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「学びの場は自分自身のままでいられる場所」 牧会塾がオープンスクール

2015年3月18日11時35分 記者 : 坂本直子 印刷
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+「学びの場は自分自身のままでいられる場所」 牧会塾がオープンスクール開催
開会のあいさつをする牧会塾ディレクターの森直樹氏。パーソナルであること、フラットであること、プロセスを大切にすることを理念として掲げる牧会塾では、講師も受講者も全員名前を「さん」付けで呼び合う=10日、幼きイエス会(東京都千代田区)で
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教団・教派を超えた教職者の学びの場である牧会塾のオープンスクールが10日、東京都千代田区のカトリック女子修道会「幼きイエス会」(ニコラ・バレ)で行われた。誰もが自由に牧会塾の恵みが受けられるオープンスクールに、当日は大勢の人々が集まった。

予約なしで、しかも4人の講師による講義が無料で受講できるオープンスクール。講師は、聖学院大学大学院非常勤講師、日本伝道福音教団鶴瀬めぐみ教会牧師の堀肇氏、浦和福音自由教会牧師の坂野慧吉氏、クリスチャン・ライフ成長研究会主事の太田和功一氏、出版社あめんどう代表の小渕春夫氏。

最初に行われた堀氏のクラスは、「教会共同体の健康性を求めて―『教会生活の疲れとその回復』が問うもの―」をテーマに行われた。本来癒やされる場所であるべき教会において、信仰を持ちながらも多くの人たちが人間関係に傷つき、苦しんでいる現状がある。信徒だけではなく、牧師も説教ができなくなったり、遂には辞任に至ったりするケースもあるという。

堀氏は、教会における人間関係の問題を個人の問題とはせずに、教会という共同体のシステム全体から捉えていく。その上で、教会生活の健康回復の鍵は、教会が愛と慰めの共同体として形成されることだと指摘。そして、教会は全ての人間の心にとって、謙虚で寛容な母の声となるべきだと語った。

午後から行われた坂野氏の講義は、「牧会的な説教とは~主イエスに学ぶ『魂の配慮』」をテーマに行われた。板野氏は、牧師の働きの一部が牧会ではなく、牧師が普通に話すことも含め全てが牧会だと語った。そして、20世紀は、カウセリング=牧会というイメージが強くなってしまったと指摘した。

その上で、歴史的観点からすれば、牧会の基本的機能は、①癒やし、②支え、③導き、④和解の4つに集約されるのではないかと話した。また、癒やしは、時代によって変わってきているという。過去には、悪魔払い、神秘・奇跡といったものが癒やしとされる時代もあったが、現代における癒やしとは何かということは大きな課題だと、実際に牧師自身が傷を負ってしまう昨今の事情を考慮して問題提起した。

坂野氏は、ルカによる福音書24章を通して、歩きながら互いに論じ合うイエスの弟子の話に耳を傾け、一緒について行くイエスの姿から、「牧会者にとって大事なのは、信徒の声に耳を傾けること」だと語った。そして、人と交わるときに、先入観を捨てることの大切さや、さらには質問の仕方などもイエスの姿から学びとることができると話した。

「学びの場は自分自身のままでいられる場所」 牧会塾がオープンスクール開催
「牧会的な説教とは」をテーマに講義する坂野慧吉氏(浦和福音自由教会牧師)。教会の歴史や牧会の先人たちの思索から、普段行っている礼拝や聖礼典、魂の配慮に光を当てて、その深さ広さを再認識した。

その後行われた太田氏のクラスは、牧会学の教師でもあるM・バーンス牧師の「教師として会衆のためにすることでなによりも大切なことは、自分の魂のケアをすることである」という言葉を用いて、「牧会者の魂のケア」をテーマに行われた。また、小渕氏のクラスは、「ヘンリ・ナウエンによる霊的生活の全体像を探る」と題して、スピリチュアリティに関する多くの著書を残した、カトリック司祭で元ハーバード大学教授のヘンリ・ナウエン(1932〜96)を取り上げた。

講義の合間にはプレスクールが行われ、2015年度のクラス説明や、受講生の証しの時間が持たれた。受講生の証しの中で多く聞かれたのが、「一人の人間としていられる」という感想。牧会塾では、所属教会や立場など言う必要はなく、時には名前さえも明かす必要はないという。そして、牧会塾は「私が私として学ぶことが許されている場」であり、「自分と向かい合い自分をメンテナンスできる場」だという。

今回のオープンスクールについて、牧会塾ディレクターの森直樹氏は、当初40〜50人の参加者を予想していたという。だが、実際には80人近くが参加し、途中大きな部屋に変更しなければならないほどの盛況だった。「無料ということも関係しているが、牧会塾自体に関心が高まっていることも十分考えられる」と森氏。当初5年と期間を定めた塾として考えていたのが、既に2年延長されていることからも、牧会塾の必要性がうかがわれる。

牧会塾では、4月から始まる2015年度の講義の受講生を募集している。2015年度に開講予定のクラスは下記の通り。

<4月開講クラス>
・牧会カウンセリング(講師:丸屋真也氏 臨床心理学博士) 4月7日(火)〜
・牧会学(講師:坂野慧吉氏 浦和福音自由教会牧師) 4月14日(火)〜
・霊性とセルフケア(講師:太田和功一氏 クリスチャン・ライフ成長研究会主事) 4月17日(金)〜
・聖書の全体像を学ぶ(講師:森直樹氏 牧会塾ディレクター) 4月24日(金)〜

<5月開講クラス>
・牧師夫人クラス(ゲスト:坂野總子氏、片岡栄子氏、矢島明子氏、小渕朝子氏) 5月8日(金)〜

<6月開講クラス>
・説教について(講師:平野克己氏 代田教会牧師・説教塾全国委員長) 6月9日(火)〜
・霊性神学(講師:英隆一朗氏 イグナチオ教会司祭) 6月18日(木)のみ

<9月開講クラス>
・礼拝学(講師:越川弘英氏、同志社大学教授) 9月14日(月)〜16日(水)
・ヘンリ・ナウエンを知る(講師:小渕春夫氏、堀肇氏、太田和功一氏) 9月29日 (火)〜

※ 会場は全て幼きイエス会(ニコ・ラバレ)

<申し込み / 問い合わせ>
牧会塾事務局 ディレクター・森直樹
〒243-0036 神奈川県厚木市長谷1287-8
電話:090・1701・3088
FAX:046・248・6224
メール:naokimori@mirror.ocn.ne.jp
URL:http://www.pastors.jp

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