
「ムハンマドという名前を持つ何百人もの人々を、私が牧会することになるとは想像もしていませんでした」
スウェーデンのウプサラにあるメガチャーチ「リベッツ・オルド(命の言葉)教会」の元主任牧師ヨアキム・ルンドクビスト氏は、過去10年間を驚きとともに、そう振り返る。
シリア、アフガニスタン、イラクなど、イスラム教が多数を占める紛争地域から欧州へ記録的な数の難民が押し寄せたとき、欧州中が「社会のアイデンティティーを脅かす危機」としてパニックに陥った。しかし、ルンドクビスト牧師と彼の教会は、全く異なるアプローチをとった。「全ての問題の中には可能性が秘められている。ここでの可能性とは、欧州におけるイスラム教徒の集団回心だ」と彼は語る。
難民の到着がピークに達したとき、教会の牧師チームは「不平を言うのではなく、新しい宣教の波を受け入れなさい」という神からの強い語りかけを感じたという。彼らは人道危機のただ中に「福音の絶好の機会」を見いだし、「難民歓迎」の看板を掲げ、食事会を開いて福音を語り、難民が住む地域で積極的に路傍伝道を行った。ドローンを使って過激派組織の支配地域に極小の聖書を投下するという、物議を醸すほどの大胆なミッションさえも敢行した。
これらのあらゆる手段を尽くした愛と宣教の努力は、驚くべき結果をもたらした。 ルンドクビスト牧師は言う。「世俗化し切った日常のスウェーデン人にイエス様を伝えるよりも、イスラム教徒に伝える方がはるかに簡単だったのです。現在、私たちの教会でキリストを受け入れた人の75パーセントは元イスラム教徒です」
過去10年間で、この一つの教会だけで900人以上のイスラム教徒がキリスト教に改宗し、さらにその中の450人が教会の聖書学校を卒業して霊的リーダーとしての訓練を終えている。
危機を「問題」としてではなく、神が用意された「神聖なアポイントメント(出会い)」として捉えたとき、かつては宣教師が入れなかった国々の人が、教会の玄関先で救われていくという奇跡が起きたのだ。(続く)
■ スウェーデンの宗教人口
プロテスタント 53・9%
カトリック 1・2%
正教会 1・1%
イスラム教 2・2%
無宗教 33・5%
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