2011年4月12日20時21分

「さくら」で被災地復興へ祈り 聖書普及講演会

被災地復興への祈りを込めて日本の童謡「さくら」を演奏するジョン・チャヌさん=8日、東京・王子ホールで
 聖書普及の働きを紹介する講演会「聖書と音楽の出会い」(財団法人日本聖書協会主催)が8日、東京・王子ホールで開かれた。235人の聴衆が詰めかける中、国内外の聖書普及の働きを紹介するビデオの上映やヴァイオリニストのジョン・チャヌさんの演奏会などが行われた。チャヌさんがアンコールで、東日本大震災の被災地復興への祈りを込めて日本の童謡「さくら」を演奏すると、聴衆から大きな拍手がわいた。

 この講演会は、聖書普及の働きを多くの人に知ってもらおうと、日本聖書協会が全国を巡回して不定期で開いている催しで、東京では数年ぶりの開催となった。開会に先立って東日本大震災の犠牲者のために全員で黙祷をささげた。

 同協会理事長の大宮溥氏は、「地が震え動くような中にあっても、(神は)我々とともにいてくださる」と説き、「この神の言葉を人生の土台とするとき、絶望とあきらめに陥ることはなく、希望をもって立ち上がることができる」と述べた。

 同協会は、被災地の教会などにスタッフを派遣し、生活物資とともに聖書や子ども向けの聖書関連書籍を無料で届けている。会場ロビーでは、そのための緊急支援募金が呼びかけられ、募金箱に寄付する多くの人の姿が見られた。

 募金目標は2000万円。同協会発行の絵本聖書とマンガ聖書それぞれ5000冊と聖書1万冊の支援を予定している。募金の振込先は2つ。郵便振替00160-2-18410(備考欄に必ず「国内災害地支援募金」と明記)、三井住友銀行京橋支店(普)6552744、名義はいずれも「財団法人日本聖書協会」。銀行振込の場合は、送金の前に必ず、電話やメールなどで「国内災害地支援募金」である旨を伝えてほしいという。募金に関する問い合わせは、同協会募金部(電話:03・3567・1980、ファックス:03・3567・4436、メール:[email protected])。