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哀歌講解説教

哀歌講解説教(2) 宮村武夫牧師

2013年9月19日12時28分
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関連タグ:宮村武夫
宮村武夫牧師+

私シオンの嘆願
哀歌1章12~22節

「…神の家とは生ける神の教会のことであり、その教会は、真理の柱また土台です。確かに偉大なのはこの敬虔の奥義です。『キリストは肉において現れ、霊において義と宣言され、御使いたちに見られ、諸国民の間に宣べ伝えられ、世界中で信じられ、栄光のうちに上げられた』」(Ⅰテモテ3章15節後半、16節)

[1]序

(1)今回は、哀歌の味わい2回目。前回の1章1~11節に続き、12~22節に聴従したいのです。1~11節においては、「この町」(1節)、「シオン」(4節)、「エルサレム」(7節)と、エルサレムは3人称単数で描かれていました。その中で、9節後半と11節後半、カッコの部分では、「主よ。私の悩みを顧みてください」(9節)、「主よ。私が、卑しい女になり果てたのを/よく見てください」(11節)と、「私シオンが主なる神に直接呼びかけている点を注意しました。

12節から22節では、「主が燃える怒りの日に私を悩まし」(12節)とあるように、私・シオン(エルサレム)が直接苦悩を訴えています。

ところが、17節では、「シオンが手を差し出しても」と、3人称で描かれています。9節後半、11節後半の場合と同様、この17節も特に注意したいのです。

[2]「シオンが手を差し出しても、これを慰める者はない」(12~17節)

(1)12~16節
①ここで描かれている内容は、あの紀元前586年の出来事です。バビロンによりエルサレムが包囲され、ついには陥落してしまったのです。神殿は汚され、その宝は持ち運ばれ、指導的立場にいた人々もバビロンへ捕囚の民として連れ去られてしまいました。

注意したいのは、この出来事を書き記す描き方です。12、13節、さらに14節後半にあるように、何が起こったか、「私」の経験として生き生きと浮き彫りにしています。シオンが人格ある存在であるかのように、哀歌の詩人の口を通し直接語っている、あるいは詩人が余りにもシオンに対し心を注ぎ込み、ついにシオンとあたかも一体になっているかのように、私・シオンは語っているのです。いずれにしても、詩人のバビン捕囚についての思いはただならぬものがあります。

特に、「私は泣いている。/私の目、この目から涙があふれる」(16節)と、悲惨な現実を前にして、私・シオンの思いがどれほどのものであるか強調されています。参照2章11節、3章48、49節。

②「私のそむきの罪のくびきは重く」(14節前半)と、5節、8節に見たと同じように、悲惨な現実の真の原因は、主なる神に対するエルサレムの罪であることを詩人は明言しています。

(2)17節
①「シオンが手を差し出しても」と、12~16節で私・シオン自身のことばをもって描いている事柄を、シオンを3人称で表現して実況放送のことばのように伝えています。

②そして「これを慰める者はない」と続きます。16節の私・シオンの「私を元気づけて慰めてくれる者が、/私から遠ざかった」との直後に、「慰める者はない」と繰り返しているので、伝えるべきメッセージは一段と強調されて伝わります。

1人称で描こうが、3人称で描こうが、繰り返し強調されるのは、慰める者がいない事実(1章2、7、9、21節、4章4節)です。

[3]「主は正義を行われる」(18~22節)

(1)「主は正義を行われる」(18、19節)
①「主は正義を行われる」、「主は正しい」(新共同訳)。参照詩篇119篇137節。

哀歌の詩人は、バビロン捕囚の現実に直面して、すべてのものやすべての考えが内に外に揺らぎ、崩れて行くような中で、なお主なる神の真実を信じ仰ぎ、告白しています。建物にとって、土台や柱が大切であるように、私たちの信仰の歩みにとっても柱が大切です。ここで哀歌の詩人がなしている信仰告白は、まさに柱です。その柱の背後に、神の義が不動の柱としてしっかり建っている事実に哀歌の著者は目を注ぎ続けています。

②しかし柱がしっかりしていても、罪との戦いはあるのです。「主の命令に逆らった」(18節)つけは、「私の若い女たちも、若い男たちも、/とりこになって行った」(18節)とあるように、特に若い世代にまわり、彼らは捕囚の民とされてしまったのです。

(2)「主よ。ご覧ください」(20~22節)
「道行くみなの人よ。よく見よ」(12節)
↓
「主よ。ご覧ください」(20節)

訴える相手に視点が定まった中で、苦しみの訴えも、「私のはらわたは煮え返り」(20節)とさらに深くなります。そして何よりも、「私が逆らい続けたからです」(20節)と罪を認める思いをさらに深められています。

[4]結び

(1)哀歌の詩人が、シオン(エルサレム)と一体となり、私・シオンとして哀歌を心の底から歌っている姿に深い感動を覚えます。

エルサレムが一人の人格のように描かれていると同様に、教会も「小羊の妻である花嫁」(黙示録21章9節)とあるように、生きた人格を持つかのように描かれています。その教会は、「真理」と深く結ばれています。そしてⅠテモテ3章15節後半と16節を切り離してはいけないことをもう一度確認したいのです。何が柱かが大切です。

(2)哀歌の詩人が強調しているように、私たちは誰に、どのような慰めを求めているのかが、最重要な課題です。慰めを求めてはならない人やものに、私たちは慰めを求めようとしていないか。また度重なる失望の結果、真の慰めを求めることを投げ出していないか。

預言者により明らかにされた、捕囚からの解き放ちを伝える慰めの約束は(イザヤ40章1節以下)、主イエスにおいて成就され(ルカ2章25~32節)、慰め主なる聖霊ご自身の働きを通して、私たちの内に現実となっています(Ⅰコリント1章3~7節)。

◇


宮村武夫(みやむら・たけお)

1939年東京生まれ。日本クリスチャン・カレッジ、ゴードン神学院、ハーバード大学(新約聖書学)、上智大学神学部修了(組織神学)。現在、日本センド派遣会総主事。

主な著訳書に、編著『存在の喜び―もみの木の十年』真文舎、『申命記 新聖書講解シリーズ旧約4』、『コリント人への手紙 第一 新聖書注解 新約2』、『テサロニケ人への手紙 第一、二 新聖書注解 新約3』、『ガラテヤ人への手紙 新実用聖書注解』以上いのちのことば社、F・F・ブルース『ヘブル人への手紙』聖書図書刊行会、他。




※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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