2016年3月29日17時24分

ようこそ!みのり農場へ(27)希望 星野敦子

コラムニスト : 星野敦子

希望

もうすっかり春ですよね。民宿の玄関には、冬のお客様用に、雪かき用のスコップと車の屋根の雪落とし、それに庭で遊ぶ用のそりとかんじき。

ようこそ!みのり農場へ(27)希望 星野敦子

いつでも自由に使えるようにと準備しておくのですが、この冬はスコップを1~2回使っただけで、他はとうとう一度も使わずじまい。なんだかこうしてそろえておくのも、場違いのような気候でした。

3月に入って、早々に片付けてしまいました。

が、そんなことを言っていると、また雪が積もったり、寒くなったりと、本当に落ち着かないのが3月。スパイクタイヤを履き替えていいものやら、悪いものやらと悩む毎日です。

ようこそ!みのり農場へ(27)希望 星野敦子

でもさすがに暖かくなりました。

そこで、みのりの庭の春を捜してみると・・・いました。ふきのとう。秋に植えたタマネギも雪の下ですくすくと育っていました。春が来ました。芽吹きの春です。命に勇気と希望の湧く季節となりました。

ようこそ!みのり農場へ(27)希望 星野敦子
ようこそ!みのり農場へ(27)希望 星野敦子

また、毎日毎日悲しい出来事の報道が続いています。

私たちは、人生最大の危機といわれている死に向き合うとき、絶望、喪失感、虚無感、不条理を感じてしまいます。そんなとき、「生きる力」を喪失してしまう方が少なくありません。その失った「生きる力」を取り戻すためには、「希望」が大切であると人々はいいます。

その「希望」を見いだすためには、「~にも関わらず」という思考の転換が必要だというのです。しかし、これは状況をどう受容するかが問われます。また、超越した存在あるいは他者との関係性が重要だともいいます。しかし、これもまた、関係性の質に左右されてしまいます。いずれも、希望の土台が不安定ではないでしょうか。

「私たちの主イエス・キリストの父なる神がほめたたえられますように。神は、ご自分の大きなあわれみのゆえに、イエス・キリストが死者の中からよみがえられたことによって、私たちを新しく生まれさせて、生ける望みを持つようにしてくださいました」(Ⅰペテロ1:3)

渡辺俊彦著『ギリシャ語の響き』より

私たちも、上馬キリスト教会片品村伝道所として、今年はどんなことができるだろうかと考え、まず週報を民宿のフロントや、レストランに置いてみることにしました。

ようこそ!みのり農場へ(27)希望 星野敦子
ようこそ!みのり農場へ(27)希望 星野敦子

「みことばはあなたの近くにある。あなたの口にあり、あなたの心にある」(ローマ10:8)

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星野敦子

星野敦子

(ほしの・あつこ)

1955年栃木県宇都宮市生まれ。父の転勤により、東京、山形を経て再び東京へ。最終的には吉祥寺に落ち着く。趣味のスキーが縁で、夫と知り合い、83年に群馬県片品村に嫁ぐ。夫が農家なので、全くの未経験だったが、一緒に農業を始める。義父からの経営委譲をきっかけに、それまでの出荷型の農業から、直売型に転換し、87年頃から、リンゴ狩り直売を始め、約10年かけて農地を約8000坪に集約し、その中に94年には農家民宿、2000年には農家レストランを建設。4年前からは、レストランの料理も担当。

2005年、東京の上馬キリスト教会の渡辺牧師により、受洗。夫もクリスチャン。上馬キリスト教会片品伝道所として、現在に至る。

■ 「ようこそ!みのり農場へ」ホームページ