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原語に忠実に、日本人にわかりやすい聖書を

2011年10月5日16時27分
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日本民族総福音化運動協議会総裁奥山実氏。2011年8月29日、京都市右京区で。+
 日本民族総福音化運動協議会(総裁 奥山実氏)は8月29日から31日にかけて「日本民族と日本宣教」と題した第一回フォーラムを開催した。

 同協議会副総裁兼事務局長の手束正昭氏は同フォーラムについて「これまで様々に展開されてきた日本宣教論に対して、根本的な反省と転換を求め、新しいパラダイムを提起する」ものであるとし、「明治の開国以来、日本宣教はすでに150年間以上を経ているにもかかわらず、1パーセントの壁を破れないでいます。これまで教会の展開してきた日本宣教の在り方に、何か大きな見当違いがあり、誤った思い込みがあったからではないでしょうか」と疑問を投げかけている。その上で同フォーラムの目的は「その問題性を探りつつ、新しい展望を切り開いていく」ことにあると述べている。

 第一回目となった今回のフォーラムでは、これまでの日本宣教、教会の在り方の根本から問い直すさまざまな見解や提案が提起された。

 同協議会総裁の奥山実氏は、同フォーラムにおいて「日本人が読む聖書は大和ことばに基づいて原文に忠実に翻訳されるべきだ」と述べた。奥山氏によると、現行の日本語の聖書訳では、原文に忠実ではない箇所が存在しており、忠実ではないことが聖書に対する疑問やわかりにくさを読者に投げつける原因の一部となっていることを指摘した。

 たとえば旧約聖書のヨブ記40章15節から17節の箇所「さあ、河馬を見よ。これはあなたと並べてわたしが造ったもの、牛のように草を食らう。(中略)尾は杉の木のように垂れ、ももの筋はからみ合っている」について、原文のヘブル語では「河馬」ではなく「ベヘモス」であり、「杉の木のような尾をもつ巨大な動物」つまり「恐竜」であることを指摘した。しかし、ここで「恐竜」と訳すと恐竜の絶滅後に人間が出現したとする進化論の系統樹と矛盾するため、恣意的に「河馬」と訳されてしまっていることを指摘し、「ここは名も知れぬ巨大な動物なのだから、原語通り『ベヘモス』と訳すべきである」と提起した。

 奥山氏は聖書を原語に忠実に訳すことが、今の科学の常識と矛盾することになったとしても、訳者は御言葉に忠実であることを選ぶべきであることを警告した。確かに科学の常識も大事であるが、科学の常識は永遠不変の真理とは異なるものであるという。たとえば、プラスチックは100年前に発明された当時は安全な素材であるといわれていたが、後からダイオキシンという有害物質が発生することが判明した。原子力発電も安全であると日本政府が強調していたこれまでの「常識」が崩れるに至った。

 奥山氏は「科学の常識はいずれ変わります。本当のクリスチャンであれば、イエス・キリストの御言葉と科学の常識が矛盾するのであれば、御言葉に真理があると確信し、神の御言葉を選択するべきです」と指摘し、進化論については「世界的な騙しである」と否定し、進化論に合うように御言葉を原語に反して意訳してはならない、御言葉を科学の常識に訳者が恣意的に合わせてはならないと指摘した。

 また、マルコの福音書16章9節から20節のイエス・キリストによる宣教大命令が書かれてある重要な個所が括弧の中に書かれていることについて、「括弧をはずすべきだ」と指摘した。当該個所は、多くの宣教師を世に派遣する動機となる箇所であり、括弧の中にくくられているのは4世紀頃のものと言われる「シナイ写本」と「ヴァチカン写本」において当該個所が欠落しているためである。一方ほとんど同時代の大多数の写本では当該個所が含まれているという。

 当該個所は1881年にケンブリッジ大学の「オカルト的秘密結社」に属する二人の新約学者によって括弧に入れられたものであるが、上記の二つの四世紀の写本にないので、他の大多数の写本にあっても受け入れられないと言う。ではもっと古いパピルス写本にあったらどうなるのかと言う学問的無理があるのである。そしてその後A.D.170年頃に書かれたタティアノスの「ディアテッサロン」が当該個所を所有していたことが確認された(1932年)。奥山氏は「これをもってマルコ16章9節から20節の信ぴょう性は証明された」と指摘した。

 また現行の日本語の聖書の訳し方について、奥山氏は「日本人が読みやすいように、大和ことばを使って訳すべきである」と指摘した。大和ことばについて同氏は「谷村新司の『昴』の歌詞や坂本九の『上を向いて歩こう』など、日本人の心をゆさぶる『歌謡曲』はほとんどが『大和ことば』で作成されています。大和ことばは日本人の心に触れるものであり、直接に理解できるものです」と指摘した。

 大和ことばとは、漢語が入ってくる前に日本で基本になっていたとされる言葉のことで、漢語が入ってくるまでの長い歴史にわたって「話し言葉」として日本民族の間で話されていた言葉であるとされている(『日本語の歴史』山口伸美)。つまり、大和ことばとは漢文的ではない日本語のことであり、川端康成の著作「雪国」の冒頭個所「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった」という文章に出てくる「国境」を「こっきょう」ではなく「くにざかい」と読むことなどである。

 現代の日本人が日本語の文章を読むにあたって、文章全文の中に漢字が3割以上入っていると「堅苦しい」「古くさい」印象を受ける文章となると言われている。この「大和ことば」が日本語訳の聖書について良く使われているかについて確認してみると、たとえば新改訳の聖書では「地は茫漠として何もなかった(創世記1・2)」と訳されているが、この「茫漠」という言葉は漢語であり、聖書訳を行う際にできる限り「大和ことば」を使うことを肝に命じておれば、このような漢語を使うことはなかった。この個所は原文通りに「形がなく、何もなかった」と訳す方が日本人の心にすんなりと浸みこむ日本語になることを指摘した。

 奥山氏は原語に忠実に、日本人に読みやすい聖書を目指して、現在日本聖書出版会会長兼現改訳聖書翻訳委員会委員長として新たな日本語訳聖書作成を行っており、ホームページ上で同聖書の予約注文を受け付けている。現改訳聖書は2013年中頃発売予定であり、現改訳聖書作成のための献金も同サイトで受け付けている。

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奥山実(おくやま・みのる)氏 略歴

 1932年福島県郡山市生まれ、関西大学経済学部、神戸改革派神学校卒業。インドネシアへ8年間宣教奉仕後宣教師訓練センター所長、宣教学名誉博士号取得。2004年世界宣教センター設立所長に就任。日本民族総福音化運動協議会総裁、他多くの団体の議長・委員長。

著書:『世界宣教と教会』『宣教師入門』『悪霊を追い出せ』『漱石・芥川・太宰と聖書』『世界の終わりが来る』

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