2026年4月9日20時01分

シリア語の世界(47)東方教会の教理問答書②三位一体神について 川口一彦

コラムニスト : 川口一彦

前回に続いて、東方アッシリア教会の信仰教理問答を紹介する。シリア語聖書による学びは、東方書体で記していく。

東方教会の教理問答書『メシアの教え(メシアニック・ティーチング)』②

三位一体神について

問13:神はいくつおられますか。
答え:神は唯一です。

問14:それを証明する聖句はありますか。
答え:はい「聞け、イスラエルよ。主なる私たちの神は唯一の主です」(申命記6:4、5、マルコ12:29、30)

問15:神の別の名前は何ですか。
答え:それは三位一体神です。

問16:この三位一体にはいくつの位格がありますか。
答え:父・子・聖霊の三です。

問17:それなら神は三者ではありませんか。
答え:いいえ、神は唯一で、しかしこれは人間の頭脳では理解できないほど神秘です。しかし、それは後に明らかにされるでしょう。

問18:三位一体の位格は等しいですか。
答え:はい、父・子・聖霊は皆、力と権威と栄光において等しいです(イザヤ6:3)。なぜなら、彼らは唯一だからです。唯一の神は初めから存在され、初めも終わりもありません(詩篇90:2)。

問19:三位は互いに衝突したり矛盾したりするような命令をしますか。
答え:いいえ、三者ではないからです。唯一の神だから意思は一つだけです。だから、それらの命令の間に衝突や矛盾の余地はありません。

問20:あなたは三で一、三で唯一の神を信じますか。
答え:はい。

問21:これを証明する例はありますか。
答え:はい、たくさんあります。

問22:証明する例を挙げてください。
答え:一つの例として、太陽は物質と光と熱を持っていて、しかし一つの太陽です。

問23:神の別名は何ですか。
答え:ヤハウェ(アドナイとも呼ばれています)

問24:その意味は何ですか。
答え:「ある」方で、与える方、惜しみなく与える方との意味です。

(続く)

■ シリア語聖書による学び:マルコの福音書12章29節(シリア語は東方アッシリア教会で使用される東方書体)

シリア語の世界(47)東方教会の教理問答書②三位一体神について 川口一彦

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※ 参考文献
『MESSIANIC TEACHINGS OF THE HOLY APOSTOLIC AND CATHOLIC CHURCH OF THE EAST』(1962年)
川口一彦著『古代シリア語の世界』(イーグレープ、2023年)

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川口一彦

川口一彦

(かわぐち・かずひこ)

愛知福音キリスト教会(日曜と火曜集会)ならびに名古屋北福音キリスト教会(水曜集会)の宣教牧師。フェイスブックで「景教の研究・川口」を開設。「漢字と聖書と福音」「仏教とキリスト教の違い」などを主題に出張講演も行う。書家でもあり、聖書の言葉を筆文字で書いての宣教に使命がある。大学や県立病院、各地の書道教室で書を教えている。基督教教育学博士。東海聖句書道会会員、書道団体以文会監事。古代シリア語研究者で日本景教研究会代表。特に、唐代中国に伝わった東方景教を紹介している。著書に『景教—東回りの古代キリスト教・景教とその波及—』など。