主は生きておられる
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主は生きておられる(205)朝ごとに 平林けい子
不思議なことに、米寿になり、朝ごとに思う。「今日も生きよ」と主が言われた。心の底からうれしく「おはようございます」。まっさらな朝、透明な朝。そーっと歩み出す。今日はどんな、誰に会う、何をする、何が起こる…
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主は生きておられる(204)わたしがいるではないか 平林けい子
苦しかったとき、つらかったとき、悲しかったとき、痛かったとき、ふと聞こえた。「わたしがいるではないか」。心の目が覚めた。いったい私は、何を苦しんでいたのか。何がつらかったのか。何が悲しかったのか。どこが痛かったのか。
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主は生きておられる(203)分かった 平林けい子
人生の終わりに近い今、人生を振り返った。あの苦るしみがあってよかった。あの嘆きがあってよかった。あの悲しみがあってよかった。あの痛みがあってよかった。耐えられないと思ったとき、主の御声が聞こえた。主に出会ってよかった。
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主は生きておられる(202)人生の秋 平林けい子
これまで経験したことのない暑さ。やっと席をゆずってくれた。朝夕心地よい風。私の人生の秋でもある。地上に生を受けて、桜の美しさに包まれたあと、波風に揺らいだ。荒波にもまれ、沈みそうになった。
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主は生きておられる(201)戦争でも私の光を奪えない 平林けい子
終戦記念日。77年前の今日、国民学校5年生だった私。やっと戦争が終わった。「もうモンペをはかなくてよい」。姉はうれしそうに言った。恐がりの私。一番うれしかったのは、明かりが漏れないように、電灯に黒い布をかぶせずに、夜どの部屋にも電気を…
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主は生きておられる(200)私の夏 平林けい子
夏が来た。夏は黄色のひまわり、海、浮き輪、かき氷。夏生まれの私は、夏が大好き。米寿を迎えた今、私の夏はどこかへ行った。暑さだけ、私に置いていった。あの賑い、あの燃えるような暑さ。かき氷を食べずにいられない夏。
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主は生きておられる(199)朝が来た 平林けい子
朝が来た。朝しかない、さわやかな空気。あくびと目覚め、静かなけはい。小鳥の小さなさえずり、コーヒーのほのかな香り。朝が始まった。今日はどんな日になるか。希望いっぱいの朝。
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主は生きておられる(198)きよくありたい 平林けい子
あまりにもきよさと離れている私。心の底から、次から次にドロドロしたものが浮かび上がってくる。何と自己中心、ひどい自己過信、厚かましい自己防衛、強い自己義認。
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主は生きておられる(197)私は主を喜びます 平林けい子
イエス様こそ真の神、真の人だと知って50年も過ぎ、87歳を過ぎた今になって心から主を喜びます。朝、御言葉を開くと、1節1節、波が打ち寄せるように心に響くのです。
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主は生きておられる(196)知られていること 平林けい子
この者の苦しみ、悲しみ、失敗、平安、喜び、すべて人に知られずとも、主に知られていることがうれしくて、うれしくて。感謝の祈りの中、涙にくれた。あれこれ考えるな。わたしはあなたとともにいる、と主は言われる。これだけで十分。
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主は生きておられる(195)今日この日 平林けい子
今日は、昨日の続きではない。人生で始めて出会う日。何もかも、まっさら。新しいものは、美しい。新しいものは、純真。新しいものは、まばゆい。新しいものは、手触りが良い。新しものは、心の深みまで清められる。
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主は生きておられる(194)朗読賛美 平林けい子
神様に出会って51年。礼拝でたくさん賛美歌、聖歌を賛美してきた。どのメロディーも好き。コロナのため、礼拝では朗読賛美になった。あらためて歌詞をしっかり見る。一語一語が心に響く。
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主は生きておられる(193)春が来た 平林けい子
知情意の弱った夫の介護の日々。久しぶりの外出。わあ、春が来た。見上げた空に春を見た。日の出と日の入りに春を見た。枯れ木の中に春の芽生えを知った。竹林の中でさえずる鳥の声に春を聞いた。
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主は生きておられる(192)カレンダーを替えるとき 平林けい子
部屋のカレンダー、替えるときのこころは、感謝でいっぱいになる。この週はつらかった。この週はほっとした。この週はうれしかった。すべて過ぎ去った、すべてが新しくなった。3月、どんな月になるのか。主が導いてくださる。
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主は生きておられる(191)憐れまれ 平林けい子
主のご計画でこの世に生を受けた。神を神とも知らず、罪を罪とも知らず、罪の中をいっぱい罪を犯して歩んでいた。永遠の滅びの淵に落とされて当然の者。主の憐(あわ)れみで、今生かされている。
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主は生きておられる(190)前と後 平林けい子
聴力がなくなった95歳の夫、介護する87歳の妻。イエス様また腹が立ちました、腹を横にしてくださいと何度言ったことか。夫の入院後変わった。妻である私は不思議にも夫の介護に腹が立たなくなった。
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主は生きておられる(189)空は言った 平林けい子
さあ、言ってごらん。心のうちの重いこと、心のうちの悲しいこと、心のうちのつらいこと。空を見上げる。コバルト色の、どこまでも続く空。手が伸びて、私を抱きかかえてくださる。私は空に吸い込まれる。空を見られる感謝。
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主は生きておられる(188)主に応えるすべ 平林けい子
生まれる前からの大きな計画のうちに、この地上に誕生。神を神とも知らず、罪を罪とも知らず、罪の中をいっぱい、罪を犯して大きな顔で歩んでいた私。永遠の滅びの淵に落ちるべきものを、主の憐(あわ)れみで救われた。
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主は生きておられる(187)補聴器 平林けい子
高齢ゆえに耳が聞こえにくい。長い間働いてくれてありがとう。補聴器を勧められる。うかつな私は、すぐなくしてしまいそう。生きるかぎり人と交わりたい。買うべきか、買わざるべきか。
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主は生きておられる(186)吸い込まれそう 平林けい子
タン、タン、タンタン。ラジオ体操が始まった。常連の高齢者たち。私も思い切り上に手を伸ばす。見上げる空、なんと美しい、雲一つないコバルト色。体を動かすのを一瞬忘れる。吸い込まれるよう。
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