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なにゆえキリストの道なのか

なにゆえキリストの道なのか(88)人間は動物の1つ、両者に基本的な差異はないのか 正木弥

2017年4月23日08時21分 コラムニスト : 正木弥
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関連タグ:正木弥

人間は動物の1つだ。両者に基本的な差異はない。大きな意味での本能で生きている。

体の成立ち、その行動のありさまで見れば、人間と動物は多くの共通点があります。

➀ 生命体である、➁ 多細胞から成る、➂ 有機化合物が主体である、➃ 刺激に対して反応する、➄ 情報伝達の仕組みがある、➅ 成長する、➆ 自律性がある、➇ 調節性を持つ、➈ 物質代謝を行う、➉ 性と生殖の現象を伴う、⑪ 出生がある、⑫ 死がある、⑬ 子孫を持つ・・・。

これらはほとんど無意識的になされていますが、食物の確保、生殖については、ご指摘の通り、本能に大きく依存しています。しかし、人間には理性が与えられ、道徳心が与えられ、言葉によって論理的に考え、判断し、高度の意思疎通をすることができます。

このように、人間は動物に比べ、精神活動のウエートが圧倒的に大きい、といえます。良くも悪しくも、心の持ち方が問題なのです。食物の獲得、性欲の充足など本能的欲求に際しても、理性や道徳心により、ある種の制御がなされます。(できない人もいますが・・・)

また、人間には高度の自我心も発達していて、自己の充実感、他者による評価、名誉心が動機となることも多く、他者のために労し、苦痛を忍ぶこともあって、一見、本能と逆方向に動くこともあります。時には、利害や打算を超えて、さらには、自我を殺し、大きな犠牲を払い、崇高な目的のため命を懸けることさえあります。(これはキリストを信じる者の生き方の典型でありますが・・・)

以上の生き方は、本能であるとはいえません。人間の精神性、霊性から来るもので、動物にはない特性です。こうした点で人間と動物とは明らかに違います。人間は、より高次の立場に造られている、と言えましょう。

それにもかかわらず、「人間も動物も違いがない、本能で生きているのだ」というのは、理性や道徳心に制約されずに本能だけで、あるいは本能を優先して生きたいとのひそかな願望があるからでしょうか。それは、精神性・道徳性・霊性を与えられている人間の尊厳を放棄するものといえましょう。

人間は、霊性により神の教えに従うときは神の子にせられますが、際限ない欲望・本能にのみ従うときは獣にも近い存在に堕ちるのです。

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◇

正木弥

正木弥

(まさき・や)

1943年生まれ。香川県高松市出身。京都大学卒。17歳で信仰、40歳で召命を受け、48歳で公務員を辞め、単立恵みの森キリスト教会牧師となる。現在、アイオーンキリスト教会を開拓中。著書に『ザグロスの高原を行く』『創造論と進化論 〜覚え書〜 古い地球説から』『仏教に魂を託せるか』『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』(ビブリア書房)など。

【正木弥著書】
『仏教に魂を託せるか 〜その全体像から見た問題点〜 改訂版』
『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』
『ザグロスの高原を行く イザヤによるクル王の遺産』(イーグレープ)
『創造論と進化論 〜 覚え書 〜 古い地球説から』
『なにゆえキリストの道なのか』

【正木弥動画】
おとなのための創作紙芝居『アリエルさんから見せられたこと』特設ページ

※ 本コラムの内容はコラムニストによる見解であり、本紙の見解を代表するものではありません。
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