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フィンランドでキリスト教再熱の兆し

2016年11月19日22時20分 翻訳者 : 野田欣一 印刷
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+フィンランドでキリスト教再熱の兆し
フィンランド福音ルーテル教会の中心的教会であるトゥルク大聖堂。フィンランド最古の教会とされている。(写真:Ekhoc)
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信仰心が衰退しているといわれる北欧のフィンランドで、「キリスト教の神を信じるフィンランド人は、人口の3分の1」という、最近の傾向に逆行するような調査結果が発表された。

フィンランド福音ルーテル教会調査研究所が発表した最近の調査報告書「ルター主義への参加」(フィンランド語)によると、多くの西欧諸国と同じく、信仰心が何年にもわたって低迷している状況だったフィンランドのキリスト教信仰が、再燃しつつあるという。

キリスト教の神を信じていると答えたフィンランド人は、4年前の調査では、27パーセントだったが、今回の調査では33パーセントにまで増えた。また、キリスト教会で教えられる神ではなくとも、とにかく神を信じていると答えた人は19パーセントだった。一方、神を信じているか信じていないか分からないという人は10パーセント以上おり、無神論者の数もまた4年前の21パーセントから、23パーセントに増加した。

欧州の福音派系ニュースサイト「エバンジェリカル・フォーカス」によると、調査をしたキモ・ケトラ氏は、「人々は自分とキリスト教会の関わりについて考えるようになってきたのです。あいまいな立場を取る人、確信を持てない人、キリスト教の神とは違う神を信じている人の数は減ってきているのです」と述べた。

400ページ弱に及ぶこの報告書は、教会の宣教に役立てることを意図して作成されており、今後数10年かけて、各教区が調査に基づき独自の宣教戦略を計画していくことになる。調査は、社会において信仰の役割が拡大していくのか、さまざまな文化的変化がフィンランドにどのような影響を与えるのかなどを調べ、聖職者たちに今何をすべきかを示唆する内容となっている。

報告書の序文には、この10年間、ほとんどの人が予期しなかったような重大な変化が起こってきたと書かれている。それは、グローバル経済の危機的状況、不平等の増加、右寄りなポピュリズム、難民危機、そして宗教に対する政治の影響力の全世界的増加などである。

フィンランドは、ロシア・ウクライナ危機と、ロシアによるクリミア併合の結果、ロシアに対する国連の経済制裁によって、「欧州はもう再び元には戻らない」という意識を持つようになった。

ユハ・シピラ首相は昨年9月、テレビの生放送で行った演説の冒頭で、「フィンランドの状況は、これまでにないほど重大な局面を迎えています」と述べた。シピラ首相は演説の中で特に、経済成長の停滞、失業の増加、公債の増加、企業競争力の喪失、そして広がる貧富の格差などに言及した。

フィンランドでは、ルーテル教会とフィンランド正教会が国教となっており、ルーテル教会に所属しているフィンランド人は7割を超える。

英イングランド南部の都市フェアラムにあるルーテル教会を牧会するフィンランド人のタパニ・シモヨキ牧師は、「歴史的に、フィンランド福音ルーテル教会の会員数は非常に多く、国民の大多数が会員です。その結果、大多数の子どもは既に洗礼を授けられています。しかし、ここ10数年、特に大都市圏では、教会加入率がかなり落ち込んできています」と語った。

「しかし、現在でも人口の約7割はルーテル教会の会員で、教会税を支払っています。同時に、その大多数は積極的な会員ではありません。最近の調査によると、日曜日の礼拝に少なくとも月1回は出席するフィンランド人はわずか10パーセントで、特別な祝祭日の礼拝にのみ出席する人は15パーセントです。59パーセントは、年1回以下の出席、または全く出席しないということです。そして、人口のほぼ45パーセントは、洗礼式、結婚式、葬式の時にしか教会に行かないのです」

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を翻訳・編集したものです。
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