なにゆえキリストの道なのか(83)ノアの洪水と箱舟は本当にあったことか 正木弥

2017年3月19日17時57分 コラムニスト : 正木弥 印刷
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ノアの洪水と箱舟は本当にあったことか。

旧約聖書の創世記6~9章に大洪水とノアの箱舟の記事があります。もちろん、事実あったこと(出来事)として記述されています。また、バビロニアの次のような資料に、大洪水について記述があります。

① BC2170年ごろ、ヌル・ニンスブルが記述したウェルドの角柱(楔形文字による)がAD1922年ラルサで発見された。洪水前に生きた長寿の王10人の名を含む、当時の歴史の概要を記すもの。写本BW444粘土板〔創世からイシン王朝末までの王名表を含む〕とBW62〔洪水前の王名を記録〕もある。

② BC257年ごろ、バビロニアの神官ベロッソスの記述した全3巻のバビロニア・カルデヤ史。その第1巻に大洪水までの10人の王を挙げ、「クシストロスの時に大洪水が起こった」と記す。

③ ニップール発掘品の洪水物語。ジウスドラを主人公とするもの。

④ ギルガメシュ叙事詩(アッシュール・バニパル王の図書館で発掘されたシュメール語版粘土板。ほかにバニロニア語版、アッシリア語版、ヒッタイト語版、フルリ語版もある)。これをジョージ・スミスが再発見し、解読した。その第13の書き板に主人公ギルガメシュの洪水物語が書かれている。

⑤ アトラハシス叙事詩(④に並行するもう1つの伝説)

⑥ シュルパックの教訓(BC2600年ごろのバビロニアの文学)。賢人シュルパックの子ジウスドラが大洪水を生き延びた話。

このほか、世界の各地に洪水伝説が残されています。また、それまではどこも長命でしたが、この時の大洪水があったればこそ、上空の水気の層が著しく減少し、以後、有害な宇宙線が多く降り注ぐようになりました。そのため、徐々に人類の寿命が縮減され、長くても120年までとされたのです。現代にまで続く生理現象に合致することになりました。

以上を総合的に考えると、「大洪水」はまさにあった、と見なすべきでしょう。

その上でノアの箱舟について考えてみますと、そういう事態がなかったという根拠は乏しいし、大洪水があったのなら、箱舟もあったと考えて不思議はありません。

最後は、聖書の記事に対する信頼性の問題です。聖書が記述する他の物語についても、多くの考古学上の資料や発掘によっておいおいに事実性が明らかにされてきています。一般歴史とも符合してきています。ならば、箱舟の出来事もその通りのものとして受け止めるのがいいのではないでしょうか。

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正木弥

正木弥(まさき・や)

1943年生まれ。香川県高松市出身。京都大学卒。17歳で信仰、40歳で召命を受け、48歳で公務員を辞め、単立恵みの森キリスト教会牧師となる。現在、アイオーンキリスト教会を開拓中。著書に『ザグロスの高原を行く』『創造論と進化論 〜覚え書〜 古い地球説から』『仏教に魂を託せるか』『ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書』(ビブリア書房)など。

【正木弥著書】
仏教に魂を託せるか 〜その全体像から見た問題点〜 改訂版
ものみの塔の新世界訳聖書は改ざん聖書
ザグロスの高原を行く イザヤによるクル王の遺産』(イーグレープ
創造論と進化論 〜 覚え書 〜 古い地球説から
なにゆえキリストの道なのか

【正木弥動画】
おとなのための創作紙芝居『アリエルさんから見せられたこと』特設ページ

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