なにゆえキリストの道なのか(89)人間が動物を管理・支配するというのは傲慢な考えか 正木弥

2017年4月30日17時14分 コラムニスト : 正木弥 印刷
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人間が動物を管理・支配するというのは傲慢(ごうまん)な考えだ。

神は植物と動物をお造りになった後に、神のかたちに似たものとして人をお造りになりました。そして、彼らに「海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地をはうすべてのものを支配するように」と仰せられました(創世記1:26)。神に似せられた人間に、神から与えられた仕事・役割の1つです。

人間が神に似せられた“かたち”とは、手や足といった”形”(figure)ではなく、神の“像”(image)、すなわち在り方に似ているということです。人間は動物にない精神性・道徳性・霊性を与えられていますから、他の動物より高い立場に置かれています。他の動物とは違い、論理的思考力、ことばによる正確なコミュニケーション、集団としての協力態勢を取り得ることによって、動物よりはるかに強力な立場になりました。

この能力により、動物を殺傷し、捕獲し、動物を飼育し、動物を研究し、動物を保護し、また鑑賞するようになりました。植物を伐採すると同じに、跡地に植林もしたり、栽培もするようになりました。そのような意味で支配し、治めています。

しかし、それはむやみやたらに殺傷したり、滅ぼしたり、蹂躙(じゅうりん)したりすることではありません。神から委ねられた意味を間違わないよう、適切に支配しなければならないのです。そういう意味で、決して人間中心の勝手気ままな考え方・仕方を肯定するものではありません。人は、神から委ねられた趣旨に従い、傲慢にならず、謙虚にその責任を果たすべきだ、というのが、聖書の考えです。

仏教が弘通(ぐずう)している日本でも、生活の利便性、豊かさを求めて、人間が動植物を乱獲し、自然を破壊し、動植物の生存環境を損ない、もって絶滅に追い込む例が多く発生してきました。すると、それらは、聖書に人間の動植物支配が書いてあるからとか、キリスト教文明だから起こったとかの問題ではありません。洋の東西を問わず、宗教の違いを問わず、近代世界はどこでも発生している問題なのです。

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正木弥

正木弥(まさき・や)

1943年生まれ。香川県高松市出身。京都大学卒。17歳で信仰、40歳で召命を受け、48歳で公務員を辞め、単立恵みの森キリスト教会牧師となる。現在、アイオーンキリスト教会を開拓中。著書に『ザグロスの高原を行く』『創造論と進化論 〜覚え書〜 古い地球説から』『仏教に魂を託せるか』『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』(ビブリア書房)など。

【正木弥著書】
仏教に魂を託せるか 〜その全体像から見た問題点〜 改訂版
ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書
ザグロスの高原を行く イザヤによるクル王の遺産』(イーグレープ
創造論と進化論 〜 覚え書 〜 古い地球説から
なにゆえキリストの道なのか

【正木弥動画】
おとなのための創作紙芝居『アリエルさんから見せられたこと』特設ページ

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