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榮義之牧師「愛・輝きに向かって」(9)・・・必要は満たされる

2010年8月26日11時12分
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榮義之牧師+
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また、私の神は、キリスト・イエスにあるご自身の栄光の富をもって、あなたがたの必要をすべて満たしてくださいます。(ピリピ4:19)



 S・B・フラーは、ルイジアナ州の貧しい黒人小作農の7番目の子として生まれました。5歳の時にはもう働きに出され、9歳の時には紡績の機械を動かしていました。母親はいつでも子どもたちに語りかけました。「私たちが貧乏でなければならないなんてことはないのよ。お母さんに向かって、私たちが貧乏なのは神様のせいだなんて、絶対に言ってはなりませんよ。私たちが貧乏なのは、お父さんが金持ちになろうという希望を持たなかっただけなのよ。私たち家族の誰一人、今までより、もっといい暮らしをしたいなんて、望まなかったじゃないの。聖書を読みなさい。神様に祈りなさい。一生懸命働きなさい。そして成功するという希望を持ちなさい」。



 この母親のことばは、フラーの一生を変えました。彼はその日以来、自分の希望していることだけを考えました。望まないことは、いつも頭の中からも、心の中からも追い出しました。フラーは、豊かになれるという燃えるような願望を持ちました。



 フラーは石けん売りになり、家から家へと売り歩きました。十二年間もコツコツと売り続けたのです。そんな時、石けん会社が売りに出されました。15万ドルでした。彼は2万5000ドルを手付金として、残り12万5000ドルは10日以内に支払うと契約しました。友だちや知り合いと、借りられるところからは全部借り、11万5000ドルできましたが、まだ1万ドル不足がありました。



 フラーは、明日支払い日だという前夜、暗い部屋にひざまずいて祈りました。「神様、1万ドル貸してくれる人に、今夜巡り会わせてください」。彼が祈り終わって立ち上がったのは、もう夜の11時でした。外へ飛び出したフラーは、シカゴ61番街を歩き始めました。いくつかの通りの灯が目に止まりました。そこには一人の残業で疲れ切った男が、机に向かい座っていました。



 フラーは勇気を出して声をかけました。「1000ドルもうける気はありませんか」。男は物憂げに、「そりゃあるさ、もちろん」と答えました。男は請負師でした。フラーは、「それじゃ、今、1万ドルの小切手を書いてください」と言うと、自分の計画を情熱を込めて語りました。



 夜が明ける前に、フラーは1万ドルの小切手をポケットに入れていました。その後、S・B・フラーは4つの化粧品会社、メリヤス会社、ラベル製造会社、新聞社など、7つの会社の支配権を持つようになりました。



 S・B・フラーはその成功の秘訣を語っています。「それは聖書をよく読んだことです。また、目標を達成する方法と力をくださいと祈ったことです。聖書は私に大きな感化と感動を与えてくれました」。



 聖書は、神が私たちの父であり、すべてを備えてくださるお方であると語っています。



「私の神は、キリスト・イエスにあるご自身の栄光の富をもって、あなたがたの必要をすべて満たしてくださいます。」(ピリピ4:19)



 その豊かな神が、私たちのお父さんです。だから、信じる者に乏しさはありません。その豊かな神から資源を引き出す鍵は「信仰」です。「積極的な信仰」です。否定的な考えはすべての良いものをはねつけますが、積極的な考えはすべての良いものを引きつけます。それは経済的にも物質的にも、人に対しても同じです。



 神様はあなたの人生に、豊かな祝福と栄光の冠を備えてくださっています。それを受け取るのは、信仰です。イエス・キリストを信じて、祝福の人生へ踏み出しましょう。ハレルヤ。



◇



榮義之(さかえ・よしゆき)



 1941年鹿児島県西之表市(種子島)生まれ。生駒聖書学院院長。現在、35年以上続いている朝日放送のラジオ番組「希望の声」(1008khz、毎週水曜日朝4:35放送)、エリムキリスト教会主任牧師、アフリカ・ケニアでの孤児支援など幅広い宣教活動を展開している。

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