2016年9月13日10時40分

FINE ROAD―世界の教会堂を訪ねて(31)イタリア巡礼とルルドへの旅⑦ 西村晴道

コラムニスト : 西村晴道

フィレンツェ巡礼
サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(花の聖母マリア)
訪問 2016年5月22日(日)ミサ 場所 フィレンツェ
設計 アルノルフォ・ディ・カンビオ
彫刻 ブルネレスキ、ポンパドーニ

「花の聖母マリア大聖堂」にて、ミサにあずかる巡礼の旅

5月の空は晴れわたり、すがすがしい朝を迎えた。

巡礼の旅第6日目は、ルネサンスの中心地、歴史と芸術の都フィレンチェの大聖堂にてミサにあずかるという特別な日、ちょうど「三位一体主日」とあって、バスの中での朝の祈りの時、ガブリ神父様より「三位一体の神様の素晴らしさ、豊かさ、温かい姿」のお話。

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9時からは大聖堂で、われら巡礼団の5人の神父様とイタリア人神父様2人との合同ミサにあずかる。以前にもフィレンチェに来て大聖堂は見学したが、単なる観光客、傍観者でしかなかった。今回は、このように立派な「花の聖母マリア大聖堂」で大勢の神父様と巡礼の友たち、そしてイタリアの人たちと一緒に聖体拝領も受けることができ、有り難い祝福の時を頂き、感謝の念を新たにした。

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大聖堂正面、ジョットーの鐘楼。15世紀のフィレンチェは、ルネサンスの文化的な中心地であった。白、ピンク、グリーンの大理石で作られた新しいファサード(正面)は、エミリオ・デ・ファブリスにより1887年完成。緻密で豪華な模様や彫刻、丸窓。塔は聖堂の奉献(1436年)より早い1387年に完成、高さ約84メートル。
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白の大理石にピンクとグリーンの大理石が織りなす繊細で緻密なデザイン、彫刻は「花の聖母マリア大聖堂」の名前のごとく、花のように美しい。
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正面扉
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ジョットーの鐘楼 大聖堂の脇に建つ
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ドゥオーモ。1296年建設開始、完成まで140年かかった。頂上は1468年完成。赤茶色のドーム型クーポラは建築家ブルネレスキの設計。サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂は、ローマのサンピエトロ大聖堂、ロンドンのセントポール大聖堂、ミラノのドゥオーモに次ぎ4番目に大きい聖堂。
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天頂にある球は彫刻家ヴェロッキオが製作 ラテン十字架
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この扉から入りミサ

大聖堂の翼廊にてミサ

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日本巡礼団とイタリア人との合同ミサ
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7人の神父様
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聖体拝領

大聖堂の祭壇

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祭壇 ステンドグラスからやさしい光が注ぐ
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天蓋の見上げ「最後の審判」 天国と地獄
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パオロ・ウッチェロ作の時計 入り口の真上にある、普通の時計と逆に回る時計

サンジョバンニ洗礼堂

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ロマネスク建築 11世紀に建設された
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洗礼堂の扉 ロレンツオ・ギベルティ作「天国の扉」聖書の場面を表すブロンズ彫刻

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西村晴道

西村晴道

(にしむら・はるみち)

1948年、靜岡県生まれ。一級建築士。法政大学工学部建築学科卒。住友建設株式会社入社・退職し、米ソービック建築設計事務所短期留学を経て、84年に西村建築設計事務所開設。ルーテル学院大学第10回リード賞(キリスト教芸術分野)受賞。日本福音ルーテル教会員。著書に『FINE ROAD―世界のモダンな教会堂をたずねて』。