ニュージーランド、議会の祈りからイエスの名と女王への言及を削除

2017年11月15日17時32分 翻訳者 : 山本正浩 印刷
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+ニュージーランド、議会の祈りからイエスの名と女王への言及を削除
ニュージーランド議会の議事堂(写真:Michal Klajban)
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世俗化が進むニュージーランドで、会期中の議会の開始前にささげる祈りから、イエス・キリストの名が削除されることになった。

祈りの改定についてはまだ協議期間中だが、ニュージーランドの公共ラジオ放送RNZ(英語)は9日、新任されて間もないトレバー・マラード下院議長が、改定が見込まれている新しい祈りを使用したと報じた。マラード議長は、新しい祈りに対する反応を考慮して正式な決定をすると話している。

従来の祈りは、イエスの名や、英国の旧植民地であるニュージーランドでも女王とされている英女王エリザベス2世について言及している。

「全能なる神よ、万事における汝(なんじ)の導きの必要性を謙虚に認め、私的かつ個人的利益をすべて放棄し、汝の聖名の栄光のため、また真の宗教と正義の維持のため、女王の誉(ほま)れのため、そしてニュージーランドの公的福祉と平和と安寧のために、われらが議事と国事を行えるよう、われらの主イエス・キリストにより汝に求めます」

しかし、新しい祈りは次のようになっている。

「全能なる神よ、ニュージーランドに与えられた祝福を感謝します。個人的利益をすべて放棄し、われらは討議における導きを祈り求めます。ニュージーランドの公的福祉と平和のために、われらが知恵と謙虚さをもって議事を行えますように」

議会では、祈りから宗教的な文言をすべて削除するという急進的な改定案も提出されたが、却下された。

ニュージーランドでは先月、37歳のジャシンダ・アーダーン議員(ニュージーランド労働党党首)が、最年少の女性元首として首相に就任した。不可知論者だというアーダーン氏の就任式は、聖書を用いない非宗教的な形式で行われ、宣誓では「それ故、神よ、われを助け給(たま)え」という文言を除外し、「誓います」という文言も「厳粛かつ真摯(しんし)に心から宣言し、認めます」と置き換えた。

アーダーン氏自身はモルモン教の家庭で生まれ育ったが、ニュージーランド・ヘラルド紙(英語)とのインタビューで、同性愛者の友人らを支持する立場から、結婚に対する保守的な立場を受け入れられなかったため、20代前半にモルモン教から離れたことを明かしている。

ニュージーランドのネットメディア「ニュースハブ」(英語)が今年初めに報じたところでは、1世紀前のニュージーランドは、世界でも有数のキリスト教国だった。しかし、2013年の国勢調査では、信仰を表明する国民は48・9パーセントと、人口の半数を下回った。

宗教史が専門のピーター・リンハム教授(同国マッセー大学)は、「歴史的には、いわゆる中産階級と呼ばれる国民の間で宗教が繁栄していました。しかし今日では、中産階級は宗教性が激しく衰えている階層になっています」と説明する。リンハム氏によると、韓国やフィリピンから来るアジア系移民の中には、ニュージーランドの世俗化を警戒する人さえいるという。

※この記事はクリスチャンポストの記事を日本向けに翻訳・編集したものです。
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