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教会は「心の病」とどう向き合うか ステファンミニストリー創始者が来日へ

2017年4月13日07時02分 記者 : 守田早生里 印刷
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日本ルーテル神学校デール・パストラル・センター第4回デール記念講演が5月20日(土)、日本福音ルーテル東京教会で行われる。「寄り添い人となる―全信徒祭司の教会」と題し、「ステファンミニストリー」創始者のケネス・ハーグ氏が、心の病に教会がどう対応するかについて語る。また、当日は同ミニストリー講師でもあるアミティー・ハーグ氏も来日する予定。

ケネス・ハーグ氏は、ルター派牧師であり精神科医でもある。このミニストリーは、さまざまな問題を抱えて教会を訪れる人々に、聖書と心理学をベースにして信徒が対応するという働きだ。

人間関係に疲れ、生きづらさを抱えて思い悩む人が、憩いと潤いを求めて教会を訪れるケースは少なくない。一方、受け入れ側の教会は、多様化する「心の病」に関する知識が薄いために対応することができず、かえって人を傷つけてしまうこともある。

1974年、牧師として派遣された教会でケネス氏は、心の病、離婚、失業などのさまざまな問題を抱えた人々が教会を訪てくる現実に直面する。その一人一人を牧師だけでケアするのでなく、信徒9名を育成すると、彼らは驚くほどに賜物(たまもの)を生かして、これらの困難の中にある人に寄り添うことができるようになったという。

「この働きを1教会にとどめていてはもったいない」ということから、この「ステファンミニストリー」は全米に広がった。これまでにカトリックやペンテコステ派の教会を含む超教派の1万2千教会が取り入れ、7万人の牧師、60万人の信徒が「ステファンミニスター」となっている。

関野和寛氏(日本福音ルーテル東京教会牧師・日本ルーテル神学校デール・パストラル・センター所員)は言う。

「私がこのミニストリーを勉強して東京教会に取り入れようと思ったのも、ケネス氏と同じ理由からでした。私たちの教会はJR新大久保駅から近く、繁華街の中にあることから、毎日、さまざまな人がやって来ます。中には、心の病を抱えた方、失業や離婚で傷ついている方なども多く、その方々の悩みや話を聞くたびに、継続的な何かができる場合もあれば、結局は何もできない時もあり、私自身も悩みの中にいました。そんな中で出会ったのがこのミニストリーでした。昨年、アメリカで行われたステファンミニストリー・トレーニングに教会のメンバーを誘ってみたら、10人近くの方が一緒に来てくれました。まずは、ここから彼らと共にミニストリーを始めていきたいと思います」

教会は「心の病」とどう向き合うか ステファンミニストリー創始者が来日へ
東京教会で行われた「スーパービジョン」の様子

同ミニストリーでは、十分な学びを終えた資格を持った指導者のもと、テキストに従って、時間をかけて必要な知識と技術を学んでいく。実際の働きにおいては、「スーパービジョン」と呼ばれる奉仕者の報告会の中で、牧師と共に働きを確認しつつ、悩みや迷いがあれば皆で解決を求めていく。この働きは同性同士のケアが基本であり、また共依存関係に陥ることを避けるため、ケアする者が危険を1人で抱え込むことがないよう細心の注意を払っている。

昨年のセミナーに参加し、現在は教会内で活動しているという女性に感想を聞いた。「身内に心の病を抱えている人がいるので、何か役に立てばと思って参加した。現在は1人の女性のケアを担当しているが、特別なことをしているというより、自然に寄り添っているという感じ。長い時間をかけて信頼関係を築いていきたい」

関野牧師は、このミニストリーの目指すところを次のように話す。

「このミニストリーは、解決策を生み出すものではなく、従来のカウンセリングとも違う。いわば『魂の伴走者』だと思っています。しかし、ただ相手の話を聞くといったものではなく、状況によっては、専門家などへの委託をすることなど、メソッドに従って判断することができます。アメリカから来たミニストリーをどのように日本で展開していくかは、今後、試行錯誤を重ねる必要がありますが、教会としては急速に取り組まなければならない課題の1つとして捉えています。困難の中にある人々を牧師だけでケアするのでなく、信徒に大きな力があることを学び、実践していきたい。この働きを、宗教改革500年を迎えるこの年に始める意味は大きいと思います」

ケネス・ハーグ氏とアミティー・ハーグ氏の講演会には申し込みは不要。

日本ルーテル神学校デール・パストラル・センター 第4回デール記念講演 宗教改革500年記念
「寄り添い人となる〜全信徒祭司の教会」

日時:5月20日(土)10時30分~12時30分
場所:日本福音ルーテル東京教会
東京都新宿区大久保1-14-14
問い合わせ:03・3209・5702
※通訳付き ※参加費無料

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