庭野平和賞にレデラック氏、メノナイトの米大名誉教授 紛争地域の平和構築に尽力

2019年2月20日22時27分 印刷
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第36回庭野平和賞を受賞したジョン・ポール・レデラック氏(写真:庭野平和財団提供)
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庭野平和財団(庭野浩士理事長、東京都新宿区)は18日、宗教協力を通じて世界平和の推進に顕著な功績を上げた人物や団体を表彰する第36回庭野平和賞を、メノナイトの信徒で米ノートルダム大学名誉教授のジョン・ポール・レデラック氏(63)に贈ることを発表した。レデラック氏は、30年以上にわたってコロンビアやネパール、アフリカなど35カ国以上の紛争地域での調停に携わり、平和構築に向けた働きに尽力してきた。

レデラック氏は1955年、米インディアナ州でキリスト教の再洗礼派の一つであるメノナイトを信仰する家庭に生まれた。メノナイト教会立のベテル大学(カンザス州)に進み、在学中から国際的な平和構築活動に積極的に携わり、メノナイト中央委員会では国際調停部門の部長を務めた。ノートルダム大学などで長らく教鞭を執り、平和構築のための理論と実践を学生たちに教えてきた。

レデラック氏の最も大きな功績は、従来の「紛争解決」とは異なる概念を用いて、当事者間の和解に向けた新しいプログラムを開発したことだ。「コンフリクト・トランスフォーメーション(紛争の変容)」と名付けられ、体系化されたこのプログラムは、紛争をただやめさせるのではなく、紛争自体をより良い変化に向けての贈り物として捉えることでその価値を「変容」させ、当事者を相互理解の上に立った心からの和解に導くことを目指す。

1980年代以降、レデラック氏はニカラグア、ソマリア、北アイルランド、コロンビア、ネパール、フィリピンなどの紛争地域に赴いて政府関係者や反政府勢力と協議を重ね、命の危険にさらされながらも紛争調停や和解のプログラムを進めてきた。レデラック氏の実践に基づく研究書は多言語に翻訳され、平和活動家の輩出に大きく寄与している。

今回の受賞を受けてレデラック氏は、「私たちの隣人、さらには敵さえも愛せよとの神の御言葉、それを身をもって示されたのがイエス・キリストであるとの私の信念を育てたのが、メノナイトの信仰の伝統です」とコメント。「このような表彰は、私たちの愛する地球家族が、憎しみ、分裂、そして排除を越えて、本当の癒やしをもたらす絆をつくるための大きな励ましを与えてくれます」と語った。

贈呈式は5月8日午前10時半から、国際文化会館(東京都港区)で行われる。レデラック氏には正賞の賞状のほか、副賞として顕彰メダルと賞金2千万円も贈られる。また、当日はレデラック氏による記念講演も予定されている。

庭野平和賞は、これまでも多くのキリスト教関係者が受賞している。カトリック教会のヘルダー・ペソア・カマラ大司教や、世界教会協議会(WCC)のフィリップ・アルフレッド・ポッター元総幹事、ルーテル世界連盟(LWF)のムニブ・A・ユナン議長などで、昨年は、キリスト教徒とイスラム教徒が共同で創設したレバノンのアディアン財団が受賞した。

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