WCC、英首相に奴隷貿易に対する謝罪求める

2007年3月26日07時58分 印刷
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 世界教会協議会(WCC)のサムエル・コビア総幹事が、トニー・ブレア英首相に向けて、過去に奴隷貿易という残虐な行為に欧州諸国が加わったことを認め、明確な謝罪をするように求める文書(16日付け)を送ったことが22日、WCCの発表でわかった。



 コビア総幹事は文書で、今月25日には英国で奴隷制度が廃止されて200周年の節目を迎えることや、最近カンタベリー大主教が南アフリカを訪問したことなどに触れ、「アフリカの人々、また海外に住むアフリカを故郷とする人々は、欧州諸国が過去の植民地政策に深く関わったことをはっきりと認め、明確な謝罪をすることを待ち続けています」と、奴隷貿易に対して明確な謝罪をするように求めた。



 また、ブレア首相に対し、「植民地時代の悲劇を人々に思い起こさせる勇気」を持っている人だと述べ、「首相のリーダーシップのもとで、植民地政策の負の遺産として残る様々な問題について、公正で開かれた対話を進めるために、欧州諸国が真実を語り、悔い改め、和解に向けた第一歩を踏み出すことを望んでいます」と、首相の欧州各国に対する積極的な働きかけを期待していることも伝えた。



 コビア総幹事はまた、英国の伝道師、エキュメニストとして著名なレスリー・ニュービギン主教が、奴隷たちが強制的に監禁されたとされるガーナ共和国のエリミナ城を訪問した際に述べた、「大主教、または首相など英国を代表する者が、ガーナに赴き、この地下牢に入り、ひざまずきながら悔い改めの祈りをささげることを願う」という言葉を取り上げながら、「奴隷貿易が廃止されて200周年を迎える今年は、ニュービギン司祭の勧告にまさに耳を傾けるときであろう」と、奴隷貿易廃止から200年が経つ今年に、欧州各国が奴隷貿易に対して何らかの動きを示すことを求めた。



 ブレア首相は昨年11月に、英国の歴史に奴隷貿易という悲しい事実があったことに対して「深い悲しみ」を表明しており、それを受けて英国では今年末まで数多くの記念行事を行う予定だ。



 奴隷貿易は大航海時代の幕開けにより、主にヨーロッパ、アフリカ、アメリカ大陸を結んで、16世紀から約3世紀にわたってアフリカ原住民を対象として行われた。主にプランテーションへの労働力供給が目的で、約3世紀に及ぶ奴隷貿易で1000〜1200万人のアフリカ原住民が大西洋をわたったことになる。



 開始と同時に人道的立場から批判があったが、特に18世紀後半以降に奴隷貿易禁止の機運が高まり、英国が1807年に世界に先駆けて奴隷貿易を廃止した。その後19世紀前半に次々と奴隷制度自体が廃止され、米国の南北戦争(1861〜65年)での連邦軍の勝利によって奴隷制は全廃されることになる。英国が奴隷貿易を廃止して今年で200年を迎える。

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