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遥かなる宣教計画 穂森幸一(99)

2017年8月4日13時50分 コラムニスト : 穂森幸一 印刷
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「主はすべての国々の目の前に、聖なる御腕を現した。地の果て果てもみな、私たちの神の救いを見る」(イザヤ書52:10)

21世紀に生きる私たちは、神の救いの恩恵を受けていますが、4千年という長い歴史を通して日本に生きる私たちのもとに届けられています。神がアブラハムを召命し、信仰の父としての使命を与えられたのは紀元前2千年です。神の御子、キリストが十字架にかかり、神の救いを完成されたのが、今から2千年前になります。「主の御前では、一日は千年のようであり、千年は一日のようです」(ペテロ第二3:8)とありますから、主の御前では4千年も数日の出来事かもしれません。

この日本という国は、イスラエルから見ると、地の果てにあり、なかなか神の救いの届きにくいところのように思われます。しかし、聖なる御腕はこの国にも届き、救いの準備をしておられたと思います。

紀元前722年、サマリアが陥落し、北王国イスラエルに住む10部族がアッシリア捕囚の民となりました。この10部族はその後、祖国に帰還することなく、行方不明になってしまい、失われた10部族と呼ばれるようになります。

紀元前597年、バビロニア帝国に南王国ユダも屈し、バビロニア捕囚が始まり、しばらく独立国として存在しました。しかし、紀元前586年、エルサレムが陥落し、バビロニアに捕囚されました。当時の人口が25万人だったといわれますが、支配層や技術者など1万5千人が捕囚の民となります。残された民は衰退していったといわれます。

紀元前538年、ペルシャのキュロス(クロス)2世に解放されますが、最初のバビロニア捕囚から59年経過していますので、捕囚されたほとんどの人は亡くなり、残ったのはほとんどが子どもや孫になる人々です。すべての人が祖国に帰還したのではなく、残留した人もいます。

行方不明の10部族やバビロニアの残留組はどこを目指したのでしょうか。当時の大国の1つはエジプトですが、エジプトには行かないように先祖から言い伝えられていました。彼らが目指すのは東の方角しかありませんでした。シルクロードに沿って長い旅路を進みました。

「彼らは、声を張り上げて喜び歌い、海の向こうから主の威光をたたえて叫ぶ。それゆえ、東の国々で主をあがめ、西の島々で、イスラエルの神、主の御名をあがめよ」(イザヤ書24:14、15)

シルクロードに沿って歩みを進めたイスラエルの民の一部は、インドやミャンマーに到達し、土着化します。また、中国に到達した民もあるといわれます。中国に到達したグループの一部が朝鮮半島を経由して日本に到達したと考えても決してありえないことではないと思います。また、ミャンマーから台湾、沖縄の海洋ルートで日本に到達し、文化や習慣に影響を与えたと考えることは可能ではないかと思います。

民族移動の大きなきっかけはもう1度やってきます。紀元70年、ローマ帝国の攻撃によりエルサレムは陥落し、イスラエルの国は消滅し、ユダヤ人はこれから2千年間近くディアスポラ(散らされた民)として世界各地に散らされていきます。その一部がシルクロードに沿って東の国を目指したという推論ができます。

鹿児島に宗教者懇和会が誕生したおかげで、仏教の僧侶の方々、神道の宮司さんたちとも交流する機会が生まれました。その交流で驚いたことは、仏教の方も神道の方も聖書を読んでいるということでした。「彼らは聖書もキリストも好きです」と広言されます。ただ彼らの解釈では、キリストは聖人とか偉大な預言者という捉え方をしているようです。

私が聖書の話をしても耳を傾けてくれます。ある僧侶は「すべての宗教の基となるものはモーセの十戒です」と断言しておられます。「しかし、キリストの教えと現実のキリスト教には隔たりを感じます」という意見には、謙虚に耳を傾け、真摯(しんし)に宣教活動を続けなければならないと思います。

実は日本の神道も仏教もユダヤ人やキリスト教の影響を受けているといってもおかしくはないと思います。神社の赤鳥居は、出エジプトの時に羊の血を塗られた家の入り口から来ているといわれます。また、ユダヤの神殿の配置と神社の社と共通性があるといわれます。また、浄めのために塩と水を用いているのも共通しています。

日本の仏教に最も大きな影響を与えたのは最澄と空海だと思います。2人とも唐に留学生として渡り、仏教や密教を学んでいますが、景教(中国に渡ったキリスト教)の影響を受けています。2人とも帰国するときには漢文の聖書写本を購入し、持ち帰ったといわれます。

私は中国旅行の際、空海が修業したといわれるお寺を訪ねましたが、すぐ近くに景教の寺院がありました。

日本ではクリスチャンの数は総人口の1パーセントといわれますが、キリスト教に好感を持っているのは70パーセントというアンケート調査もあります。忠実に宣教活動を続け、聖書の御言葉を分かち合うことで大きな転換を迎えることができると思います。私たちの知らないところで神の遥かなる宣教計画が進行しています。

「キリストは神の御姿である方なのに、神のあり方を捨てられないとは考えず、ご自分を無にして、仕える者の姿をとり、人間と同じようになられました。人としての性質をもって現れ、自分を卑しくし、死にまで従い、実に十字架の死にまでも従われました。それゆえ神は、この方を高く上げて、すべての名にまさる名をお与えになりました。それは、イエスの御名によって、天にあるもの、地にあるもの、地の下にあるもののすべてが、ひざをかがめ、すべての口が『イエス・キリストは主である』と告白して、父なる神がほめたたえられるためです」(ピリピ書2:6~11)

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穂森幸一

穂森幸一(ほもり・こういち)

1973年、大阪聖書学院卒業。75年から96年まで鹿児島キリストの教会牧師。88年から鹿児島県内のホテル、結婚式場でチャペル結婚式の司式に従事する。2007年、株式会社カナルファを設立。09年には鹿児島県知事より、「花と音楽に包まれて故人を送り出すキリスト教葬儀の企画、施工」というテーマにより経営革新計画の承認を受ける。著書に『備えてくださる神さま』(1975年、いのちのことば社)、『よりよい夫婦関係を築くために―聖書に学ぶ結婚カウンセリング』(2002年、イーグレープ)。

株式会社カナルファホームページ
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