聖書学校等も現在開講中。恵那クリスチャンセンター(岐阜県恵那市)牧師。恵那レーマミニストリー公式サイト。無牧の人の為に日曜日10:30から礼拝発信 ,著書「信仰の使い方をご存知ですか?(上)(下)」「あなたは神の義をいただいていることをご存知ですか?」

※画像は恵那レーマミニストリーのロゴ。

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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